第一章 プロローグ
初めての投稿となります!……文章って考えるの難しいんですね……1人でも読んでくれれば嬉しいです!慣れないことを始めるのでどーなるのか不安ですが宜しくお願いいたします!
いきなりでなんだけど今からする話しは、俺が小さかった頃に叔父にあたる人からから聞いた時のものだ。
ちなみに今の俺は卒業式を間近に控えた中学三年生の十五才、男の子だ。見た目はちょっぴり周りの同級生よりは茶色がかった髪色(勿論染めてなんかいないぞ?)と、ほんの少しだけつり上がった猫みたいな目つきがチャームポイントの、それ以外はごくごく平均的な特徴の容姿の男の子だ。え?そんなことは聞いてないって?……まぁまぁそんな事言わずにちょっとだけこれから話す事に付き合ってくれって。
後はそうだな、他の一般的な人と少し違う所は俺の父親は、俺がまだ母さんのお腹にいる時に死んじゃった、って事ぐらいかな?まぁ、言うほど珍しい事じゃないけど、いわゆる"母一人子一人"ってやつだな。
そんで話しは冒頭に戻るが、
「なぁ優記、お前父ちゃんがいなくて寂しくないか?」
ってな感じで話しを切り出してきたんだ……今思い返してみればまだ物心もついてないよーな幼子にどんな話しの切り出し方をして来やがんだよ、おじさん!
そーいやこん時からおじさんはノンデリ(ノンデリカシー)だったわ。まぁ、どーでもいいけどな……
あ!そうそう、ちなみに優記ってのは俺の名前な!
「……うん?父ちゃん?……いたことがないからわかんない!」
「あ……そ、そうだよなぁ……優記が生まれる前に死んじまったから、そりゃーわかんないよなぁ……」
「それに母ちゃんがいるから全然寂しくなんかないよ?」
「お?そうかそうかっ!うんうん、優記はやっぱり強い子なんだなぁ」
って、おじさんはそう言った後にすごい良い笑顔になったってのを今でも憶えてる。
確かそれからスッと佇まいを正して急に真剣な顔つきで、
「なぁ、優記。うちの家系の"言い伝え"ってお前の母ちゃんからなんか聞いたことあるか?」
ってな事を急に言い出したんだと思う。そんでそん時の俺はまだ小さかったから、
「えっ?"言い伝え"ってなぁーに?」
ってな事を訪ねて、可愛く首をコクりと傾けたんだと思う。
「こんな"言い伝え"をまだ幼いお前に話していいのかどうかわからんけど、俺も兄貴もお前と同じぐらいの時分に、いや正確にはもうちょい大きかったか?……まーいいや。俺らのおじさんに聞いたもんだからさぁ、俺もそこはちゃんと真似て話しといた方が良いんじゃねーかなぁと思ってよ。……ん?おじさんって?……違う違う!俺の事じゃねーぞ?俺らの母ちゃんの兄貴だ。……まー優記からみたら"おじさんのおじさん"だな」
「おじさんのおじさん?」
そん時の俺はおじさんが"おじさんのおじさん"の話しをしてきたから、頭がやたら"???"になったのをよく憶えている。
「それでよ、優記はまだ知らないかもしれないが、俺とお前の死んだ父ちゃんは双子の兄弟でさ、双子と言っても一応俺が弟な。あ、それはわかるか。……まー昔から何をするにも二人一緒の二人三脚でさぁ、近所の家の柿を見つからずに何個取ってこれるか競争したり、学校の友達に二人が入れ替わっていつ気付かれるかとかそんないろいろなイタズラやってさぁ……いや、わりぃわりぃ、話しが大分ずれちまったな」
……こん時から、よーしゃべるおっさんだったわw
「どこまでしゃべったっけな…………ってな感じで俺とお前の父ちゃんはすげー仲が良かったんだ。んでな、そんないろんなヤンチャを兄貴と俺でやり過ぎちまったある日にさ、近所に住んでたその"おじさんのおじさん"に説教がてら呼び出されちまってよ……まーそれからは何かするたんびに毎度毎度コッテリ絞られるようになったって訳よ!……今思うと父親のいない俺ら兄弟の父ちゃん代わりをしてくれてたのかも知れないなけどな!だから俺らも何かしでかすたんびに呼び出されてはいたけど、素直にちょこんと正座しながら怒られてたってわけよ。……まぁ話しはちょいと逸れるが俺らの父ちゃんもお前と一緒で、俺らが母ちゃんのお腹にいる間に死んじゃったらしーんだが…………かくかくしかじか」
……おいおいホントに良くしゃべるおっさんだぜ……
いつになったら本題になるのかとそん時の幼い俺の身体がもじもじと退屈しだしたらへんで、ちょっぴりおじさんの口調が変わりだしたんだ。
「……ってな訳だ!どーだ?おじちゃんの事ちょっと尊敬しただろ?……って、わりぃ!大分話しが逸れちまったな……話しが脱線するのはおじちゃんの悪い癖だなこりゃ……ふぅ。まぁこっからが最初に言った"言い伝え"の本題なんだけどよ、そんないつものように"おじさんのおじさん"に小言を言われていたある日に、急にいつもとは少し違う真剣な顔つきになって俺ら二人に語りかけてきたんだ」
おじさんは次こそは話しを脱線させないぞ!とでも言いたそうな面構えで、
「えーと、"おじさんのおじさん"はこんな風に俺ら兄弟に語りだしたと思う……」
『お前達ヤンチャ兄弟も来年からは高学年だ。ここらで気を引き締めてほしいから、少しお前達の家系の、正確に言うと"お前達男系の血筋"の事を………うむ?そうだな、難しい事はわからないか……ともかく"言い伝え"……いや、"呪い"の話しをしたいと思う。しかし"呪い"と言ってもたまたま偶然が重なっただけの事かもしれんからそんなに怖がらずに聞いてほしい……』
「……ってな!急に"おじさんのおじさん"が言い伝えだの呪いだのって言い出して来たから、ははん、どーせ俺ら兄弟を怖がらせて少しはおとなしくさせよーって魂胆なんだろ?とかそん時は兄貴も俺もお互いに思ったもんさ!……でもよ、この後に続いた話しがビックリ仰天でよ……」
……おいおい、なんだか急に話しの流れが怪しくなってきたな……って何度も言うがこん時の俺はまだ小学生にも上がってもいない幼子だぞ?
『……お前達に父親がいないのは、ある事がきっかけらしいのだ。正確には"天音家長男"に降りかかる災い、いや……"天命"みたいなものか……天音家長男が子供を授かり、その妻が"初めての男子"を授かると必ずと言っていいほど、その夫は心を虚ろにして衰弱してやがて死ぬ。そしてその死する間際にもれなく語る今際の言葉がある。…………"九尾の狐"…………とな』
______これが後に紡がれる俺の数奇な運命の一生で、生まれて初めて耳にした、『九尾の狐』というものに触れた最初の会話だったと思う______
これだけの文章量で二日もかかってしまった(泣)