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24-3.ルーエンブル領主バード・ルーエンブル戦

前回のあらすじ

 バード・ルーエンブルはアジトに兵達を進軍させた

 アジトに居る人達がなぶり殺しにあっていると思われたが

 実は逆にやられていたのであった

 リーネの隠し玉がバード・ルーエンブルにぶっ刺さった

 そしてバード・ルーエンブル首を落として終わりかと思った

 だがしかしバード・ルーエンブルはリーネが動揺する新たな力を経ていたのであった

「感じるんだよ! 力をな! 竜神剣ドラゴレアス・根源解放(バーストアドヴェント)


 バード・ルーエンブルの首が赤い光に覆われて行った。


「そ、そんな!? あり得ないわ!」


 リーネがこれまでにない動揺をした。


「リーネ、どうしたんだ?」


根源解放(バーストアドヴェント)は力の根源そのものをさらに進化させた根源ですらたどり着けなかった力の最大到達点になれる力よ」


「つまりどういう事なんだ?」


根源憑依エンゲージジェネレートしてた時よりはるかに強くなるって事よ」


「あれ以上強くなるのかよ・・・」


 赤い光がはじけるとそこにはバード・ルーエンブルという人間をベースにし頭には角が生えていた。


 そして背中からは大きな翼が生え、皮膚は小さなうろこでおおわれていた。


 まるで竜と人が融合したような姿だった。


「これが根源解放(バーストアドヴェント)。人類が到達できる最大の進化の形・・・。悪くない! 悪くないぞ!」


「多少強くなったようだが、所詮は成り立て。力の使い方もわからん奴に負けわせんわ!」


 グレイ・オーネストは感傷に浸るバード・ルーエンブルの隙をついて攻撃を仕掛けた。


 だが、バード・ルーエンブルはその攻撃をグレイ・オーネストの剣を人差し指と中指で挟んで簡単に止めた。


「この程度かグレイ・オーネスト! 随分力の差が出来たものだな?」


 バード・ルーエンブルの力強い蹴りがグレイ・オーネストに入った。


 その蹴りによってグレイ・オーネストは壁に叩きつけられた。


「成り立てでこの力か・・・。久々に湧き上がるというものじゃよ」


 グレイ・オーネストは余裕そうに立ち振る舞っていた。


 だが相当なダメージは貰っているだろうな。


 バード・ルーエンブルはグレイ・オーネストを倒そうとこちらの行動に見向きもしてない。


「今しかないな」


「何をするつもりゲイル?」


「まあ見てな」


 俺は腰のホルスターから拳銃を取り出しバード・ルーエンブルの頭に向かって撃った。


 銃弾はバード・ルーエンブルの頭を貫くはずだった。


 バード・ルーエンブルの頭の前に小さな魔法陣が現れ、その魔法陣によって銃弾が止められた。


 勢いは殺せていないらしく魔法陣に食い込むように弾は回転したままだ。


「なんだこれは?」


「止められただと!?」


「ああ、これか。これは竜魔障壁だ。そこらの障壁とは比べ物にならないほどの硬さだ。だが別にこんなものなくてもこの程度の小石など痛くも痒くもないぞ」


 そう言ってバード・ルーエンブルは魔法陣を消した。


 そして銃弾はバード・ルーエンブルの頭に命中した。


 その瞬間、弾の勢いに押されたバード・ルーエンブルの頭は弾の行く方向に向かって押され態勢が一瞬だが崩れていた。


 弾は貫通することは無かったがバード・ルーエンブルの余裕の笑みは打ち砕くことはできたみたいだった。


「ほお? 痛くも痒くも無い割には首が勢いよく曲がったぞ。本当に痛くも痒くもないのか?」


「・・・前言撤回しよう。それが一番の脅威だ!」


 バード・ルーエンブルは標的を俺に変え俺の居る方向に体を向け、詰め寄る構えを取った。


 だが、その無防備な背中をグレイ・オーネストは見逃さなかった。


「わしを忘れてもらっては困るなあ」


 グレイ・オーネストは詰め寄り横に薙ぎ払おうとした。


 だがグレイ・オーネストの剣より早くバード・ルーエンブルの拳がグレイ・オーネストの顔面へ向かった。


「老いぼれは黙っていろ!」


 グレイ・オーネストは間一髪その拳を防ぐも勢いは殺しきれず後ろに大きく下がることになった。


 そしてバード・ルーエンブルはグレイ・オーネストを無視して俺に突進してくる。


「・・・足止めにもならんか・・・」


「ゲイル!」


 バード・ルーエンブルが一瞬で間合いに詰め寄りその鋭い爪で俺を引き裂こうとした。


 やばい!


 これは避けられねえ。


 だったら相打ち覚悟でゼロ距離射撃を決めてやるよ!


 俺が覚悟を決めたその瞬間、俺とバード・ルーエンブルの間に青い稲妻が落ちた。


 俺とバード・ルーエンブルは何かの攻撃かと思い互いに大きく下がった。


「・・・これは!?」


 稲妻が落ちた場所には武器が刺さっていた。


 その武器は見た目は対戦車ライフル銃のような形をしていた。


 だが俺が知っている銃とは少し違っていた。


 何と言うか妙にメカメカしい感じで所々に電気の光を放っていた。


「ここで異世界武器(ユニークウェポン)だと!?」


 俺の直感があの武器は使えると囁いている。


 あの武器があればあいつに勝てるかもしれない。


 俺は直感を信じ武器めがけて走り出した。


「これがあれば・・・!」


「させるか!」


 バード・ルーエンブルは絶対に取らせないと異世界武器(ユニークウェポン)に向かって行こうとした。


 だが、その後ろにはグレイ・オーネストが剣を振りかぶって襲い掛かろうとしていた。


「わしもまだ終わっておりはせんぞ?」


「この死にぞこないが!」


 バード・ルーエンブルは後ろのグレイ・オーネストを裏拳で吹き飛ばした。


 ようやく邪魔が居なくなったそう思った瞬間、リーネがバード・ルーエンブルに斬りかかる。


「私もいるわよ」


「邪魔だ!」


 バード・ルーエンブルは襲い掛かってきたリーネを吹き飛ばし、今度こそ異世界武器(ユニークウェポン)に向かおうとした。


 だが、ゲイルによって武器は確保されていた。


「取った!」

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