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異世界を九十九と一人旅  作者: 書積 詠人
第10章 目覚め
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アイオイ邸の住人

「おかえり、ガイ。遅かったね。」

「ただいま、ステラ。ビカを呼んでくれ。こいつらの世話を任せたい。」


ソルミナから俺の家まで強行軍で来た為、子供達は全員ダウンしている。

これでも最大のエンチャントを全員にかけ、体調が優れない子に薬を飲ませ、魔物は全て【擬人化】した“具足衆”任せにした、只長いだけの散歩だ。

マントは、十分離れた地点で脱ぎ、しまってある。


「あらまあ。何人?三十一人…かしら?手が足りないわ。グリニッジさん、家政班を召集して。男子は脱がしてお風呂に入れとけば良いから。女子は任せて、徹底的に綺麗にするわ。」


ビカに任せるとあっという間に片付けてくれるから、本当に助かる。


「ザンキさん。キヌに人数分の子供服を頼んでちょうだい。サイズは……はい、これね。」


勢いに押されて、服飾室に向かうザンキ。

ザンキにお使いをさせるあたり、ビカも強くなった。




「さて。食べながら聞いてくれ。」


風呂から出て、統一されたデザインの服に袖を通した子供達は、食堂でトラットリアの料理を取り合っている。


「お前達は、これからここに住む。ただし、ただ飯を食わせるつもりは一切ない。ここで学び、鍛え、世に立って貰う。」

「質問!あっ、それあたしの!にいちゃんは、結局誰?」

「そうだぜ……です。来る途中も教えてくんなかった……くれなかったですし。」


ウルルと最年長の少年…トミオから質問が飛んでくる。


「そうだったな。俺の名は、ガイ・アイオイ。この屋敷の主人で、来訪者(トラベラー)だ。」


子供達全員の手が止まる。


「あの、それ、本当ですか?」


ウルルを引き止めた少女…ミヤがためらいがちに訊いてくる。


「本当だ。証明として……、全員「戻れ」。」


世話をしていたビカ。

料理を運んできたトラットリア。

俺の側にいるグリニッジ。

道中護衛していた“具足衆”の三人。

ステラを除く、部屋中の九十九神が本来の姿に戻る。


「彼らは、俺の力によって造り出された従者、九十九神だ。」


彼らのいた位置には、刀やら懐中時計やらが散らばり、また【擬人化】する。

能力(スキル)一覧


天職(ジョブ):豪商 技能(アビリティ):看破B、 交渉術B、 黄金率B、 量産B、 計算C

加護(ギフト)九十九神(つくもがみ) 技能(アビリティ):人格投与S、擬人化S、具象化S

能力(スキル):縮地D、幸運A、武士A、射手A、覇気C、隠密C、木工技師B、料理A、罠設置B、悪路歩方C、鍛冶師C、エンチャンターS(max)、精神防御(マインドプロテクト)A、魔具師C、仕立て師C、薬師D、応急措置B、薬物耐性A、千里眼D、漁師D、解体B

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