第3話 美鈴のサークル見学!
美鈴今日はサークル見学に来ています!
やはり積極的に行かなければ友達を作れないと思うので、サークルで友達を作りたいです!
だけどサークルが多すぎて・・・どのサークルを選べばいいのだろうか。
文芸サークルや、演劇部も気になるけどやっぱり軽音楽部かなー。
実は私、高校の時は軽音楽部でボーカルやってたんだ!
そろそろ、サークル見学用の軽音ライブが始まるみたいだし、私は教室に入ることに。
教室にはたくさんの生徒がいてちょっと居づらいかな・・・
私、人ごみ苦手だし。
そうこうしてるうちに、ライブは始まった。
『今日は、サークル見学者向けオリエンテーションライブに来てくれてありがとなー!入部を決めている君もー。入部しようか迷ってる君もー。なんとなくで来た君もー、今日は盛り上がってこうぜー!さて一組目はー・・・』
テンションの高い司会者が進行していく。
軽音サークルのバンドのレベルは流石大学生とあってかなり高い。
私付いていけるかなー・・・ボーカルもみんな私より上手いし、楽器もレベルが違う・・・
私楽器は少しベースやってたくらいだし・・・
そのままライブは進み1時間ちょいくらいで終わった。
最後に司会者が、入部届けをもらいたい人は出口にてと言っていたので貰い、入りたい人は名前等を記入して4月30日までに部室に持っていけば入れるということだ。
入部テストなどは無く、初心者歓迎と聞き安心した。
私は、軽音楽部に入ろうと思う。
自分の趣味って音楽くらいしかないし、ちょっと怖いけど友達作るには自分から動かないとだしね!
そういえば、岡野君ってサークル何入るんだろ、明日聞いてみよ。
翌日、私は昼休みいつも通り屋上に居た。
今日は英語の授業は無いが、岡野君はいるようだ。
『岡野君こんにちはー』
『あ、長野さんこんにちは・・・』
『岡野君ってサークル見学とか行った?自分は軽音楽部に入ろうと思ってるんだよね。』
『行ってないよ・・・人苦手だし・・・自分も音楽好きだけど、サークルに入って音楽やる気はないかな・・・バイトとかあるし・・・それに・・・うん。』
『まあ、それは人の自由だと思うよ・・・でも私はあえて積極的に行こうかなと思う・・・私もバイトしようと思ってるし・・・』
『僕ひとり暮らしだからね、やっぱりバイトしないときついんだよね・・・』
『自分も一人暮らしだし、軽音部の部費も結構高いしね。バイトするしかないんだよね。』
『うーん。長野さんなんか無理してるように見えるけど大丈夫?僕の経験上、無理して人に絡みに行くと痛い目に合うよ。長野さんはまだ本当の意味での人間の黒さ知らないでしょ・・・』
『大丈夫!きっとなんとかなるよ!やっぱりもうちょっといろんな人と仲良くなりたいし。そのためには積極的に行くしかないもん!』
『ならいいんだけどね・・・人って怖いよ・・・』
『もうちょっとポジティブになった方が良いよー。あ、もうそろそろ時間だから行くねー。』
この時の私は、岡野君の言うとおり無理をしていたのかもしれない。
それに気付かされるのは少し後の事になるが。
そして、人間の怖さを嫌というほど知ることになる・・・