じぶんでやりなよ
ニャーゴが、目を キラキラさせて、ネコノヒゲ長老の ところへ 走ってきました。
「長老さま! きいてニャ!」 「カラスの カー助くんがね、『絶対に 宝物が 見つかる 地図』を 売ってるんだニャ! いいでしょ。 ぼくの おやつの クッキーぜんぶと、交換してくるニャ!」
ニャーゴが 飛び出そうとするのを、長老が やさしく 止めました。 「まあ 待ちなさい、ニャーゴや」 「ほう。絶対に 宝物が 見つかる 地図、とな」
長老は、ニャーゴに 一つだけ 聞きました。 「ニャーゴや。もし、ニャーゴが そんな すごい 地図を 持っていたら、どうする?」
ニャーゴは、いっしょうけんめい 考えました。 「えっとね…ぼくなら、誰にも 教えないニャ!」 「自分で こっそり 行って、宝物を ぜんぶ 見つけちゃうニャ!」
長老は、ニッコリして うなずきました。 「そうじゃろう! それが ふつうじゃ」 「じゃあ、カー助くんは どうじゃ?」 「本当に そんな 地図を 持っているなら、ニャーゴの クッキーと 交換しないで、|自分で 宝物を 見つけに 行くはずじゃ」
「あっ!」 ニャーゴは、ハッと 気づきました。 「そっか! カー助くんが 欲しいのは、宝物じゃなくて、ぼくの クッキーなんだニャ!」 「あぶなかったー! だまされるところだったニャ!」
「うむ。『うますぎる 話』を 聞いたら、まず『じゃあ、どうして 自分で やらないの?』と 考えてみるんじゃよ」 「はーい! 長老さま、ありがとうニャ!」
投資前の心がけ




