守りたかった彼女と知りたかった自分
ハハハッ
と空に大きく響きわたるその声が俺は大好きだったんだ
俺の名前は高倉亮
高校2年生
幼なじみなのが白羽雪
俺と同じで高校2年生
そして俺の毎日は
「りょう起きろー!」
いっつもその声から始まる
「朝からうるせぇなー!、もう少し寝かせてくれよ…」
「だーめ!もう学校始まるし!私まで遅れるのはもうこりごりなの!」
「そんなこと知ったこっちゃねーよ!」
「フフフッ亮?そんなこと言ってもいいと思ってんの?」
おいおい、お前は俺の母親かよ…
こんな平和な日常が、俺はこれからも続くと思ってたんだ
ずっと、そうずっと
「ねぇ、りょう、年末空いてる?」
「空いてるけどまた去年みたいにどーせ一緒に除夜の鐘鳴らしに行こーだろ?」
「正解!さすがりょう!私のことわかってるじゃん!」
俺が何年お前の幼なじみやってると思ってんだよ
「あっ!りょう今年はちゃんとなんの願い事したか教えてよー!去年も一昨年もずーっと秘密って言ってたんだからね!」
「まっ、気が向いたらな」
なんて言うと雪ははぁ、なんてため息つきながら他の友達の所に言った
雪が居なくなると俺の周りは一気に静かになる
原因は分からない、でもきっと俺の性格のせいかなーなんて軽く考えてたんだ
だって、性格なんて簡単に変えられねーだろ?
12月20日
今日は、朝からなーにも変わらない1日
けど、今年も雪から誘われた
お前もいい加減友達多いんだから俺以外と行けよなーw
今日も雪から話しかけられる
「ねーねー、昨日のテレビみたー?
あのお笑い芸人めっちゃ面白かったよね」
「見た見た、あれだろ?面白かったわー」
なんて、嘘、俺はその番組は観てないでも少しでも長く雪といたくて嘘をつく
あそこのボケ最高だったよねー
なんて笑顔で話す雪に適当な相槌をうつ
人が来ないことを軽く考えてるとはいっても話す人がいないのは寂しい…?この俺が寂しい?いや、ないない
「あ、もう席に戻るねー」
「おう、」
12月21日
今日はいつもと変わらない1日、
やっぱり1人は寂しいかもw