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今日もあいつは忙しそう  作者: 猫が可愛いから食べたい
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いつも通り

これはいつだったかの

遠い記憶だ

あの日もその前の日もあいつはいそがしそうに

僕の皿に適当な量のご飯をのせて

しわだらけの服を着て飛び出していった


いってくるとは言っていたが

僕はそんなこともお構いなしに


モグモグモグっと目の前の獲物に食らいついていた


でも何回目かのその日は違う日だった


気が付けば皿の中は空になっていた


誰かが僕の獲物を食べたに違いないと思い

あたりを見渡した


なにも動いている物はない

いつもと違うところもない


まあ今日も何もない一日だ

いつもの場所で日向ぼっこをして過ごそう


そっと重い体を持ち上げた

少し体を伸ばしていると

目の前に見知らぬ光が目に止まった

触ろうと手を伸ばそうとしてみるが

触れなかった熱いとも感じなかった


何だろう

虹色のような光を放っている


まあいいや

僕は気にせずいつもの椅子に飛び乗って

あくびをした


ぼぉっとする視界の中

遠くの空に魚みたいな雲が浮かんでいた

今日の晩御飯は焼き魚にしてくれないかな

まああの人もいそがしいのは僕も知っている


もう夕日が沈んでもおかしくないほど

僕は寝ていた

いつもだと

まぶしくて起きるなんてことはない

でも目を閉じていても

目が痛く感じる光を感じた


なんだろうっと

いやいや目を開けた

そこには小さな人間が浮いていた


大人のような体系で

子供よりも小さい大きさだった


なんだゆめか

そう思い僕はもう一度寝ることにした


しかし寝ようとする僕に

小さな人間は僕に光を近づけてきた


さっきの虹色の光だった


めんどくさいなと思いながら

目を開けてみるとやはり

そこには小さな人間がいた


「ねぇ見えてるでしょ 早く起きてよ」


あくびをしながら僕はいやいや体を起こした


「ねえ 少し私を助けてはくれない?」


やだね

僕は一生ここでダラダラして過ごすことが仕事なんだから


もう一回

僕は寝ようとした


「すこしだけでいいから」


さっきの虹色の光も少し弱まっていて

僕はゆっくり眠りについた




「まぁ 無理にでも連れていくけどね」


っとどこか遠くから聞こえた


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