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君鳥文庫 短編集

眼鏡

作者: 君鳥いろ




先日、僕は眼鏡を買った。

もうずっと以前から視力は悪かったのだが、眼科に行くのが面倒だったり視力回復を試みたりしているうちに何年もの時が過ぎていた。裸眼で生活する年月が長すぎたせいですっかりそれに慣れていたが、やはり眼鏡をかけると違う。

一瞬にして、世界が変わった。

まず雲の形を知った。星の在り処を知った。緑の葉の上に朝露を見た。

これで待ち合わせをしている友人をすぐに見つけられるし、黒板の文字も容易に書き写すことができる。

全てが素晴らしく、美しく思えた。だがただ一つ悪いこともあった。それは、眼鏡をかけて初めて鏡の前に立った時だ。

僕はその時、今まで曖昧だった自身の真実を知り、ひどくげんなりした。

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