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完全無欠の青春傍観者  作者: 十六夜烈也
第一章 一年一学期編
29/54

第二十八話 部活動・人生ゲームーその3ー

まだまだ続きます。

よろしくお願いします。

―――――――――――


ターン3終了時点

和也

職業:スポーツ選手

所持金:7万2000ドル


九条先生

職業:教師

所持金:2万8000ドル


神野先輩

職業:パティシエ

所持金:5万ドル


涼介

職業:医者

所持金:9万ドル

備考:お宝(宝石:3万ドル)


全員共通:生命保険


先頭順:涼介・先生→先輩→和也


―――――――――――


4ターン目が始まる。和也のターンからなので、和也がルーレットを回す。出た数字は5であるが、結婚マスで強制ストップする。車に結婚相手を乗せ、祝い金を獲得するために再度ルーレットを回した。出た数字は、


「3か。俺も2000ドルずつ頂いていいっすか?」


和也の近くに三人が2000ドルずつ渡し、6000ドル集まった。


「以上っす。先生どうぞ」

「まだ序盤と言えばそうだが、辞めてしまいたくなったな。」


和也と先輩が「えぇっ」と驚く。まぁ思い通りに進まない展開が続く九条先生の気持ちは分からないこともない。続行させるために涼介が割って入る。


「ですが先生、次のストップマスまでのこの道のり、お金を稼ぐチャンスです。ほとんどのマスが収入を得るイベントになってます。それに、先生も仰ったとおりまだ序盤です。逆転はすぐにできると思われます。」

「そっ、そうか?まぁそこまで言うのならまだ続けてやろう」


先程慌てていた二人がホッと息をつき、先輩は涼介にアイコンタクトで礼を伝える。


「では回すぞ。」


先生はゲームを再開するが、先程までの勢いはなくなっているため控えめにルーレットを回した。出た数字は1。


「あまり進めないなら、ゆっくり稼がせてもらおうじゃないか!」


普通であれば出た数字が低いと先頭を奪われてしまうためがっかりするが、先生のいる道は先ほど涼介が言った通りお金を補充できる内容のマスばかりである。そうであるならば、低い数字が出た方が少しは稼げることになる。


『ビンゴ大会で一等を当てる。1万ドルもらう。』


「ほんとだ、稼げるぞ!」

「ですね」


アドバイスをくれた涼介の方を先生は向く。やる気を取り戻してくれた先生に涼介は安堵の笑みを浮かべながら相槌を打つ。


「次は私のターンですね。失礼します。」


神野先輩の番である。出た目は8であるが、すぐ側にストップマスがあったため虚しくも止まってしまう。

結婚マスであるため、先輩も大人を一人車に乗せてルーレットを回す。出た数字は1であったため、祝い金はもらうことができなかった。


「外してしまいました……。私も自分でコツコツ稼がないといけませんね」

「そうっすね。お互い頑張りましょう先輩!」

「ええ、山本君!」


和也の一言は神野先輩に向ける時は励ましか応援になっている。少なからず異性として見ている結果なのだろうか。


「では俺回しますね。」


涼介の番である。出た数は3。


『子供が一人生まれる。子供一人車に乗せ、お祝い金を1000ドルずつもらう。』


マスの指示通り涼介は子供を一人取り出して自身の車に乗せる。


「すみません。お祝い金をいただいていいでしょうか。」


涼介に三人は1000ドルずつ渡す。九条先生の顔は膨れてはいなかった。


「そういや、子供って何か意味あんのか?」


和也はふと疑問に思ったことを涼介に尋ねる。


「子供がいることでお金を失うイベントがあったりするな。現実と同じで、育てるには金がかかるということだろう。」

「なるほどな。じゃあ次は俺の番だな?」


―――――――――――


ターン4終了時点

和也

職業:スポーツ選手

所持金:7万7000ドル


九条先生

職業:教師

所持金:3万5000ドル


神野先輩

職業:パティシエ

所持金:4万7000ドル


涼介

職業:医者

所持金:9万1000ドル

備考:子供一人・お宝(宝石:3万ドル)


全員共通:生命保険


先頭順:涼介→先生→和也・先輩


―――――――――――


5ターン目


ストップマスの影響により、4人のマス差は小さくなった。加えて、ストップマス後の涼介と先生は低い数字を出してしまったので、あまり前に進めていない。和也と先輩は先頭を狙うチャンスである。そのため、和也はもう一度気合を入れ直してルーレットを回す。


「おっしゃ前に行くぜ!大きい数字来い!」


出た数字は7。まぁまぁ大きな数字である。


「7か、いいじゃねぇか!涼介、先生、先行かせてもらいますね!」

「お前は金に余裕があるからな。一着ゴール狙いのようだな。」


そう。先生と違って和也の手持ち金額は大きい。状況がこのままであれば一着ゴールの大金をもらって優勝を狙うのが妥当であろう。


『テレビを買う。2万ドル払う。』


「にっ、2万!?痛ぇなこれは!」

「急がば回れということだ。リスクなしで抜け駆けはさせん」

「くそっ、先輩と先生に金で追いつかれちまうな。逆に涼介からは離れたしよ」


ルールに従い、2万ドルを銀行家の先生に渡す。和也の番は終了した。


「私だな。大きい数字が出ても構わないがもう少し稼いでおきたい感はあるな。まぁ回すか」


ルーレットの針が示す数字は3。


『競馬で賭けに出る。ルーレットを回し、1~5ならば5000ドルもらい、6~10ならば5000ドル失う。』


「二分の一の確立か……」

「ハイリスクハイリターンですね」


先生の深刻な顔につられて涼介も少し考え込むような顔になる。


「だが今の私はキテいる気がする!行くぞ!」


活力を戻し始めた先生は勢いよくルーレットを回す。針が6に指しそうだったがギリギリ止まって5を指す。


「見たか!これが私の実力だ!」

「先生最後の6になりそうな時めっちゃ不安な顔になってましたよ……」

「黙れ山本倒すぞ?」

「すっ、すんません……」


涼介のいじり気味な言葉に先生は鋭く反応し、即座に威圧する。そして和也は謝る。自覚しない奴だと再度涼介は呆れる。


「私も少し頑張らないと!いきます!」


先生につられ、先輩も自身に勢いをつける。

か弱いながらも力強くルーレットを回し、9が出る。


「給料日マスを通過するので、九条先生2万5000ドルいただけますか?」

「わかった」


先生は言われた額を取り出し、先輩へ渡す。今回の給料日マスの内容はこれだけではない。


『……家を購入。早いもの順で好きな家を選び、旗を立てる。』


家の種類は四種存在し、内容は以下の通りである。


一軒家

・5万ドル

・4万ドル

・2万5000ドル

マンション

・2万ドル


家はゴール後の金額計算の時、資産の一つとしてカウントされる。ゴール時まで家をキープしていると購入額の3倍の金額としてカウントされる。しかし、途中で火事になると火災保険に入ってなければ家を失う。家を買うと火災保険も買わなければならないような雰囲気になる。


「お家ですか……。せっかくですし安いお家を購入させていただきます。」


先輩が選んだのは一軒家の2万5000ドルの物件。彼女の所持金からすると妥当であろう。給料と同額であるため先輩は今回給料が無かったような感覚になる。先生に購入代金を渡し、残りの数駒を進める。


『フリーマーケットにおもちゃを出す。子供を持つ人から2000ドルもらう。』


「えっと、子供を連れてらっしゃる方は……」

「俺だけですね。先輩、どうぞ。」


涼介だけが子供を車に乗せているため、先輩に2000ドル渡す。


「すみません。では受け取らせてもらいますね。」

「いえ、ルールですから。では、俺の番ですね。」


涼介が出した数字は5。


『給料日。家を購入。早いもの順で好きな家を選び、旗を立てる。』


涼介も給料の金額を先生に申告し、お金を受け取る。


「家ですが、少し余裕があるので高額な物件にしようと思います。」


そう言い涼介は5万ドルの一軒家に旗を指し、先生に5万ドル渡す。


「お前、リッチだな……」


涼介からお金を受け取る際、先生は涼介をジド目で見つめる。

職業は医者と教師。給料差によって所持金に大きな差が生まれる。少し気まずかったので涼介は先生の目のベクトルを変えようとする。


「俺だけでなく和也もスポーツ選手だから給料はまあまあ高いだろ?」

「そうだけどよ、差がありすぎねぇか?ズルでもした?」

「ズルはしてないが、不運な出来事は先輩の一回くらいしか受けていないな。それも軽症だったしな。」


不満不平が飛び交いながら次のターンへ進む。




―――――――――――


ターン5終了時点

和也

職業:スポーツ選手

所持金:5万7000ドル


九条先生

職業:教師

所持金:4万ドル


神野先輩

職業:パティシエ

所持金:4万9000ドル

家:一軒家(2万5000ドル)


涼介

職業:医者

所持金:8万4000ドル

家:一軒家(5万ドル)

備考:子供一人・お宝(宝石:3万ドル)


全員共通:生命保険


先頭順:先輩→涼介→和也→先生



誤字脱字・設定ミスなどあれば報告していただけると助かります。

次回もよろしくお願いします。

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