対面、族長達
「ガイ!こんなところにいたか。」
時は夕暮れ、場所は会議場周辺の屋台群。
白虎の少年が、大人達を引き連れやって来た。
「ティグル。会議は終わったのか?」
「今日の分はね。今は親睦を深めるために族長八人で食事をね。」
ティグルの後ろには七人の族長達と護衛が数名。
「獣人の若長が是非にと言うから会ってみれば、人間の子供ではありませんか。この者が本当に剛の者なのですか?」
「龍の姫、シャリーナよ。ガイはな、ワシらも思い付かないような発想を持っているのでな。」
「レプラコーンが誇る巨匠が、弟子にするほどですしね。」
「初めまして。従兄妹が世話になった。水棲族のレリーエだ。事情はカナカとスノーに聞いたぞ。」
「獣人が認める強者にして、水棲人が認める知恵者か。お前は違うのだな。」
俺を侮る者、挨拶してくる者、反応は様々だ。
「ガイ。それは食べ物ですか?」
俺の手にある物に興味を示したのは、エルフのセンナさんだ。
俺が口にしているのは、ライスの塊。
正三角形をしていて、軽く焦げ目がついている。
「おにぎ……、いやライスボールと言う。軽く焼いているから、焼きライスボールだな。」
ロイツでは、米が採れる。
気温が高めで雨も多いこの地では、水田が行われている。
「む。ライスは香辛料を混ぜた物を匙で食べていたが、こんな食べ方が。」
「移動中や作業中にいいですな。」
好評で何より。
俺はトラットリアに命じて、更にライスボールを振る舞う。
「これは海苔を巻いてあるのか。」
「塩だけなのに、旨い。」
「中に肉が入っているぞ。こっちは魚か。」
大陸として小さめなロイツにとって、海は資源。
塩、海藻、魚と豊富に採れる。
(気候は熱帯に近いが、食・文化は日本のようだ。)
「良いでしょう。人間は野蛮なだけではないと認めましょう。」
龍人の長である女性…シャリーナさんが偉そうに言うが、両手にライスボールを持ち、口元に米粒を付けているため、しまらない。
能力一覧
天職:レンジャー 技能:射手A、覇気D、隠密D、木工技師B、料理A、罠設置B、悪路歩方C
加護:九十九神 技能:人格投与S、擬人化S、具象化S
能力:縮地D、幸運A、武士A、鑑定A、鍛冶師C、エンチャンターS(max)、精神防御B、魔具師D、仕立て師C、薬師D、応急措置B、薬物耐性A、話術B、千里眼D、黄金率C、漁師D、解体B、量産B




