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異世界を九十九と一人旅  作者: 書積 詠人
プロローグ
1/302

異世界へ

ふと気付くと周囲は真っ白、目の前に扉がぽつんとあるだけだ。


(ここは、夢の中か?)


俺は大学の講義を済ませ、一人暮らししているアパートに帰ると飯と風呂、課題を適当に終わらせ、さっさと寝たはずだった。


「どうぞ、お入り下さい。」


突然、扉の向こうから声をかけられた。

ここには俺一人しかいないため、俺に向けられたものに違いないだろう。


(ここにいても仕方ないか。)


そう思い、ノブに手をかけ、扉を開けた。

中は机を挟んで椅子が一脚ずつ向かい合わせで置いてあり、奥になっている椅子には声をかけたらしき女性が座っていた。


「どうぞ、お掛けください。」


女性はそう言い、俺に近い方の椅子を示した。


「失礼します。」


俺はそう言うと、椅子に座る。

着席を確認した女性は、


「私は、異世界で創造神をしているものです。

この度は、お願いがあってお呼びしました。」


と、言った。


「そのお願いとは?」


俺がその女性…女神にこう返すと、女神は少し驚いた表情をする。


「どうしました?」

「あっ、いえ。疑ったり喜んだりしない、冷静な反応だったので、少し……。」


まぁ、異世界ものは最近の流行りみたいだし。

それに、異世界に行けると言われて喜ぶほど、子供でも厨二でもないだけだ。


「とりあえず、自己紹介をお願いします。」


落ち着きを取り戻した女神はそう言った。


相生(あいおい) (がい)。19歳、男性。

職業は、大学生。好きなものは、本。

最近の好みは、ファンタジー系。」


俺は、簡潔に答える。


「はい。では、こちらの事情について説明します。」


女神が言うにはこうだ。


1.創った世界の文明が最近停滞している

2.神の制約で創造物と言えど干渉は制限される

3.異世界の因子を組み込めば大きな影響が起こる

4.異世界を望む若者を招いて、活性化に協力してもらおう

5.引き受けてもらう代わりに、色々と助けになるものを授けよう


「どうですか?お願いできませんか?」

(別に損は無さそうだな。)


俺は、首を縦に振った。


「本当ですか?ありがとうございます。」


女神は心の底から嬉しそうに言った。


「では、こちらをどうぞ。」


すると、机の上に半透明の板が現れた。


「これは?」

「それはプレートと言い、身に付けた能力(スキル)や地図を表示する事が出来ます。」


俺の質問に、女神はそう答えた。

俺はプレートを持とうと手を伸ばすと、プレートはゆっくりと目の前に浮いてきた。


[名前を入力して下さい。]


プレートにはこの文とキーボード、

そしてfirstとfamilyとそれぞれ頭についた空欄が2つ浮かび上がっていた。

俺は入力しようとして、ふとある疑問が浮かんだ。


「これって、偽名を入力出来ますか?」

「えぇ。ユーザー登録みたいなものですので。ただ…。」


女神が言うには、異世界ではこの名前を使って欲しいそうだ。


(本名でいっか。ガイ… アイオイ… っと。

[ミドルネームを入力しますか?] 要らないな。)


Noをタッチした俺に、女神は無地のカードを手渡ししてきた。

受け取った瞬間、周りが輝き始めた。


「そのカードは、貴方に授けた加護(ギフト)です。異世界に着いたら見て下さい。プレートは、現地人には見えません。念じただけで出したり消したり出来ます。また、長旅に堪えられるよう体力を調整し、通訳・翻訳も自動でされるようにしました。」


矢継ぎ早に最後の説明をする女神。

その間にも、目の前は光で覆われていく。


「それでは、よろしくお願いいたしますね。」


それを最後に何も見えなくなった。

数多くの要望により、統合しました。

ご迷惑をおかけします。

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