最強の二重性格者(1st終)
「そりゃ強いのはわかってるさ。・・・おっと、そろそろ行ってくるわ」
「あ、あぁ・・・。くれぐれも無理はするな」
と言うローナに俺は軽く手を上げてグランドへ出る。
「お待ちしておりました。中野修司さん」
すでにラウト・ウィンさんは出てきていた。
「あぁ、すまんな。あと修司でいいぞ?」
これから決闘とは思えない和やかな空気。あの3人もこれくらい穏やかなら良いのにな。
「そうですか。では私のこともウィンとお呼びください」
「ん? そうか。じゃ、呼ばせてもらうな」
「はい。・・・では行きますよ? 修司さん?」
「・・・はい?」
するとこのとき初めて俺はウィンのLACを目の当たりにした。黒光り長細い筒のような物が8本。それで円を描いている。あれは・・・
「ガ、ガトリング!?」
ガガガガガッと銃口を回転させながら何発もの銃弾が飛んでくる。
「っく!」
後ろに下がり何とかファーストコンタクトをさける俺。そして俺は冷静になるとあることに気づいた。
「・・・ウィン?」
「ふ、ふふふ・・・」
「あ、あの~・・・?」
なぜか笑っているウィン。ぶ、不気味だ・・・。
「はははは! 全て吹き飛ばしてやろう! 私のLAC、イマンシャル・デイズでな!」
「・・・へ?」
あまりの人格の違いに驚きを隠せない。ど、どうなってんの?
~そのころ、モニター室~
「は、はじまってしまったな・・・」
「そ、そうね・・・」
「だからやめなさいと言いましたのに・・・」
と、お馴染みの女子3人組は言っていた。
「お、おい! ちょっと!!」
「ははははっ!」
ガガガガガと銃口を回しながら何発もの銃弾が飛ぶ。俺は避けるので精一杯だ。
・・・と、その時
『そ、そこの生徒! 直ちに戦闘訓練を中止しなさい!』
様子がおかしいと気づいてくれたのか、アナウンスが流れた。たぶんG1の先生だろう。
~数時間後~
「いや~・・・。助かったぜ。ホントに死ぬかと思った・・・。」
確認したところ、ウィンの使っていた銃弾は全て普通の弾丸。つまり一発当たったら俺の人生が終わりと言うわけで。などと考えていると
「あ、あの! 修司さん!」
「ん? あぁ、ウィンか」
戦闘のときとは打って変わって、優等生のウィンに変わっている・・・。わかったぞ。こいつ戦闘のときの顔と、普段のときの顔があるんだな。
「ほ、ホントに申し訳ありませんでした! わ、私何か失礼なことしましたか!?」
「い、いや? 特になにも・・・」
すぐにG1の人が来なかったらどうなってたかは、わからないけど。
「そ、そうですか・・・。で、では今日は中止にしましょうか」
「お、おぅ」
・・・今日は?
「はい。ではまた後日、改めて戦闘を行いましょう」
「・・・え?」
「では、失礼します」
タタタとすぐに立ち去るウィン。あ、あれ?なんかもう一回戦う事になってる?
「気づかなかったのか。バカだな」
「普通に考えれば、もう一回ってのは当たり前だと思うけど・・・。バカね」
「予想ができなかったのでしょうか? バカですわ」
・・・ここまでバカを連呼された人はそうそう居ないだろう・・・。ってか再戦って。もう一回、あのおかしい方のウィンと戦わなきゃいけないのかよ・・・。
G20はなにかと微妙に終わりました・・・。
すいません・・・。
1stシリーズは終わりましたが
しばらく後に2ndシリーズもしますので
その時はお願いします。