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完全無欠の青春傍観者  作者: 十六夜烈也
第一章 一年一学期編
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第十二話 体力測定ーその1-

ほんの少しだけですが、涼介のハイスペック部分が垣間見えます。

よろしくお願いします。

この入学の週も後半に突入した。

と言ってもまだ今日を含めて二日残っており、今日は体力測定、そして明日は模試と、中々にハードなスケジュールとなっている。

いつも通り、涼介は駅で瑠美と合流、そこから校門までの道で和也と合流して教室へ向かう。

教室に入ると黒板には「ホームルームまでに更衣室で体操着に着替えろ」と九条先生が書いた文字があり、その指示に従って何名かの生徒は体操着に着替えていた。涼介たちも荷物を自分の席へ置くと、体操着とジャージを持って更衣室へ向かう。


白雲高校のジャージや上靴は学年によって色分けされている。涼介たちの代は赤色であるため、上靴のつま先の色は赤で、体操着の袖口の部分やジャージの色はえんじ色に染まっている。ちなみに二年生は青、三年生は緑となっている。学年が変わるごとに色が変わるのではなく、世代固定で色が変わるため、卒業まで涼介たちは赤色固定である。


更衣室に着くと、中は一年の男子生徒で埋め尽くされていたが、設備は充実しているため、ロッカーは多く、着替えるスペースもまぁまぁ間隔がある。特に使うロッカーは指定されていないため、空いているところへ涼介と和也は向かう。そして上着を脱ぎ、ネクタイを外し、カッターシャツを脱ぐ。涼介が上半身裸になると、和也が話しかけてくる。


「涼介って……着痩せするタイプなんだな。腕とか腹筋はもちろん、胸筋まで結構筋肉ついてんだな。運動はあんま得意じゃないって言ってなかったか?」


その言葉に涼介は思わず反応してしまい、顔つきが一瞬悪くなってしまう。だが、一瞬であったため、その様子は和也には悟られていないようだった。自分から話を逸らすため、軽く笑って和也の方を褒め始める。


「そういう和也の方がすごいと思うんだがな。これだけ鍛え上げてるから、運動が得意なんだろ?」

「おうよ!ほとんどのスポーツは人並み以上には活躍できると思うぜ!」


涼介の誉め言葉に和也は高揚し、胸を張る。

上手く話を逸らすことができて、涼介は安堵の一息をつく。今のように変に勘付かれたくないため、涼介は体操着の上にジャージを身につけた。


二人は着替えを済ませると教室へ戻る。二人が戻って数分時間が経って瑠美も戻ってくる。瑠美は少し長めの明るい茶髪の髪形であるため、ジャージのえんじ色がよく似合っていた。そして髪をゴムで束ねているため、普段とは全然違う印象となる。その姿にクラスの男子は少し見とれていた。


「お前って、運動する時そういう格好になるんだな?」


瑠美の左斜め後ろに座る涼介が、まず一番にその見て呉れについて話しかけた。


「えぇ、走ると髪が左右に振って邪魔になっちゃうから。」


ごもっともな理由に和也は「へぇ」と相槌を打つ。


「ってかアンタ、半袖で寒くないの?そのご自慢の筋肉でも見せつけてんの?」

「ちげぇよ!俺は別に今さほど寒くねぇし、体動かしたらすぐ熱くなってジャージが荷物になっちまうからよ、着ずにいるんだよ」


瑠美の挑発に和也もごもっともな理由で言い返す。どうでもいいと思ったからか、瑠美は「ふーん」と言って話を終わらせる。すると予鈴が鳴り、ホームルームを始めるため九条先生が入ってくる。


全校が今日一日体力測定を行うため、教師もその測定を手伝うことになる。そのせいか、生徒に合わせて教師も動きやすい服を今日は着る。九条先生は黒色のジャージにピンクの線が入ったジャージを着ており、襟を立てている。その姿が様になっていたため、普段のゴスロリ衣装とは違った魅力と威厳を生徒は感じる。


「全員着替えは済んでいるようだな。ではホームルームを始める。」


先生はそう言うと、一種類の紙を配り始めた。体力測定の記録表である。


「全員に行き渡ったか?では説明を始める。今日一日を通して紙に記載されている種目すべてを測定する。男女に分かれて測定場所を周れ。場所の地図は男女それぞれ出席番号が一番若い奴に持ってもらう。」


男女別の出席番号と言うと、女子の先頭はまず全体でも一番の青山となる。一方男子の先頭は、出席番号3番の市原(いちはら)という生徒である。彼は入学以降、クラスで多くの親交を持っている。涼介と和也の所にも挨拶をしに一度来て話したことがある。そんな彼が男子連中を率いるのは役が似合っていると涼介は心の中で思う。


「全校生徒が測定を行うため混み合いになると思うが、地図持ったやつが人が少なそうな所を見つけて効率よく周れ。終わり次第各自着替えて下校とするため、全体での指示はここで終わる。」


測定場所の地図を持った生徒がクラスの連中を率いることになる。市原は向いていそうだが、青山はこういったことに慣れていないようで緊張を隠せないでいる。


「質問ある奴はいるか?」

「はい、先生。」


そう言って挙手したのは市原だった。先生の「なんだ?」という問いかけに市川は応じる。


「すべての種目計測し終えたら、この測定表の紙はどうしますか?」

「すまんがそれは、地図と共に男女別で全員の分をまとめて私の所に持ってきてくれ。」

「わかりました。」


「他にあるか?」と先生が全員に問いかけるが、誰も反応しなかったため「では解散」の合図に従って生徒は男女別で集まり始める。

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