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ボクって変ですか?

その日はボクにとって全く平凡な1日になるはずだった。なぜなら、この21年間、平凡じゃない日なんてなかったから。

普通の中の普通。それ以上でもそれ以下でもない。


サラリーマンと主婦の間に産まれた子供。貧乏じゃないけど、金持ちではない。


中堅の高校を卒業し、そのまま都内の大学に入学。


ボクは外見的にも性格的にも、女の子を惹きつけるようなものは何一つ持っていないと思うけど、恋人はちゃんといた。キスもしてればセックスもした。


ボクは殻に閉じこもっているわけではないんだ、例えば最近の引きこもり君たちみないな部類では全くないんだ。


普通の21歳の大学生だ。


そしてボクは恋をした。今までの恋愛とはくらべものにならないくらいのね。


相手は11歳の小学生だけど。


やっぱヤベーのかな。


つーかボクってロリコン?


というより犯罪?



彼女は実に魅力的だった。短くて艶のある髪、大きな瞳、白い肌、赤いランドセル。


恋愛に年の差なんて関係ないって人はいっぱいいると思うけど、実際のところ、さすがに小学生はまずいんかな。


例えば、ボクとその彼女が手をつないで歩いている。


知らない人から見ればただの兄妹だろうけど、ボクの事を知ってる人が見たらどうゆう風に感じるかなって。


ボクが客観的に見たら、やっぱり引いちゃうよね。


うわーこいつ何考えてんだろうって。


いや、この子はいとこだよ。って言っちゃえば、なんてことないかもしれない。


真実を隠してしまえばね。


それか、他人の白い目を全く気にしない人間になってしまうか。


なんで好きになっちゃったのって聞かれるかもしれないね。


そしたらボクは正直に、いかに彼女が魅力的でボクの心がときめいたかを説明するだろう。


あるいは、よくわかんない。とか言ってごまかすかもしれないな。


きっと大半の人は分かってはくれないからね。


彼女がボクの恋人になったら、どんな付き合いがまっているんだろう。


彼女に勉強を教えてあげたり、一緒に遊園地や映画館にいく。もちろん喫茶店にも。


しばらくして彼女はボクが一人暮らしであることを知り、ボクのアパートにやってくる。


そして彼女はボクにクッキーを焼いてくれる。それを食べながら2人でテレビゲームをして過ごす。


ボクらはとても楽しくなり、いっぱい笑っている。


ボクはふと彼女の頭を撫でる。


彼女はなつっこい子犬みたいにボクに寄り添ってくる。


ボクは彼女の白いキレイなほっぺにやさしくキスをした。


彼女は顔を真っ赤にして照れ始める。


今度は彼女の唇にキスをする。


彼女はボクのことを好いている。


潤んだ目でボクを見つめ、算数の解けない問題にでも出くわしたかのような表情をする。きっとこんな風にボクらはキスをし始めるんだと思う。


じゃあこの先は?


やっぱ犯罪なんですか?


彼女とセックスがしたいなんてことを打ち明けたら、ボクのことを変なヤツって思いますよね?


実際のところ、ボクはヤってしまうのではないかと思うんだよね、セックスってやつを。


まあ彼女の考えは今は考えないとして。



こーゆうのってやっぱ胸に秘めといた方がいいのかな。


そしてボクは同年代の女性と付き合って、キスをして、セックスをすればいいのかな。

いっその事彼女をさらってしまおうかなって、最近の犯罪者みたいな事が頭をよぎる。


おいおい、ボクはそんなヤツらとは違う。


ボクだけは。


ただ好きなだけなんだ。



誰か言ってください。


大きな声で叫んで下さい。


みんながわかるように。


ボクが変じゃないってこと。

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― 新着の感想 ―
[一言] こういうストーリめっちゃ大好きです!
[一言] こういうストーリー読むの好きです。このストーリー純文学などにありがちな恋愛に対し苦悩を抱える主人公を描いているようですが、純文学と違って、文章が軽くて読みやすく、面白いです。また、その苦悩…
2007/03/20 17:24 リシュリー枢機卿
[一言] なんだかおもしろかったです。 恋に歳なんて関係ないですよ。多分。 でもこういう人が犯罪に走って行ってしまうんだろうなあって思いました。
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