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第一話:ルナ

第一話:ルナ                                                     星空は広い。そこには数え切れないほどの星が輝いていて、それぞれ物語を抱えている。そんな広大な星空を、シオンは執拗に見つめていた。 「なんだろう、この星を見てると、何か懐かしさを覚えるんだ。」 シオンがそうつぶやいたのは、誰にも聞こえないような小さな声だった。 帰宅の道すがら、彼はふと立ち止まる。いつもと同じ道のはずなのに、何か違和感を感じたからだ。視線を前に移すと、そこには静かに立っている少女がいた。 「君、名前は何?」シオンが尋ねる。 少女はしばらくの間、口を開かなかった。そして、ゆっくりと口を開き、「ルナ...と呼ばれていたと思う。でも、それ以外は何も覚えていない」と答えた。「そう。俺はシオンっていうんだ。」シオンは、ルナのことについて様々なことを聞いたが、結局何も分からなかった。そして、シオンはルナを家に招き入れる。シオンは、ルナに手料理を振る舞った。                                               その夜、ルナは窓際で星空を見つめていた。星を見るたび、何か心に響くものがあった。でも、それが何なのか自分でもわからない。 シオンもそんなルナを見つめていた。そして、自分が感じていた懐かしさとルナが感じている星への感情に何か共通点があるのではないかと思い始めた。シオンは部屋でルナを見つめていた。彼女の記憶の欠片は一体どこにあるのだろうか。監視する彼の視線を感じ取ったのか、ルナがシオンを見た。 ルナ:「シオン、星が話している…」 シオンがルナの急な発言に驚く。そして、彼女が窓を指して見せる。星々が美しく優雅に煌めいていた。一瞬、時間が止まったかのような感覚に襲われる二人。 シオン:「ただの星じゃないのか?」 ルナ:「ううん。そうじゃないの。星は、私に何かを伝えている気がする…」 途中で言葉を止め、ルナは窓を開けて月明かりに照らされた庭へ繰り出す。シオンも彼女に続き、謎の少女を一歩引いたところから見守っていた。 星空の下、ルナが突如煌めく星々に向かって手を伸ばす。その一瞬に、静寂が町を包んだ。世界が息を止め、ルナの全てを見つめているようにさえ感じられた。 ルナ:「私、ここここにいたことなんて、思い出せない。でも、私がここにいること、星達が見ていたんだと思うの…」 言葉を絞り出し、ルナが呟く。シオンは、その場に立ち尽くし、ルナの前で起きている一つひとつの情景を目に焼き付けていた。ルナは空を見上げ、シオンの方を向いた。 ルナ:「星たちは見てたんだよ!私がここにいたってこと...」 彼女の言葉は、まるで星たちと会話をしているようだった。しかし、その言葉はシオンの心を打つものがあった。自分自身の眼で映し出す世界とは異なり、ルナは別の次元から物事を見ているようだ。 突如レイが空から降ってくるような気がしたルナは、手を伸ばして受け取ろうとする。 ルナ:「星だよ、シオン!ここに来てよ!」 その瞬間、不思議なことが起こった。落ちてきたのはただのレイではなく、キラッと輝く小さなクリスタルだった。それはまるで星そのもののようにトンボ玉色の光を放っていた。 シオン:「それは…星の破片?」 ルナ:「うん!だからね、星たちはずっと見てたんだよ!私たちがここにいることを!」 ルナのまっすぐでクリアな目は、新しい可能性を探し始めていた。シオンはそはその場に立ち尽くし、この不思議な出来事が語り出す新たな物語を心待ちにしていた。ルナが星から落ちてきたクリスタルを握りしめると、そこから微かな光が放たれた。 ルナ:「見て、シオン!きらきら煌めくよ!」 シオン:「本当に…!それはまるで小さな星団さ。」 ルナの顔が嬉しそうに輝く中、シオンはルナが持っているクリスタルから溢れる光を見つめた。その光は星空を照らすように闇夜を照らし、まわりが少しずつ明るくなっていった。 ルナ:「きれいだね、シオン。」 シオン:「うん、本当にきれいだよ、ルナ。」 二人は一緒にクリスタルの光を見つめ、星空の美しさを再確認した。 シオンはその後、ルナを寝室に送り、自分は一人、再び夜空を見上げた。彼の中で何かが変わり始めていた。それはルナとの出会いと、不思議な現象によって起こされた変化だった。 「このクリスタルは、一体何なんだ…?」シオンはただひたすらに問い続けた。

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