巨人の一撃
「はぁ…はぁ…。いい加減に吹っ飛ばされなさい!」
爆弾魔の放つ魔力球を回避するだけの仕事を始めて二十分。
向こうはもう息があがっている。
(爆破の魔法は思ったより魔力を使うんだな。)
真っ直ぐ飛んで来るだけの爆破魔法。
威力は認めるが、それだけのようだ。
「爆弾魔はここか!」
増援にしては若い声。
発したのは、
「人間の魔法使いか。」
「はー!弱ってるみたいだ。」
「助太刀するわよ、お兄さん。」
テッド達だ。
(こんな時に。)
「亜人。亜人の子供!」
爆弾魔は亜人を嫌う狂信者。
狙いは当然、テッド達に向かう。
「逃げろ!お前らには早い。」
「消し飛びなさい!」
立ち位置が悪かった。
咄嗟にロビンで魔力球を撃ち落とすも、一つ逃してしまう。
「死ね!穢れた種族!」
爆発音と煙。
安否を知る事が出来ない。
「さあ!次はあなたです。」
爆弾魔は再び、俺に狙いを定める。
(死体も確認せずに殺したつもり。「やったか!?」だな。)
煙が晴れたその場所には……、
「効かん!効かんぞ!」
巨人が立っていた。
「うぉぉぉぉ!喰らえぇぇぇぇ!」
パンチ一発。
一芸特化の魔法使いが耐えられるはずもなく。
(生きてるか?生きてるか。)
完全に意識を失っている。
「また会ったな、小さき人!ゴーダナラを覚えているか?」
勿論覚えている。
「ダンジョン バドラで会った巨人だな。久しぶりだ。」
ロイツは巨人の故郷でもある。
会えるような気がしていた。
能力一覧
天職:レンジャー 技能:射手A、覇気D、隠密D、木工技師B、料理A、罠設置B、悪路歩方C
加護:九十九神 技能:人格投与S、擬人化S、具象化S
能力:縮地D、幸運A、武士A、鑑定A、鍛冶師C、エンチャンターS(max)、精神防御B、魔具師D、仕立て師C、薬師D、応急措置B、薬物耐性A、話術B、千里眼D、黄金率C、漁師D、解体B、量産B




