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完全無欠の青春傍観者  作者: 十六夜烈也
第一章 一年一学期編
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第四話 初日放課後

今回は少し短くなってしまったかもしれませんが、よろしくお願いします。

クラス写真撮影後、涼介は和也と福原に誘われて校内散策をし始めた。涼介は入学式前に少し散策をしていたため、校舎の中以外はある程度把握していた。和也と福原がブツブツとつぶやきながら歩くのを、涼介は後ろで眺めながら二人について行く。

まず初めに三人は自分達の教室へ戻った。教室を軸に、脳内マップを広げていくようである。


「じゃあここから、右と左、どっちに行く?」

「左は下りの階段しかねぇし、右へ続く廊下を歩こうぜ?」


福原の問いに和也が応える。


「だから、アタシはアンタじゃなくて、矢野君に言ってんの!」


頑固な福原に和也が「何だと!?」とまた文句を言う。

このままでは永遠に二人の喧嘩が続きそうであったため、涼介が割って入る。


「じゃあ和也の言う通り右へ進んでいこうじゃないか。」


涼介が少し呆れ気味であるのを察し、二人は互いにフンッと顔を反らす。

涼介たちの教室、6組は一棟の最上階である三階の端の方に位置する。そのため三人は真逆の1組の方へ歩き始める。時折和也と福原が小さな言い合いをしながらも三人は二階、一階へと順に散策しながら降りていき、昇降口に戻った。


「それじゃあ、今日はここまでにして帰ろうか。矢野君はどうやって学校に来てるの?ちなみにアタシは電車!」


福原が帰宅することを促し、涼介に通学手段を聞く。


「俺も電車だよ。和也は?」

「俺は自転車で来てる。まぁでも、方向は駅の方だから駅まで一緒に帰らないか?」

「いいよ和也。福原さんもそれでいいかな?」

「まぁ矢野君がそう言うならこの馬鹿も一緒でいいけど。」


福原の余計な言葉に和也はまた反応する。


「それと矢野君。私のことは瑠美って呼び捨てで呼んでくれないかな?男女関係なく名字のさん付けで呼ばれると少し距離感じちゃうんだよね。」

「わかった瑠美。なら、俺のことも涼介と下で呼んでくれないか?」

「うん、ありがとう涼介君。」


福原、いや瑠美の提案によって涼介と瑠美の仲は縮まる。


「ちなみに、アンタは一生名字呼びしかしないからね!」


二人の様子を見ていた和也に、瑠美が一言入れる。


「俺もおめーのことは福原としか呼ばねぇよ!」


和也がそう言い返すと、二人はまたフンッと顔を反らす。一区切りついたところで涼介が帰宅を促し、三人は自宅へと帰るのであった。

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