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完全無欠の青春傍観者  作者: 十六夜烈也
第一章 一年一学期編
28/54

第二十七話 部活動・人生ゲームーその2ー

今回の部活動でやることになった人生ゲームの続きです。

よろしくお願いします。

人生ゲーム ターン1終了時点


和也

職業:スポーツ選手

所持金:4万4000ドル


九条先生

職業:教師

所持金:1万8000ドル


神野先輩

職業:パティシエ

所持金:2万9000ドル


涼介

職業:医者

所持金:4万9000ドル



―――――――――――



2ターン目。順番は和也からである。

1ターン目は職業を決めるための消化ターンみたいなものである。この2ターン目以降から各々の展開が異なってくるであろう。ある意味2ターン目がゲームにおける人生の第一歩目になると言える。和也は1ターン目同様、思いっきりルーレットを回す。出た数は1。


「くーっ!1マスしか進めねぇ!で、肝心の内容は……」


『大学時代のサークル仲間と飲み会をし、酔った勢いで奢ることになった。5000ドル払う。』


「5000ドルって高っ!?てか俺まだ高校生なんですけど!?」

「これはゲームだ。わかったらさっさと5000ドル払って私のターンに回せ」

「はい……」


銀行家の先生が和也に料金を渡すよう催促する。和也は渋々先生にお金を渡す。序盤では痛手な出費である。和也の職業がスポーツ選手で給料が他の人に比べ少し高めであるのは不幸中の幸いである。

続いて、九条先生のターンである。彼女が出した数は4。


『道端で倒れていた人を助ける。お礼に3000ドルもらう。』


「何とも言えん地味なイベントだが、金をもらうに越したことはないな。」

「先生、お金目当てで助けたんじゃないっすか……?」

「あ?随分失礼なことを言うようになったな、山本?シバかれたいか?」

「何でもないっすすんません……」


(和也は何というか、先生に対していつも一言余計だな)


先生にキツい睨みを受けてそれにビビる和也を見て涼介は頭の中でそう考える。一言余計というより和也は普通に失礼なのである。


「私は教師だ。善悪の判断をして行動する。次、神野だぞ」

「はっ、はい。失礼します」


和也が怒られるのを苦笑いしながら見ていた神野先輩に先生が自分のターンが来たぞと知らせる。先生の威圧を感じながら先輩はルーレットを回す。出た数は6。


『車のガソリンを給油。2000ドル払う。』


「私も山本君と同じで出費マスでしたね。」

「先輩、一緒に頑張りましょう!」

「はい!では先生、お金をよろしくお願いしますね」

「うむ。」


どうやら次の給料日のマスまで、序盤は出費になってしまうマスが多いらしい。少ない収入マスを引いた先生は少し幸運である。


「では、俺の番ですね。」


今度は涼介の番である。出た数は10であった。


「お前、また10かよ?運が良いな?」

「あっという間に矢野君が前へ行ってしまいましたね」

「序盤から飛ばすな。派手に進むと転ぶぞ?」

「引きたくて引いた訳では……。内容を確認します。その前に先生、給料日マスを通過しているので俺の給料分のお金を頂けますか?」

「わかった。」


涼介は給料である4万5000ドルを銀行家の先生から受け取る。受け取る際、給料額が大きいからか、先生から「チッ」と舌打ちされる。


「生命保険はどうする?」


今回の給料日マスには生命保険の加入機会もある。5000ドル支払えば加入できる。


「そうですね。加入すれば万一の場合に対応できますし、ゴール前では満期になり大金と交換できますからね。加入します。」

「はいよ」


九条先生から生命保険の券をもらう代わりに、涼介は5000ドルを先生に渡す。

そして涼介は自分の止まったマスを調べる。


『5000ドルで宝石を購入。お宝カード「宝石」を取る。』


お宝カードはゴールした時の資産計算でカウントされる。その金額はカードごとにそれぞれ書かれている。涼介のお宝カード「宝石」はダイヤモンドの絵が描かれており、3万ドルの価値がある。


「お宝の価値が3万ドルとなると、出費の差し引きで2万5000ドル得していますね?」

「お前、やっぱ運良すぎだろ?」

「後で不運が重なっても知らんぞ?」


(先輩、その計算は頭の中だけでしてください……)


出費しているようで実は得をしているという事実を先輩が金額で口に出すと、和也と先生が嫉妬の目で涼介を見る。涼介は声には出さなかったが先輩は余計なことを言ってくれたなと思う。こうして早くも2ターン目が終了した。


―――――――――――


ターン2終了時点

和也

職業:スポーツ選手

所持金:3万9000ドル


九条先生

職業:教師

所持金:2万1000ドル


神野先輩

職業:パティシエ

所持金:2万7000ドル


涼介

職業:医者

所持金:8万4000ドル

備考:生命保険・お宝(宝石:3万ドル)


先頭順:涼介→先輩→先生→和也


―――――――――――


3ターン目も和也から始まる。ルーレットを回し、8が出る。


『給料日。5000ドル支払うことで生命保険に加入できる。』


「よっしゃ給料もらえるぜ!先生、給料の4万ドルお願いします!」

「ほれ。で、生命保険は?」

「俺も念のため入っときます。損は無いと思うんで。」


和也も5000ドル支払うことで生命保険に加入した。給料でお金を増やし、保険に加入して残りの金額を保持する。無難に進めている。この時点で和也の駒の一つ前に涼介の駒があるが、涼介はまだこのターンを消化していないので距離は話されるだろう。と思ったが、数マス先に強制ストップの結婚マスが存在する。涼介がどんなに大きな数字を出そうともこのマスより先には進めない。和也に加え、他の二人も涼介に追いつくチャンスである。

ちなみに、先行を競っているのにはある理由はある。それはゴール時の賞金である。着順によってもらえる賞金の額が異なるので、全員一着ゴールを狙っているのである。


「では、私のターンだな?」


九条先生は身長が少し低いことでルーレットに手が届かないため、毎ターン前のめりになって腕を伸ばす。それを見かねた涼介は、このターンから先生がルーレットを回そうとするとゲームのシートを先生の方に少しずらす。

涼介の思いやりに「ふんっ」とそっぽを向き、素直にならないながらも届きやすくなったルーレットを手で回す。9が出た。途中で給料日マスを通ったため、先生は収入を得る。先生も保険加入したため、給料との差し引きで9000ドルを得た。そして駒をそこから残った数だけ進める。


「んっ、ちょうど結婚マスか。ぴったり止まると強制的に止められた感が無くて良いな」

「私もその気持ちわかります。あと1マスで強制ストップなのに10が出たりするともったいない気がしますよね」


神野先輩が先生に共感し先生も「うむ」と頷き、先生が結婚マスの文を読む。


『車に結婚相手を乗せる。ルーレットを回し、出た数によって以下の金額を祝い金としてみんなからもらう。』


祝い金の設定額は、


1,2→もらえない

3~5→2000ドル

6~8→3000ドル

9,10→5000ドル


となっている。


「私はまだ3万しか無いからな。お前らからできるだけ多く金をせびらにゃならん。」

「いや先生、言い方っすよ……」


先生の「せびる」というはしたないセリフに和也が反応する。先生は涼介と和也に比べると手持ちは少なく、神野先輩も先生と同等程度であるが、まだ給料日マスを控えているためすぐに差は広まってしまう。先生は焦って金に飢えているからか、和也のツッコミはスルーされた。


「ではいくぞ。いでよ9か10!!!」


先生は期待の笑みを浮かべる。無邪気に笑う姿は可愛らしい少女のようであるな、と涼介は思って「ふっ」と少し笑う。

先生が気合を込めてルーレットを回す。徐々にルーレットの勢いは治まっていき、10で止まりそうなところで「おぉ!」と先生は目を光らせるが、針はぎりぎり壁を越えて1を指した。

1だと祝い金はもらえない。先生の目は一瞬涙目になり今にも泣きそうな顔になるが、彼女は大人であるから泣きはしなかった。が、愚痴はこぼしてしまう。


「ふんっ!自分の(しあわせ)くらい自分で取れるわ!お前らの助力など要らんっ!」


頬を赤らめ、先生はいじける。涼介と先輩はそっとしておこうと少し苦笑いしておくが、和也はつい一言言ってしまう。


「先生、さっきのセリフと真逆ですよ……」

「うるさいシバくぞ?」

「すっ、すんません……」


案の定、和也は怒られてしまう。言わんこっちゃないと涼介は呆れ、一息ため息をつく。

空気が少し悪くなってしまったため、神野先輩は気を使いながら自分のターンであるためルーレットに手をかける。数字は5が出た。だが、途中で給料マスがあったので、


「せっ、先生……?私の給料いただけますか?」


と、別に自分が何かした訳ではないのに先輩は先生に気を遣いながらお願いする。プイッとそっぽを向きつつも先生は先輩の給料分のお金を渡し、先輩が5000ドル渡し返すと先生は察して生命保険の券を渡す。

一山超えたところで先輩は辿り着いたマスの内容を読む。


『宝くじが当たる。5000ドルもらう。』


5000ドル。それは生命保険の加入額である。つまり、先輩は実質プラスマイナスゼロで保険に加入できたようなものである。内容を読み上げ、先輩はバツが悪そうに先生の方を見ると、先生はプクーッと頬を膨らませていた。先輩は苦笑いしながら再び先生から5000ドル受け取る。

一山超えた先にもう一山。たった1ターン分で先輩は気疲れしてしまう。顔色悪そうに先輩が涼介に「どうぞ」と言ってきたので、涼介は「失礼します」と一言添えてルーレットを回す。出た数は8。大きい数字ではあるが、数マス進むと結婚マスに着き強制ストップしてしまう。

涼介は一人車に乗せて祝い金のルーレットを回す。4が出たため、三人から2000ドルずつもらうことになる。ここで5000ドルもらうことになれば、どうなっていただろうか。一番低い2000ドルでも先生は睨みながら涼介に渡してくる。幸運が連続しなかったことに涼介は安堵する。


―――――――――――


ターン3終了時点

和也

職業:スポーツ選手

所持金:7万2000ドル


九条先生

職業:教師

所持金:2万8000ドル


神野先輩

職業:パティシエ

所持金:5万ドル


涼介

職業:医者

所持金:9万ドル

備考:お宝(宝石:3万ドル)


全員共通:生命保険


先頭順:涼介・先生→先輩→和也





やはり所持金額などの細かい設定が難しいですね;

以降、今回の様に2ターンずつ書こうと思っているので、字数がいつもより少し多くなるかもしれません。

設定ミス・誤字脱字等報告してくださると助かります。

では、次話もよろしくお願いします。

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