魔族の危機
ジェシーが暮らす天空の城は、滅亡したと思われていた種族、魔族の城だった。
そして、その歴史とクリシャナ教の興りには接点があった。
「長老。お茶を持って来ました。」
入って来たのは、魔族の成人男性。
優しげなイケメンだ。
「good timingね。ムスカ。」
「「「ムスカ!!」」」
「な、何ですか。突然。」
(天空の城にムスカだからな。気持ちは分かる。)
皆の反応に困惑するムスカ。
「ありがとうのう。話は続くから、置いたら下がってくれ。」
「分かりました、長老。」
ムスカが退室してから、長老は再び口を開く。
「さて。これからが、わたしらの困り事の話じゃ。先程、この城は魔力で浮いていると言ったの。実はじゃ。浮遊を維持する事が難しくなってきておるのじゃ。」
「さっき言ってた、魔族の数が減っている、と言う事と関係があるのですか?」
あえて訊ねたが、無関係のはずがない。
「その通り。それに伴い、浮遊魔法を使える者が減っておる。つい二日前に危うく墜落しかけての。あれは、死ぬかと思うた。」
事は思ったより深刻のようだ。
だが、話は終わらない。
「話は隠匿魔法にも関係しての。これは一週間前じゃ。空の覇者に目をつけられてしもうた。」
(空の覇者!?とんでもない話になったな。)
周りからも、ため息や息を飲む音が聞こえる。
「なぁ。空の覇者って、なんだ?」
「スノー様はご存知ないのですね。空の覇者と言うのは、ある魔物の尊称ですの。」
「ある魔物?」
「そう。それは……
「長老!ヤツが近づいて来る!」
ムスカとは別の魔族が飛び込んで来る。
噂をすると、本人が登場してしまったようだ。
「隠匿魔法の具合はどうじゃ?」
「今は問題なく機能しているが、担当が一人二人地上に行ってるからもしもの時……。」
場が静まり返る。
「大丈夫大丈夫!いざとなったら、あたし達がなんとかするって。」
「なんとかすると言うがよ。空の覇者って何なんだよ。」
「天龍。」
能力一覧
天職:豪商 技能:看破B、 交渉術C、 黄金率B、 量産B、 計算D
加護:九十九神 技能:人格投与S、擬人化S、具象化S
能力:縮地D、幸運A、武士A、射手A、覇気D、隠密D、木工技師B、料理A、罠設置B、悪路歩方C、鍛冶師C、エンチャンターS(max)、精神防御B、魔具師C、仕立て師C、薬師D、応急措置B、薬物耐性A、千里眼D、漁師D、解体B




