御前対話
シャッガイに喧嘩を売った翌日。
俺は、ヴァーキナ王宮にいた。
呼び出された訳ではない。
定期報告と売買のためだ。
「アンジェリカ女王陛下。ギルベルト殿下。本日もお元気そうで、なによりでございます。」
玉座に向かい、頭を下げて挨拶をする俺。
「そちらも息災なようで、安心したわ。後、いつも通りの口調で構わないわ。貴方は私達の恩人だもの。」
玉座から言葉を返す新女王。
臣下としての最敬礼からの女王の許可までが、登城時の流れになっていた。
「では、失礼します。」
口調を軽い敬語に変える。
「こちらが今回の土地の借り賃です。お陰さまで繁盛しているので、少し多めにお渡しします。お納め下さい。」
直接渡さず、側付きの人に借り賃を入れた皮袋を預ける。
これもいつも通りだ。
「いつも「繁盛している」と言うが、本当に大丈夫なのか?」
「問題ありません、殿下。なにせ俺は無理がきく来訪者の身。加えて、周りには疲れを知らない九十九神達。商品の生産・加工はいくらでも行えます。」
素材は、敷地内の農場かダンジョン攻略の際に得た物のみ。
仕入れ事態が少ないのだ。
「金を使うのは、俺自身の生活費だけ。このような環境に、ヴァーキナの後ろ盾や来訪者の知名度。十分以上に儲けが出るのです。」
実際には、九十九神の整備にもお金がかかる。
だが、大した出費ではないから除外した。
「そうか。ならば、良い。ところで、いい加減爵位を受け取る気になったか?」
ギルベルトは会う度にこの話題を口にする。
確かに貴族の地位は、何かとメリットはある。
「申し訳ありません。デメリットの回避のために今までお断りしていましたが、事情が変わり尚更お受けする事が出来なくなりました。」
「シャッガイ……いえ、クリシャナ教との対立ね。」
能力一覧
天職:豪商 技能:看破B、 交渉術C、 黄金率B、 量産B、 計算D
加護:九十九神 技能:人格投与S、擬人化S、具象化S
能力:縮地D、幸運A、武士A、射手A、覇気D、隠密D、木工技師B、料理A、罠設置B、悪路歩方C、鍛冶師C、エンチャンターS(max)、精神防御B、魔具師C、仕立て師C、薬師D、応急措置B、薬物耐性A、千里眼D、漁師D、解体B




