心配性と能天気
「ごちそうさまでした!」
パンっと手を合わせる。
感謝します!異世界でもご飯が食べれることに!!
本当に神様ありがとう~!
森とか海とかじゃなくてホントによかったわ…。
豪奢な部屋と思ってたけど、その他諸々の部屋も凄かった。
よくテレビで見る有名芸能人の豪邸って感じですね。
庶民にはまったくわかりません。
すっごく広いお屋敷なんですが…
人がいません。
あれ?ご家族は?とか、聞いちゃっていいんだろうか…。
なんだか聞きずらいな…。
掃除大変そうだな…。
とか、余計な事ばかり考えてると
「おい。」
「…そろそろ名前で呼びません?」
「人の名前は覚えられない癖にな…。」
「あ~。ヒューがわかればいいって方向で…。あはは。」
(地味に根に持つな…)
「まあいい。ところでこれからどうするんだ?」
「…ぶっちゃけここに住まして欲しいかな~、なんて。」
「…。」
「お願いします!えっと掃除と料理?位は出来ると思います!多分!!」
「…不安だな。……………だが、しょうがないか。」
「え!!いいの??やった!ヒューありがと!!」
マジかい!!言ってみるもんだね~!
承諾頂くまでの間がすごく長かったけど、この際気にしません!
一人暮らし歴は長いからある程度は出来そうな予感。
大丈夫。なんとかなるって!
「…法で決まってるからな。」
「法?」
「本当に異世界から来たのか調べられて、事実と合致すれば晴れてこの世界の住人登録が出来る。
それまでは保護者になる責任があるんだ。」
「ふむふむ、じゃあそれまで宜しく~!」
ラッキー!!なんていい人!!
そしていい世界!いい法律!!
ブラボー!素晴らしい!
帰る前に色々探検も出来そうだな…
ゲームの中っぽくてなかなか楽しいかも!
日記を書いて記念に取っておこう~っと。
うひひ、こんな美人さんもまじかで拝めるなんて
最高の目の保養ですよー!!
施設も日本とそんなに変わらないし
全然適応しちゃいますーひゃっほう!
「…本当に軽いな。大丈夫か?」
普通は泣き叫んだり、心を病んだりすると聞いてたが…
こいつ大丈夫か?
また気持ち悪い笑い方をしてる…
何考えてるんだ?
我慢…してはなさそうだが、おかしい奴だな。
大丈夫。
朱吏は帰る気満々なので全然旅行気分です。
マクシミリアンは心配損でした。