第3実習場
~ローナver~
(うぅ~。何なんだ! いきなり運命なんて言い出して!)
ローナは先ほどのデリカシーの欠片も無い男。中野修司の言葉を気にしていた。
(ドキドキしたぁ~。しかし・・・少しは近づけたかな?)
そう。ローナの心は修司に傾いていた。しかし10代乙女の心をあまり理解できていないローナはハッキリと自分が修司に好意を抱いているということに気づいていない。とりあえず現状は『気になるやつ』だ。
(でも・・・。運命か。ふふふっ)
自室、170号室に着くがまだ浮かれているローナだった。
元に戻り修司ver
今はのんびりと自室で横になっていた。夕食までまだ少し時間があると言ってたし。セイカが。ちなみにエルナは王宮の使いで遠出しているらしい。エルナは陛下と親密な関係らしくよく学校を留守にするらしい。おつかれだ。しかし日が経つに連れ気になるのが(ってか2日しか経ってねぇけど)家のことだ。父、母共に海外の大手会社に勤めているのでめったに帰ってこないが、いきなり息子との連絡がつかなくなったら大なり小なり心配はするだろう。・・・たぶん。
「はぁ。これからどうするかな・・・」
1人でブツブツ言ってると、コンコン、とノック音がひびいた。
「はい?」
「あの修司さんいます?」
いや、俺しかいねぇだろ。自室なんだから。
「うん? その声はセイカか? あいてるぞ」
扉を開け入ってきたのはやはりセイカだった。
「あ、あら? ルームメイトの方は?」
「るーむめいと?」
って確か寮生活で同じ部屋になる人のことだ。
「えぇ。・・・もしかして修司さんお1人?」
「うんたぶん」
この部屋にルームメイトが見える人は医者か霊媒師に見てもらったほうがいいと思う。
「それはいいですね! 普通は同クラスの人がいるので1部屋2人なのですが」
「いや。でもそれだと俺が女子といっしょになっちまうだろ? さすがにそれはまずいだろうし」
ちなみに同室の女の子をどうこうしようとは思っていない。
「で、セイカ。俺になんか用か?」
自室に来てくれたんだから用は少しくらいあるのだろう。部屋に薦めるが少しなので、と言い丁寧に断ってくるセイカ。
「明日の授業後、オープンができるようになりましたらごいっしょに第3実習場へ来てください」
第3実習場とは主に戦闘を想定した練習をする場所だ。
「わかった。でもなんでだ?」
理由も無く行く必要はもちろん無いのでセイカにたずねる。すると・・・
「さ、さぁ? 私も先ほどメイサ先生に言われたので・・・」
セイカも知らないらしい。まっ明日のことだからいいか。
「わかった。じゃあ明日は何が何でもオープンをできるようにしないとな」
「そうですわね」
会話しているといつの間にか夕食の時間(この世界も1日24時間だ)になっていた。そしてセイカと2人で食堂へ向かった。
食堂のことを改めて説明するとまず各クラスと一本道に繋がっておりG1とも繋がっている。しかし食堂自体がクラスごとに別けられている。1学年10クラスあるらしいからこの食堂は10等分され小さな(面積上は広いが)食堂になっている。クラスごとに壁で仕切られているため他のクラスは見えない。そしてここでCHRをする。が基本は各クラスでするので放課後などに急な知らせが入るとここでやるようだ。ちなみに全生徒の集会は大食堂と言われる場所でする。
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