プロローグ その1
不定期になると思います。メインで書いているのはF.E.Oなんで。
俺の名は北条幸廣。俺ははみ出し者、小さな頃から常に一人だった。何が悪いのか・・・、それは単純だ。ただ、気に入らないだけ。目付きが気に入らない、仕草が気に入らない、視界に入ることが気に入らない、声が気に入らない・・・など、挙げればキリがない。学校に行っても、ハブられる。まぁ、イジメってヤツだな。イジメられても俺は学校に行くのをやめない。ちゃんと卒業しなくては、いい仕事に就けないからな。そして今日も・・・、
「テメェを見ると、なんかイラつくんだよなぁ!!」
同じクラスの豊田英輝に殴られる。俺は机を巻き込みながら吹っ飛び、床に這いつくばる。そんな俺を見て、クラスの皆がニヤニヤする。
「何、人の机をメチャクチャにしてるのよ!」
幼馴染みであった斎藤香奈に蹴られる。俺が悪い訳じゃないんだけどな。それを合図にクラスの皆が参加、いつもの暴行が始まる。俺はいつものように丸くなり、ただ耐える。そしていつものように、意識を失う。だけど、俺はこの時を待っていた。全ての苦しみから一時の間でも、解放されるからだ。真っ暗闇の中で、闇が自分を抱いてくれている感覚がする。闇が俺を守ってくれている。闇が俺を好いてくれている。・・・そんな気がするからだ。だから・・・俺は闇が好きだ。愛していると言ってもいい。いつものように、暗闇の中で、次に目覚める時まで、闇に抱かれながら、英気を養うのだ。
期待しないでね?