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勇者との邂逅

聖剣も使いやすくなったし、冒険にしゅっぱーつ!!


なん!!!!だけど!!!!


何これぇー。


「お嬢、お気を付けて」

とゴブリンロードのゴロウおじちゃんが言うと、トメ婆が「気を付けて。いつでも帰ってきぃよ。また、モナカ食べよなぁ」と私の手を握ってきた。


温かい。見渡してみるとトメ婆の横にはインフェルノさんがいて、ゴロウおじちゃん、カジ爺さん、タロウ爺さん、他にも沢山の人がいて、村のほとんどが来てくれていた。おかしいなぁ。そんなに何もしてないのに。


むしろ、美味しいご飯もらって、美味しいお菓子くれて、お風呂も快適だし、第二の故郷みたいになってるから。お仕事くれたのも嬉しかったし。  


冒険者登録はアルフィーネが通してくれたらしい。なので、アルフィーネの家に取りに行ってからアルフィーネと共に王城に行くことになっている。さすがメイスロード公爵家。あの日、トメ婆の家のエアコンを治していなければ、ここにいることもなかったのだろう。


聖剣をくれた爺さんもメイスをくれたトメ婆も。あと、痛い痛いが来た時の介抱してくれたトメ婆も。本当にサンティーゴではいい思い出が沢山できた。


さて、行こうか。私は精一杯笑顔を作って、転移した。  そして、失礼極まりないけど、メイスロード公爵家のトイレで泣いた。さすが転生者、ウォシュレットはあるのね。ちなみに水が汚そうだったから、水道に除菌回路つけてやった。アルフィーネが病気になったらどう責任取るのよ。


「久しぶり、アリス。と言っても1週間ぶりくらいかしら。元気だった?」とアルフィーネが話しかけてきた。


私は「もちろん。あと、お水汚いと思ったから除菌回路付けといたよ。あと、自動洗浄。便座も」と悪戯を報告した。


「あれでも最新なのよ。あなた、まだ隠してるでしょ」


「えっと、除菌抗菌だけじゃなくて、浄化魔法も自動でかかるようになってる。あと、サンティーゴからアルフィーネのとこだけ電気引いてる。アルフィーネのお祖母様にお世話になってるから」


アルフィーネは呆れたように「贔屓はダメよ。軋轢生むから。………でも……その……ありがとう」と言いながら頬を染めていた。可愛い。


眺めていたらアルフィーネが思い出したように「そうだ。王城に行くんだったわね。さぁ、うちの最新鋭の馬車に乗って」と私の手を引く。


最新鋭の馬車は馬車じゃなかった。えー、コレって5人乗りのセダンだよね。良かったぁ。コレでカブリオレとかドイツの水平対向エンジンの空冷クーペとかじゃなくて。


でも、これ。ボクサーサウンドだなぁ。転生者にそのメーカー好きな人いたんだなぁ。年齢バレるぞ。農道のスポーツカーがサンティーゴに走ってる時点でわかっていたはずだったけど。  


これ、凄くガソリン食いそう。燃費12ぐらいじゃね?10.15モードでさえも。それは良いんだよ。


王城は臭かった。多分垂れ流しなんだよなぁ。公爵家は最新鋭のトイレだから水洗なんだけど、王家のトイレ臭そう。そもそもトイレ無さそう。

 

王が来た。加齢臭凄い。臭い。消臭魔法かけたい。


「面を上げよ。裏は無いと思うがな、ハッハッハ」

吹き出しそうだからやめてほしい。私、その手の冗談大好物だから。


「ははぁ。失礼致しまする。失礼を致す気はございませんが」


「さすが『お嬢』じゃの。では勇者一行を連れて参れ。勇者だけに勇ましき格好をしておるはずじゃ」


アルフィーネの顔がどんどん紅くなる。ごめん……アルフィーネ。すまん。ギャグ好きなのよ。あ、あの時召喚した寺にあったバッテラはしっかりその日の昼ごはんになってたよ。ちなみに面倒になって置いている。


布団は裁断して洗浄したあと住民に渡した。勇者達が来た。


金色のサラサラな髪をしたイケメンと清楚を絵にかいたような可憐さと儚さのメイスを持った女の子、あと、それなりに綺麗な女の子、このコもメイスを持ってる。


「ほっほっほ。待たせてしまったのう。トゥウィラカリバー侯爵家のエクス=トゥウィラカリバーとナナモン伯爵家のフローリア=ナナモン、そして我が娘のエリスじゃ。聞けばソチは腕の立つ冒険者だそうだな。頼むぞ」と王は満足気だ。


私は「ははぁ」と平服で平伏しながら、「へいへい」と思っていた。


いよいよ、本格的な冒険!!!!!の始まりだ。恥まりにならないことを祈ろう。あの人たち全員寄せ集めって聞いてるから。


冒険!!!!!!!



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