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異世界を九十九と一人旅  作者: 書積 詠人
第9章 ある少年の記録
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幼少期

しばらく、主人公がガイではなくなります。

少年は早熟だった。

だから分かってしまった、親の仲が修復不可能である事が。




それでも少年は努力した。

イイ子にしていれば、気が変わらないまでも少しは改善するのではないかと。

そして何より、喧嘩ばかりの両親の関心を少し……いや、ちょっとでも引きたかった。




まず、大人の言う事に素直に従った。

ワガママを言わず、困らせる事などしなかった。

続いて、知識を付けた。

保育園に置いてある本の内容を全て覚え、気になる事はすぐに質問した。

最後に、家の手伝いをした。

子供の手では出来ない事も多かったが、少しずつやれる事を増やした。




それでも、両親の関心が自分に向く事は無かった。

かえって、喧嘩はエスカレートした。

子供などいないかのように、むしろ相手がどれほど悪いか言い聞かせるように。




小学校に上がった。

イイ子を続けた。

教師に褒められても、テストで点を取っても、充たされなかった。




「子供らしくなくて、気持ち悪い。」


最初で最後、両親が少年に関心を持った瞬間だった。

ここで少年は失敗を悟った。




その後、両親は離婚。

当時、少年は小学三年生。

少年は母親に引き取られ、引っ越す。


名前の半分と住む場所が変わると同時に、少年の中でも変化が行っていた。

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