オリジナル
メイサ先生は話を戻すぞと言ってから刀を見て言う。
「その刀は通称『ブレイカーソード』。レットのとは対照的に近距離斬撃型だ。能力は名の通りだと聞いている」
「え? そんなこと言われても・・・」
わかるはずがない。なんだ?壊す?刀か?先生はふぅと息をつく。
「まぁ、実際に使えばわかるさ」
とだけ言ってG1を出ようと立ち上がる。でもこれで俺もワンスが使え・・・
「あぁ、後、お前にワンスは使えないぞ?」
精神力が足らないからな、と言い出てってしまった。むぅ、精神力か。とりあえずここから出よう。
外ではまだ授業中だけあってワンスの実習が行われていた。しかし抜き身の刀を持ってるのは嫌だな・・・。
「ん?中野君?それって・・・」
たまたま近くにいた女子(名前は忘れたが)俺のブレイカーソードを指して言う。
「あぁ、なんか俺の武器だとよ」
「えぇ!すごーい!」
ん?なにがだ?皆持ってるんじゃないのか?色々と種類はあるらしいけど。
「それって自分専用ってことだよね?ね?」
「ま、まぁそうなるな」
自分専用ってのは少し気分が良いな。
「専用武器ってG17からしか持てないんだよ?で、専用武器を持ってる人を『オリジナル』って言うの」
「ま、まじかよ!」
でも考えてみたらレットのコールドウォーカーしか見てない気が・・・?じゃあ
「みんなはなんでワンスが使えるんだ?」
「私たち、G17以下の人は身体の精神力を直接使ってるんだよ」
それだから精神の減りは激しいけどね、と付け加える。ん?待てよ・・・?
「でも確かワンスって武器が無いと使えないんじゃ?」
メイサ先生がそんなこと言ってたような?
「あぁ、本当のワンスはね。けど精神を直接使う私たちのは正確に言うと『オールド』。初歩的なワンスって感じ」
なるほど。でもわざわざ区別するのも面倒だからひとまとめにワンスか・・・。
「そんなとこだね。でも中野君ってホントになにもしらないんだね。やっぱり異世界から来たの?」
うっ!もうこんなとこまで広がってるのか。さすが99%女子クラス・・・。
「次!」
「あ、はーい! ごめん。呼ばれたから行ってくるね~」
タタタと走っていく女子(ごめん、まだわかんない)。見るとG17の人はあまり居ないのかほとんどの人が武器を使っていない。
「次! 中野!」
「あ、はい!」
メイサ先生に呼ばれたのでそちらに急ぐと・・・。
「お前はワンスが使えないからな。オープンとアウターを行え」
「??」
俺がわからないという顔をすると
「あぁすまん。オープンは武器の具現化。アウターはその逆を意味する」
「は、はぁ・・・」
全くわからない。
「そうだな・・・。おいカンデ!」
「は、はい!」
呼ばれたのはあのローナだった。
さて今年最後の更新はあえて続きそうな雰囲気を残してみました。
これから主人公、修司はどうなっていくのか。で、いつまでたってもこない戦闘シーンは?
などなど色々と問題が多い作品ですが
これからも、そして来年もよろしくお願いします!