会議で踊る
俺は黙って行く末を見守る。
進行役(中立派)は、進行妨害を理由に爆弾を投下。
次々に悪事を暴露していく。
混沌する会議のなか、
「五席、マルロット侯爵。何か?」
「王女様は唆されているのではありませんか?例えば……、」
視線がこちらに向かう。
このマルロットと言う男が、反対派の頭脳らしい。
「そこの身元も分からぬ冒険者に!」
俺の存在は、調べがついているようだ。
「大丈夫だ、ガイ。執事が渡した手紙を出せ。」
(手紙…。リーンリットを出る時に貰ったあれか。)
使わずにサイア家と接触したため忘れていたそれを、ギルベルトを介して進行役に渡す。
「“龍殺し”ギルベルトの相棒……。貴方が!」
「その手紙の内容は、このサイア家執事長セブルスが証明します。」
ギルベルトの名前と共に、結構有名になっていたようだ。
マルロットも俺の正体までは知らなかったらしい。
「くっ、この男を討ち取れ!相棒だか知らないが、囲めば済む。」
反対派の騎士がなだれ込んでくる。
せめて俺を道連れにしたいらしい。
「やあ庶民、“龍殺し”の腰巾着だったんだな。」
「確か、ドミニク・マルロット。図書館以来か。」
衆人環視の中、相変わらず傲慢な物言い。
社会的に終わっている事に気付かないほど、俺への敵意に支配されている。
「王女達は…、無事か。」
要人は避難済みである事を確認した後、【覇気】をばらまく。
「なっ、なんだこれは!?」
気絶していく騎士の中、驚きを露にするマルロット侯爵。
「見事!さすが来訪者。」
王女の宣言をもって、会議は閉幕。
この日、ヴァーキナ史上初となる本物の女王誕生が決まった。
正式な即位は、現王の元で経験を積んでからになる。
能力一覧
天職:レンジャー 技能:射手A、覇気D、隠密D、木工技師B、料理A、罠設置B、悪路歩方C
加護:九十九神 技能:人格投与S、擬人化S、具象化S
能力:縮地D、幸運A、武士A、鑑定A、鍛冶師C、エンチャンターS(max)、精神防御B、魔具師D、仕立て師C、薬師D、応急措置B、薬物耐性A、話術B、千里眼D、黄金率C、漁師D、解体B、量産B




