ふしぎなかず
こネコの ニャーゴは、お庭で 花を 見ています。 そこへ、かしこい ネコノヒゲ長老が やってきました。
「ニャーゴや、なにを 見て おるかな?」
「長老! あのね、お花の はなびらって、ふしぎだニャ!」 ニャーゴは、指を おりながら 一生懸命 かぞえています。 「こっちの お花は 3まい。こっちのは 5まい。あっちの 大きな お花は 8まいだニャ! なんだか ふしぎな ならびだニャ!」
「ふぉっふぉっふぉ」 長老は、ニッコリ わらいました。 「ニャーゴや、それは この せかいの『ふしぎな かずの きまり』に 気づいた ようじゃのう」
「ふしぎな かずの きまり?」 ニャーゴは、首を かしげました。
「うむ。長老が、お魚クッキーで 教えて やろう」 長老は、バスケットから クッキーを とりだしました。
「まず、ここに 1まいの クッキーを おく」 「つぎに、もう 1まい おく」 「さて、ニャーゴや。この 1 と 1 を たす と、いくつになるかの?」
「えーっと、2まいだニャ!」
「そうじゃ!」 長老は、クッキーを 2まい ならべました。 「では、つぎは、いま ならべた 2まい と、その まえの 1まい。 1 と 2 を たす と、いくつじゃ?」
「3まいだニャ!」 ニャーゴは、元気よく 答えました。
「うむ!」 長老は、クッキーを 3まい ならべました。 「じゃあ、その つぎは、いまの 3まい と、その まえの 2まい。 2 と 3 を たす と…?」
「わかったニャ! 5まいだニャ!」 ニャーゴは、クッキーを 5まい ならべました。
「そうじゃ、そうじゃ!」 長老は、ポンと ひざを うちました。 「1、1、2、3、5…。つぎは 3 と 5 を たす から 8じゃ」 「こうやって、**『まえの 2つの かずを たす』**という きまりで、どんどん 数が ふえていくんじゃ」
「へえー! ほんとだニャ! ぼくが かぞえた お花の はなびらの 数(3、5、8)と いっしょだニャ!」 ニャーゴは、目を まるく しました。
「そうじゃ。この『ふしぎな かずの きまり』は、お花だけじゃなく、松ぼっくりの カサの ならびかたや、カタツムリの 貝がらの うずまき にも かくれんぼ して おるんじゃよ」
「すごいニャ! せかいには ふしぎな きまりが いっぱいだニャ!」 ニャーゴは、ならべた クッキーを 見て 言いました。 「まえの 2つを たす… 5 と 8 を たしたら、つぎは 13ニャ! ぼく、わかったニャ!」
「ふぉっふぉっふぉ。ニャーゴは かしこいのお」 長老は、やさしく わらいました。 「さあ、ふしぎな きまりを 見つけた ごほうびじゃ。その クッキーを おたべ」
「やったー! 長老、ありがとうニャ! ぜんぶ たしちゃ…うニャ!」 ニャーゴは、クッキーを おいしそうに ほおばりました。
フィボナッチ数列




