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異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第5章

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33、エンコウ猿の群れ

左の前脚と後脚が使えないカムイ。

片や両手が使えないカカザン。

それでも戦いをやめない奴ら。ふっ、認めてやろう。どうやらカカザンは強くなったらしい。ヒイズルで強くなったカムイと対等なまでに。


それともサルコが見てるから限界を振り切ってるとか? どちらにしてもそろそろ止めよう。次で決着がつかなかったら介入してやるかな。


「ギギギィィィ!」


牙を剥き出しの大口を開けて襲い来るカカザン。


「ガウアァァ!」


魔力刃を限界まで伸ばし迎え撃つカムイ。


「ギギギ……」

「ガガァ……」


マジか!? カカザンの奴カムイの魔力刃を口で受け止めてやがる!? 真剣白刃噛み!?

こうなるとパワー差もあり両脚とも健在なカカザンの方が有利か……


「ガウッ」


おおっ!? 上手い! 一瞬だけ魔力刃を解除して……カカザンがよろけた瞬間に再び発動……おおお!

よっしゃ行ったあぁ! すれ違いざまにカカザンの腹をざっくりとぉ!


「ギ……ギギ……」


おお、ついに倒れた。


「ガウアァァーーーーーーー!」


ほぅ、カムイめ。勝ち名乗り代わりの遠吠えか。カッコつけやがって。というかカッコいいな。こいつめちゃくちゃ絵になるじゃん。カカザンに比べると外傷こそ少ないものの片手片脚が折れてるんだぞ? なのにしっかりと立ってるし。


「ウキキィ!」


あ、サルコが来た。カカザンの前に立ち塞がってる。これ以上彼に手を出すなら私が相手よ! とでも言いたいのだろうか。出さないってんだ。こっちはお前らに死なれたら困るんだからさ。


「ガウガウ」


カムイは、サルコに一瞥もくれず私に顎で指図した。生意気なやつめ。分かってるよ。治してやれってんだろ?

その前にほれカムイ、一口飲め。一口だけだぞ? お前の手足を治すのはまだ後だから。骨折はポーションで治すとよくないんだぞ。村に帰るまで我慢してろ。


で、カムイに一口しか飲ませてないポーションの残りをカカザンにやろう。胴体の傷にかけて、残りを飲ませる。カカザンの回復力なら余裕で治るだろ。


「ピュイピュイ」


え? 派手にやりすぎたから魔物が集まってきてるって? あー……アレクは上級魔法を結構使ったしカムイだって魔力刃をかなり強めに使ったもんなぁ。そもそもカカザンやサルコだって魔声使ってたよな?

もー、仕方ないなぁ。何とかしてやるよ。ここを荒らされたら困るんだからさ。まだ蟠桃をゲットしてないんだから。


普段ならカカザンが蹴散らすんだろうに。やれやれ。


「ピュイピュイ」


たぶん何もしなくていいって? あー、なるほど。あいつらも集まってきたのね。初めて見た。そりゃあいるわな。あれがエンコウ猿か。百匹はいるな。中にはカカザンより大きい個体もいるのね。蟠桃エリアを取り囲むよう位置についてる。確かボスしか中に入れないって話だったか。


「キィキキキキィ!」

「キキッキキィ!」

「キィキィ!」


口々に何か言ってる。さすが戦意は高そうだ。あ、来た。どざっどざっと足音を重苦しく響かせて。見慣れない魔物だな。体長二十メイル、体高十メイルのステゴサウルスって感じかな? 体の後ろの方はハリネズミっぽくもあるな。ただ大きな目が顔の正面に一つ、小さいのが側面に二つある。キモいな。


「アレク、あの魔物って知ってる?」


「いや、私も初めて見るわ。山岳地帯だし知られてない魔物がいてもおかしくないのかしら。」


そりゃそうだ。ローランド王国より広いんだし。

おっ、エンコウ猿達が魔物に群がってる! あれだけ体格差があって勝てるのか!?


「ブビョオオオオオオオオオオ!」


声がかん高くてキモい。大型の魔物って声が低いはずなのに。ん? 群がる猿に向かって何か飛ばしたな? 針のような……痛そう……

へぇ、無視して突撃してる。さすがエンコウ猿の体毛は強靭だな。いや、皮膚も強靭なのか。


「ブボオオオ!」


あ、尻尾をぶん回した。うわー数匹吹っ飛んでる。でも猿たちはぴんぴんしてるな。


「キキッ!」

「キギィ!」

「キッキキ!」


おおー、自分達の十数倍もある魔物が相手でも果敢に立ち向かうもんだね。うわ、顔とかに取りついて牙を突き立ててるよ。むしろ食おうとしてるのか?


「ブギャオオオオオオ!」


大暴れしてる……そりゃそうだ。人間で例えれば顔中に蜂か何かが群がってる状態だもんな。でも痛そうだけど致命傷にはほど遠くない? どうやって勝つ気なんだ? 他にも魔物が来てるし。


「キキィ……」

「ウキッ?」


カカザンが立ち上がった。いくら高級ポーションを飲んだからってまだ治ってないだろうに。サルコは心配そうに見つめている。


『キキィギャオオオオオオオォォォ!』


おっ、魔声一発。魔物はびくりと動きを止めた。逆にエンコウ猿たちは奮い立ってる。うわぁ……魔物の顔をめちゃくちゃ食いまくってるし。うげぇ……目なんか引っ張り出してるし……

あ、倒れた。あれだけの巨体でも頭をやられたら終わりだよなぁ。眼窩から手を突っ込んで脳みそを握り潰したっぽいな。えげつな。というか、こいつら大型の魔物を相手に戦い慣れてるな。当たり前か。これだけもの美味しい蟠桃が成ってるんだからな。

それを横からいただく私達。いやー悪いな。美味しいところだけ貰っちゃってさ。それもこれも弱肉強食ってやつかね。自然界の慣いだよね。

いっただきまーす。

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― 新着の感想 ―
[一言] 魔物が集まってきたくらいではびくともしないメンバーですが。
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