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異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第7章

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174、黄金のスパイス

さて、黒角猪(ノワコーンボア)の解体が終わったぞ。

やっぱ五人でやると早いよね。吊った状態で腹側を私、背中をアレク。後脚を先に切り落としてからスティード君とセルジュ君に任せたのもよかったね。サンドラちゃんは両方の前脚、これも先に切り落としたしね。

本当は先に皮を剥いてからの方が衛生的にもいいんだけどさ。まあ今日は時間がないから時短解体ってことで。


ちなみに魔石はちゃっかりと私が貰った。猪には珍しい角はスティード君へ。毛皮はセルジュ君行きだ。


さあ、焼きをスタートしようかな。


「カース君、どれから食べようか! でもこれ絶対五人じゃ食べきれないよね!?」


「やっぱ最初は薄めに切ってミスリル焼肉といこうか。セルジュ君が捌いてくれた外モモからいこう。」


さすがセルジュ君。スティード君もだけど「後脚の解体お願い」としか言ってないのにちゃんと皮を剥いで部位ごとに分けてくれてるね。

外モモ、内モモ、シンタマ、そしてスネとランプの一部と。おまけに外モモはすぐ食べられるサイズに切ってくれてるし。

スネは焼肉には向かないし後でアレクに使ってもらおうかな。カレーとかシチューとかさ。それを言うならサンドラちゃんがバラしてくれた前脚のスネも同じかな。

ちなみに内臓系はもうコーちゃんとカムイに食べられてしまった……解体の最中に。カムイの奴さっきまでいないと思ったらさぁ、いつの間やら帰ってきてんだからなぁ。ちゃっかりしてるぜ。

くっ……ちょっとだけハツ、心臓は食べてみたかったかな。


「よーし、焼けるの早いからどんどん食べようね!」


「いい匂いだわ。やっぱりボア系の魔物は脂が美味しいって言うものね。」


アレクはよく分かってるね。私もそう思う。もう匂いだけでたまらんね。アースドラゴンのことなど忘れそう。


「あ、そうそう忘れてた。岩塩だけじゃなくてこれかけても美味しいよ。」


ふふふ、秘密兵器があるんだぜ。


「あら、カース君にしては気が利くじゃない。いい香りね。そういうのをスパイシーって言うんだったかしら。」


サンドラちゃん正解。


「その通り。南の大陸で各種香辛料をいっぱい手に入れたからね。それをすぱっと挽いて調合したの。まあほとんどペプレの実なんだけどね。」


ペプレの実だけでも黒いのとか白いのとかあるしね。そこに粉状の岩塩も混ぜれば立派な塩胡椒の出来上がりってわけだ。これは超贅沢だぜ?


「食欲を唆る香りね。ボア肉とよく合いそうだわ。焼けたわね。はいカース。」


「おっ、ありがと。アレクもどんどん食べてね。」


アレクったら世話焼きなんだから。嬉しいねぇ。


「ええ、いただくわ。」


おっ、アレクはまず岩塩のみでいくんだね。私はいきなりミックス塩胡椒でいくよ。

うほっ、うっめ! なんという濃厚な脂! そこにペプレの実などの香辛料がめっちゃいいアクセントになってる。こりゃ大正解じゃん。


「カース君いただくわね。」

「いただきます!」

「いただきまーす。」


そっちも焼けたようだね。さあどんどん食べようぜ。


「あっ! 美味しい!」

「ほんとだ! すっごく美味しい!」

「うほほぉ! 香辛料との相性もすっごくいいね!」


ふふふ。大好評だ。まあ肉が美味しいせいってのが大きいと思うけどね。


「ところでみんな、これ遠慮せずどんどんかけていいからね。肉そのものが美味しくから少しだけでもいいけどさ。全体にたくさんかけても美味しいよ?」


かけすぎはよくないが全体にぱらりとかける程度ならちょうどいいんだよね。


「さすがカースね。この小皿に入った香辛料だけで金貨何枚するか分からないのに。それなら私は両側に振りかけてみるわ。」


うんうん。アレクがそうやって遠慮なく使ってくれるとサンドラちゃん達も気兼ねなく振りかけることができるよね。アレク一流の気遣いだね。


「うわぁアレックスちゃんたら大胆だわ! 私も真似するわね! 気持ち多めに……うっわぁー! 美味しい! なんと言うか、ボアの脂とペプレの実ってすごく相性いいのね! お互いの良さを引き立てあってる気がする!」


実は五種類ぐらいミックスしてるけどペプレの実以外は何を入れたか忘れちゃったんだよね。色々やってみてこの組み合わせが程よくいい感じだったもんだからさ。

あ、あとヒイズルのワサビが欲しいよね。黒角猪(ノワコーンボア)って脂が強いからさぁ。ワサビ醤油で食べても絶対美味いよなぁ。醤油ならあるんだけどなぁ……


「ガウガウ」


ん? ヒレを丸ごと焼けって? お前……二本しかないヒレを一人で一本丸々食う気かよ。まあぶっといから残る一本だけでも私達の分としては充分すぎるほどあるけどさぁ。焼いてやるさこの贅沢者め。


このヒレがさぁ……直径十五センチの長さ二メイルぐらいあるんだよなぁ。そりゃあまあ両端は細いけどさ。味付けはなしでいいな?


「ガウガウ」


それから表面をカリッと焼けって? できなくはないけどさぁ。

別にミスリルボードを出すか。いつも乗ってる方を。これなら二メイルあっても余裕で焼ける。大火力で一気にカリッと焼いてやるぜ。その代わり魔物が来たらお前が行けよ? ただでさえちょこっと魔力使ってんだからさ。


「ガウガウ」


当然だって? へへっ。お前は頼りになるやつだよ。

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― 新着の感想 ―
ヒレ細いな
カムイはグルメですねー。
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