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ピュア1話 悪意の令嬢

 私は藤ケ咲財閥の令嬢、藤ケ咲れい 中学2年生   



 日本のお花畑市の郊外にあるお屋敷に住んでいるわ。



 令嬢ってものもあってクラスで大人気。毎日チヤホヤされてますの。



 けどそんな私を1人だけほめてくれない方がいるの。



 桜実桃 なぜか知らないけどあの子だけ私にそっぽむくんですの。ピンク髪のかわいい顔おまけに胸でかい



 いつも1人でいますし、トイレでご飯を召し上がりになりますし、なにより教室でがっつりエロ漫画読んでますのよ にたにたしながら。



 可愛くてピンク髪の見た目が台無しですわ。



 それにすごく自由で幸せそうな顔してるし...



イライラしてきましたわ。人間って自分が持たないものを持っている他人に対してすごく腹が立つのね。



 決めましたわ。お友だちとともにいじめることにしましたわ、桜実桃というナマイキな子を。



       ババシャアアアアアア



 薄暗いトイレの個室、便座で弁当を食べる桜実桃にバケツの中の大量の水をひっくり返した。



 藤ケ咲れいとトリマキ2人。教室から持ってきたイスに上がってトイレの中を覗く。



 全身濡れた桜実桃がそのまま止まっていた。



「こんにちはネズミちゃん、コソコソご飯を召し上がるなんてずいぶんと見苦しいことね」



 れいの悪口にトリマキの2人はくすくす嘲笑う。


 「...」



下を向いたまま桃は黙っている。



 「あれぇもしかして泣いちゃった?ねぇお願い、その面見せてよ。」



 トリマキが煽る。



 「...私、今すごく」



 「すごくぅ?」






 「ウルトラハッピィ〜〜❤️」



 『なんか喜んでるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!?』



    ※桜実桃は生粋のヘンタイだった...



 「あなた今どういう状況かわかってんの!?いじめられてんのよ私達に。間違いなくシリアスで胸糞展開のそれなのよわかる、ふざけてんの!?」



 れいが桃にツッコむ。しかし



 「え?れいちゃん達私に水をかけるっていうサプライズの猛烈アプローチをしたんじゃないの?」



 「なんでだぁぁぁ!なんでそうなるのよ!?」



 「もういいよ行こ行これいちゃん。こんなヤツ相手にする方が間違いなのよ。それよりさぁ、この前美味しいパフェがあってぇ...」とトリマキは言う。



 そのままれいとトリマキはトイレから去った。




  ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇





 結局(あの子)はいったいなんだったんだろう...



 その日の夜私は部屋でなぜか桜実桃のことばかり考えていた。なんでかは知らないけど、私は彼女のことが気になり始めていた。かわいくて自由でぶっ飛んでいて

 


 私にはないものを持っている女の子だった



 そんな時だった...



 電話がかかった。海外で働くお父様からだ。



 「もしもしお父様」



 「れい、お前また模試で90点とったな」



 「…はい」  れいの身体が震える



 「藤ケ咲の人間たるものが100点すら取れないのは一家の恥だぞ真面目にやっているのか」



 「...お言葉ですがお父様、私は運動も勉強も真剣に、」



「ではなぜ95点も取れない?いちかなら100点は当たり前だぞ」 



 「お姉ちゃんを引き合いに出さないで!!」



「それと、お前に伝えたかったのはそれだけではない」



 「なんですか今度は」



 「はっきりと言う。れい、藤ケ咲の屋敷から出ていけ」



 「はっ?」



 なにを言っているのか分からなかった。



 「ちょっと待ってくださいお父様、それって一体」

 


「藤ケ咲の後継はいちかに決まった、ということだ。中学にもなって100点は取れない、外国語はひとつも喋れない木偶の坊は藤ケ咲にはいらない。」



 「ちょ、待ってくださいお父様!まだ、まだ私にはチャンスがあると思うんです。まだ中学生ですよ。こっから挽回しますのでどうかそれだけは...」



 「中学だろうが関係ない決めたことだ。私に従え。安心しろ、住むアパートはもう手筈を整いている」



 「ちょ、ちょっとお父さm...」



プ――――――――――――――



 電話が切れた。


読んでいただきありがとうございます

魔法少女要素は2話からです。すみません

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