第54期生
「でもここの料理って豪華だよなぁ」
隣のセイカに言う。
「え? そうですか?」
う~ん・・・。セイカは良いとこ育ちなのかな?ここの食べ物は見たことも聞いたこともない物だが基本的に肉や野菜、パンみたいなやつだ。
「うん。値段とかはしらないけど見た目的に」
キレイに盛り付けされているし、色合いも良い。俺は親が仕事で居なかったからよく自分で作っていたからなんとなくわかる。
「ところで修司さん。アウターはできるようになりました?」
「ん? あぁ。ローナがつきっきりで教えてくれたからな」
「つきっきり・・・ですか」
ん?セイカが急に黙り込んでしまった。あ、そういえば
「セイカ。1つ質問なんだが・・・」
「な、なんでしょう?」
「ローナってG2だろ? なんでオリジナルなんだ?」
これがずっと気になっていたんだ。本人に聞いても教えてくれないし。
「あぁ。あれはローナさんのお姉さんのLACなんです」
「・・・姉?」
「えぇ、私たちはこの学園の第60期生です。ローナさんのお姉さんは第54期生。最もこの学園が優秀な生徒を持っていた時のG20。しかも主席ですわ」
ローナのお姉さんはG20だったのか。しかも主席ってことは第1位ってことだな。
「しかしLACって兄弟姉妹で受け継げる物なのか?」
もしそうだったら上が優秀なら下は楽できることになるが・・・。
「いいえ。もちろんそんなことはできません。LACは個人の分身とも言える物ですから」
「じゃあなんで?」
「それは『強制転移』です」
「強制転移?」
「はい。理論上は可能ですが、物理的に無理なことです」
うん?可能なのか不可能なのかどっちだよ?
「基本、無理だということです」
あぁ、そうか。
「優れていたお姉さんはある任務で瀕死の大ケガを受けたそうです。そして自分が死ぬことによってLACが消えてしまうので、それを防ぐため妹のローナさんにLACを強制転移させたそうです」
そうだったのか・・・。あれ?でも
「それって不可能じゃなかったのか?」
物理的どうとかで。
「えぇ。でもできてしまったのです。なぜかは詳しく知りませんが・・・」
でもそれってローナの意思とか無さそうだよな。無理に人の物を押しつけられて。なんか・・・
「可哀想、とでも言うのか?」
「・・・そう。可哀想、ってえ?」
明らかにセイカと違う声、しゃべり方。これって・・・
「ロ、ローナ!?」
「人のことをコソコソ話してどういうことだ」
少し怒り気味?
「こ、これは修司さんが知りたいと・・・」
まぁ。それは確かにそうだが。
「私はこの力を嫌ったりしていない。むしろ受け入れるくらいさ」
そういうローナの顔はどこか悲しさがあったような気がした。
物語の展開が遅く本当に申し訳ありません・・・。
少し予告をしておくと次回、もしくは次々回に戦闘シーンを
いよいよ出していこうと思います。
わかりにくい作品だと思うので
詳しく説明してくれよ!というところは
メッセージや感想に書いてください。
ではよろしくお願いします。