表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界を九十九と一人旅  作者: 書積 詠人
第2章 旅支度
14/302

九十九神の目覚め

ナタクを送り出して戻ると、ユースが武器に話しかけながら、手入れをしている。


「何してる?」

「何って、手入れだが?」

「それは見れば分かる。なぜ話しかけるのかが、気になってね。」


納得した様子のユース。

手を止めずに理由を話す。


「命預ける武器だからな。こう、声をかけると応えてくれる気がするんだ。言葉じゃなく、結果でな。まぁ、気分だな。後あれだな、験担(げんかつ)ぎ。」


「なるほど」と答えて、部屋へ行く。

日課の忘備録をつけるためだ。





「しかし、増えたな。」


これまでつけてきた忘備録の量に、後々の苦労を感じ、少し挫けそうになる。


(まとめ……いや、むしろ製本するか。)


ちょうど、【服飾】訓練で作った皮を貰ってあった。


(技術方面と知識方面で大別。それにしても、多いな。2冊に別けるか。)


その後、【鍛治】、【服飾】、【料理】…

もしくは、地理、国家、魔物…

と、種類で整頓、並び替える。

皮で挟み、紐綴じにする。


(後は、エンチャントか。何が良いか。)


考えた結果、

自動記録、整頓、自在検索、腐蝕防止、防水性、燃焼防止、耐圧性

をエンチャントした。

データベース的な役割と保存性の向上を狙った。


(結構簡単に成功するな。【幸運】の補正もあるのだろうか。)


大量にエンチャントしたからか、【エンチャンター】がCに上がった。

そして、忘備録は、百科辞典と技術書の2冊に生まれ変わった。


(「銘をつけろ」…か。あれは刀の事だったけど。)


気まぐれに“名付け”てみようと思った。


(百科…知識、図書館。リブラだ。)


百科辞典をリブラと決めた。


(技術書…学習、ラーニング。ラニにすっか。)


そして、技術書を今後ラニと呼ぶ事にした。


(気分。験担ぎか。俺も乗ってみるか。)


ーーーほんの気まぐれだった。


「これからよろしく。リブラ、ラニ。」


ーーーしかし、これが必然だった。


「よろしく。リーダー。」

「よろしくしてあげるわ。マスター。」


ピコン♪


[加護(ギフト)に新しい技能(アビリティ)が加わりました。]

技能(アビリティ):人格投与S


ついに判明した俺の加護(ギフト)九十九神(つくもがみ)の真価。

それは、


「これだけじゃ足りない。僕はもっと知りたい。リーダー、書庫に行く機会があったら早めに頼みます。」

「学が浅いんじゃない?べっ、別にマスターの心配なんてしてないんだからね。私が充実したいだけなんだからね。」


物体への人格投与。

恐らく条件は、“名付け”と“対話”。

そして思う。


(この力は、生産活動と相性が良い。)


問題は、性格を設定出来ない点か。

この辺は慣れるしかなさそうだった。


(リーダー、リーダー。思考会話に成功しました。)

(必要なら助言してあげるわ。感謝しなさい。マスター。)


知識欲が強い百科辞典(リブラ)とツンデレ(?)な技術書(ラニ)

自己主張が激しいこいつらの声を聞きながら、今日は眠りに落ちた。

能力(スキル)一覧


天職(ジョブ):なし

加護(ギフト)九十九神(つくもがみ) 技能(アビリティ):人格投与S(new)

能力(スキル):警戒B、回避C、幸運C、刀術D、鑑定C、料理C、鍛冶師D、エンチャンターC(up)、精神防御(マインドプロテクト)D、木工D、弓術D、魔具作成D、服飾A

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ