表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
パトリオット  作者: 岩捲氏信
5/6

アルバニア出発

AA基地に10:00の私と佐々木は定刻の五分前に着いていた。

夏目大佐も同じ様に五分前に着いていたが、我々には目もくれず資料を読んでいた。

仕方なく五分の間ではあるが、コーヒーを佐々木と飲みだらだらしていた。定刻の2分前にはコーヒーは捨てて、ブリーフィングの準備に向け意識を整えていた。

10:00だ。

2人とも揃っているね、それでは約2週間ほど前から潜入している中村、加藤グループの現地情報を説明する。

夏目大佐が定刻通りにブリーフィングについて切り出した。

中村、加藤両名による報告だと現地における虐殺及び、難民キャンプにおける暴動などを確認。特に、ジャーナリストにおける扱いが徹底しているようで、国境付近でカメラ一つ持っていよう物なら即射殺、運が良くて連行され処刑と言った類いだそうだ。

つまりは徹底的な、情報の封じ込め作戦を行うことが出来る集団がいる事が、予想できる。

彼ら曰く目下ジャーナリスト達は、出来る限り難民キャンプで情報を集めて、世界に向け発信しようとしているがなんらかの、電磁パルス兵器によりインターネットにアクセスできないとの事だった。

今回君たちには中村、加藤両名が築いたジャーナリスト達の活動を支援すること、そして引き継ぐ事にある。

夏目大佐はいった。

引き継ぐ?協力して行うのでは無いのですか?

佐々木が言った。

加藤は一昨日戦死した。詳しい情報はまだ分かっていない。故に中村救助も含めた作戦である。

夏目大佐は言った。

我々は言葉を失った。加藤はこの隊の中で唯一の家庭を持っている隊員だ。彼の帰りを待つ家族が、子供がいるのにも関わらず。

淡々と口にする夏目大佐の感情の無さに腹が煮え繰り返った、しかしこれはどうしようもない事であり、加藤が死んだのは間違いない事実である。


また、中村との通信はアルバニアのコルチャという街の北西15kmにビーコンがあり、加藤のビーコンもそこにあるとの事だった。

今回の任務は、現地民の信頼を得てジャーナリスト達が撮影したモノをギリシャまで持っていく事。

中村をランデブーポイントまで援護する事になる。


私達は輸送機に乗った。48時間以内にギリシャの国境付近へ到着する予定だ。

それまでの間、私と佐々木は一言も喋る事なくただ持ってきた、ファーストストライクスとウイスキーを煽っていた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ