序章 MYSTERIOUS THIEF
この小説は、空想科学2010に参加していました。
しかし、とある事情で、企画中に活動中止になり、この小説も連載中止になってしまいました。今まで申し訳ありませんでした
題名をリベンジ版として,「Who is wise?」を「Wise」に変更して連載を再開します。。
人類が温暖化と戦争で激減してから数百年。
人々は、小さな都市国家を作り、世界は再び、古代ギリシャのような時代に入った。
そして、原子操作ができる石「ヌーチャーストーン」を発見し、人々は、それを様々な兵器に使い始めた。
各国では、古くに作られた芸術品や工芸品の中に紛れたヌーチャーストーンを狙う怪盗達がいた。
この世界で、一番多く怪盗がいて、一番大きな都市国家がある。
高い、高い、壁で護られた都市、
グレイクローズドシティ。
今、ここにまた一人、怪盗が降り立つ。
けたたましい、警鈴がなるなか、機械的な建物の廊下を走る男が一人。
水色のワイシャツの上に、青い半袖のロングコート。
頭には、青い地に黒いリボンのソフト帽を被り、黒髪の中に混じって、長く伸びた青い髪が横からでている。
左目の前に出ているアイコン付きのヘッドホン型の通信機をしていて、
左腕には、何かの機械をはめている。
彼の手には、彼の衣装には、目立つ、赤い宝石のペンダントが握られていた。
彼は、怪盗・Wise
ヌーチャーストーンを狙う怪盗の1人である
ピピッと彼の通信機から、電子音が鳴る。
『ワイズ。』
通信機で通信してきている男の声
今まで、不敵に笑っていたワイズの顔の眉間にシワがよる。
「んだよ。」
『目標の物は、確保できたか?』
ワイズは、手に持っているペンダントを確認する。
「ああ、リーベルの赤い瞳だろ?この手にしっかり持ってるぜ。」
『そうか。私はこのまま、セキュリティーシステムを制圧をしている。』
「了解って」
ワイズは、男に返答を入れつつ、スピードを落とし、止まる。
前を見て、マジで?と苦笑いをしながら、冷や汗をかいていた。ワイズが向かっている先に、たくさんのロボットスーツを着た兵士達が銃を構えていたからだ。
「すいませーん。草壁さん?
目の前に、敵さんがたくさんいらっしゃるんッスけど、セキュリティーを制圧したんじゃねーの」
若干ワイズはイライラしながら男に言う。すると、ワイズの耳元でため息が聞こえた。
『いつも、言ってるだろう。私が、ゲートを閉めても、奴らが破って来るんだよ。
敵を越えた先に、窓があるから、そこから出ろ。』
「ここ、六階だよ?俺に死ねと?」
『外で空中バイクに乗って待機してると言ったら?』
それを聞くとワイズは、ニカッと笑い、右手であるものを取り出した。
それは、片方に接続部の付いたガラスケース。
中には、銀に輝く石が入っている。
それを左腕の機械に装填しながら、男に返事をした。
[atom・iron]
「それじゃあ、喜んでそちらに向かわせていただきます。」
すると、左腕の機械から、長い両刃が出てきた。
ワイズが機械に入れた石は、
[鉄のヌーチャーストーン]
鉄の原子を操作できるヌーチャーストーンである。
ワイズは、鉄のヌーチャーストーンを使って、剣を作り上げたのである。
兵士達が銃を打った。
「がはっ!!??」
ワイズは、高く跳び上がり、一番手前の兵士の頭を踏み、蹴って、着地し、近くにいた二人目の兵士を斬り、三人目の兵士が打った弾を剣で弾いた。
四人目の兵士をワイズは、剣で刺し、抜いた後、三人目の兵士の顔に後ろ回し蹴りをお見舞いする。
五人目の兵士がワイズの顔を狙ってナイフを突き出す。それをワイズは、屈んで避け、そのまま潜り込み、腹を殴る。
六人目の兵士に足払いしたあと、腹を踏みつけ、そのまま、窓に向かって走る。
ワイズは、前に跳び、身をかがめて、窓を破り、外つまり空中に出た。
そのまま落下しそうになるが、
「ワイズ!!!!」
ワイズは、エアバイクという、空を飛ぶバイク型の乗り物に乗っている、ゴーグルをした青い髪の男に、腕を掴まれた。
「マッマジで死ぬかと思ったじゃねぇか!!!草壁!!!」
ワイズは、男、草壁に引き上げられながら、息をゼェゼェと吐いた。
ビルの中つまり、さっきワイズがいた所に、たくさんの兵士たちが集まっていた。
下から、エンジン音がする。
兵士達は窓を見た。
兵士達の視線の先に、エアバイクの後ろに乗り、リーベルの赤い瞳を見せびらかす、ワイズがいた。
「諸君、リーベルの瞳はいただいていくよ。」
怪盗・Wise
[Wise]
序章、mysterious thief
青を纏い、今宵も石を攫っていく。
次のターゲットを何か・・・・・・・