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異世界を九十九と一人旅  作者: 書積 詠人
第10章 目覚め
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ハーメルン

「もう一度言う。力が欲しいか?」


孤児達、正確にはそのリーダー格のウルルに問いかける。


「にいちゃんにそんな事出来るのか?」


俺の歳を配慮してか、呼び方が変わる。


「出来るとも。理由は秘密。」


断言する俺に、迷う子供達。


「力って……、例えば?」


ウルルに「やめよう。」と言った少女だ。

遠慮がちに訊いてくる。


「武力、魔力、生活力。知力、財力、政治力。……まあ、勉強次第だな。」


全員が興味を示し始めた。


「あんた誰だよ。どうしておれ達を誘う?」


子供達の中で一番大きい少年が、声を張り上げながら訊ねてくる。


「俺の正体は後で教えてやる。誘う理由は、お前達が元気で満たされない子供だからだ。」


元気は全ての源。

いざやる気になった時、すぐに動けるからだ。

そして、満たされていない状態は、何でも吸収する乾いたスポンジと同じ。

必要は発明の母と、言う事だ。

子供である事も同じ。

何でも吸収する。

そして、何にでも染まる。


「何かを教えるのに、お前達ほど良い生徒はいない。」


と言った具合に、子供達を説き伏せる。

聞いている子供達の間で、疑いと希望が行き交っている様子。

マントで全身を隠した怪しい人物の誘いに耳を傾けるほど、ここの子供達は困窮しているようだ。


(このままだったら、犯罪者コースまっしぐらだっただろうな。)


むしろそう言った犯罪者から身を守る為に、群れているのかもしれない。


「分かった。にいちゃんを信じる。」

「よろしくお願いします。」

「出発は今すぐか……ですか?おれら以外にも声をかけたい……です。」


集合は十分後、外門の前に定めた。




この出来事を後に「シャッガイ・ハーメルン事件」と呼ばれる事になる。

スラムの大人達も、門の見張り役も、だれ一人として引き止めなかった。

大人達は、自分の事で精一杯。

見張り役にとって、スラムの子供がどうなろうと、関心がなかったからだ。

能力(スキル)一覧


天職(ジョブ):豪商 技能(アビリティ):看破B、 交渉術B、 黄金率B、 量産B、 計算C

加護(ギフト)九十九神(つくもがみ) 技能(アビリティ):人格投与S、擬人化S、具象化S

能力(スキル):縮地D、幸運A、武士A、射手A、覇気C、隠密C、木工技師B、料理A、罠設置B、悪路歩方C、鍛冶師C、エンチャンターS(max)、精神防御(マインドプロテクト)A、魔具師C、仕立て師C、薬師D、応急措置B、薬物耐性A、千里眼D、漁師D、解体B

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