表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/55

西も謎を追う。

一方で、中世王都西側付近にある西部隊隊長ロック・サンダースは屈強な体から剣を終った。

先ほどから貴族や政府関係者を狙った犯行が相次いで、その後始末に追われていた。

「たく。大丈夫か?」

ロックは馬車の破片が腕に生々しく絡んだ被害者に中腰の体勢から伺うも、被害者の男は激痛のためかロックを視界の隅にすら入れていなかった。

なので。ロックは腰に隠していた短剣を蛇が踊るが如く腕に絡んだ破片を跡形も無く消し去り、続いてピンセットに似た銀の棒状のような物で細かく残った破片を角栓を抜くように━━━━━

「ぎゃあぁぁあ~!?あうえうえ・・・・・」

その声がロックの胸ぐらに響く。

処置を施すためとは言え、やはり。気持ちの良いものではない。けれどもこの処置をしないといけないことは変わらないし、そんな葛藤の末にロックは破片を全て抜き終えた。

後は消毒を施し、そして。

「絶対的な治癒アブソルート・オアシス・・・・・!」

瞬間、みるみる内に被害者の男の顔から安らぎを感じられた。 

そしてそのまま催眠の副作用で眠りに落ちる。

「ふう。これで事故の被害者は全員か。おいお前ら、事故の報告は適当に済ませといてくれ」

『はっ。了解しました』

騎士団の二人は慣れた手つきでその場を去って行く。

だが報告には東付近でも似たような事件が多発してるとのこと。

普通に考えれば、王都とは別の外部の集団行為・・・・・・・のはずだが、どうもロックにはそうは思えない。

言うならば隠蔽や誘導に優れている者の犯行にしか思えないからで・・・・・・

チャリン

「んっ?」

瞬間、ロックは街角の細い道から視線と視線が交わった。

細い道の隙間から魔教人の修道服を着た‘天使の羽’を弄ぶ鈴の音色を鳴らした女がにっこりと笑って━━━━━━━━

「いや、まさか・・・・・」

ロックはそんな訳がないと頭を冷やそうとするも、やはり。

魔教人童謡説に唱えられたという魔女狩りの天使、イヴが舞い降りたなどと考えてしまったのは老いによる考えすぎかもしくは、

ロック自身が魔教人に犯されたのか?

とりあえずロックは‘例の場所’で夜を待つことにした。



                 次へ







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ