第一話 「私を――……」
低クオリティですが、
読んでください!!
精一杯の文章です;
人より少し目立つ容姿であることは自覚している。学校内を歩けば、すれ違う人が振り向き、感嘆の溜息を吐くほどには恵まれた容姿であることは、十分過ぎる程に理解している。
その容姿で苦労したことも、今まで沢山ある。
もう慣れたけれど、と心中で呟く。
中学の頃は、それで随分悩んだように思う。
美人というのは得ばかりではないのだ。上手くやれば「調子に乗っている」と言われ、下手にやれば「可愛子ぶっている」と言われる。なまじ要領が良かっただけに、かなり苦労した。
自分は 上手くも下手にもやってはいけないのか。ならどうすればいい。誰もが納得する私は一体どんな人間だ。
――なれるものなら、私はそんな人間になりたかった。
高校に入ってからは、既に色々なものを諦めた。
美人は損をする生き物だ、って開き直りに近い感情で、中学の時に感じていた沢山の明るい感情を諦めた。
それが、今の私だ。
◇◆◇
「ねぇ、弥子ちゃん。弥子ちゃんったら。ぼーっとしてどうしたの?」
「ん、ただの考え事。……てか、名前で呼ばないでって何時も言ってるでしょ、三谷」
「えー……またそれぇ!? いいじゃん名前くらいさーぁ。ね!!」
「なにが『ね!!』よっ。断固拒否よ。私は人に名前で呼ばれるのは嫌いなんだから。」
三谷はまだえーとかなんでーとかその後も言い続けていたが、殺意を込めた視線で一蹴した。
髪は明るめの茶色のショートカット。前髪はオレンジ色のピンで横に留めてある。という三谷は見た目の通り明るく細かいことを気にしない性格であるため、私相手にも気楽に接してくれている。少し、気楽過ぎる時もあるが。
「え、と見時ちゃん。今日もまた、告白されたらしいね?」
「されたけど?」
「もう、見時ちゃんは美人でモテモテなんだからさ、そろそろ彼氏つくっちゃいなよー」
「美人なのは認めるけれど、私だって彼氏くらい自分で選びたいわ」
「……認めるんだ」
見時ちゃんが言うと冗談にならないんだよなー、と三谷が呟く。
私――見時弥子――と三谷花香――は瀬戸高校の二年生だ。
今は授業の合間の休み時間であり、三谷は私の前の席(ちなみに三谷の席ではない)に後ろ向きに座っている。
「じゃあさ、見時ちゃんのタイプってどんな人っ??」
「タイプ……?」
「見時ちゃんは、どんな人だったら好きになる? 見た目とか、性格とか」
――私が、好きになる人?
私が好きになれるとしたら、
私が好きになりたいとしたら、
私を――……
「私を、見てくれる人」
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