外用消炎鎮痛剤は森の中? パート2
私の住む町からは森に向かうのは少しだけ時間がかかる。
黄昏から回復したとはいえ、まだ緑は少ない。
「ん?」
歩き始めて5時間。街道に小さな子供がそわそわしている。
小さな袋にぼろぼろのローブを羽織っている。
「どうしましたか?」
私が近寄ると、女の子だとわかった。髪の毛はローブに隠れていたようだ。
「お腹が空きましたの……」
名前はルーアと言うらしい。
親御さんは行方不明で、育てていたおばあちゃんは亡くなり親御さんを探す旅に出たらしいが、
「お金も無くなりまして……」
まだ小さな子だ、お金を稼げる訳がない……
何か出来ることはあるかい?
など散々言われたらしい。
「私、お仕事で薬草採集に行きますが、ルーアちゃんも一緒行きましょう! 夜は危ないですし」
「良いのですの?」
「はい!」
自分の町まで一緒来てもらい、手掛かりを探す手伝いをする代わりに同行してもらうことになった。
「エミールさんはお薬屋さんですの?」
「はいー 調剤薬局の店主ですよ。」
私より大分小さい彼女は、見上げるように私に話しかける。薬剤師が珍しいのかな?
「私には難しくて出来ないかも知れないの……」
「簡単なものなら出来るけれど、私は今になるまで6年かかったよ。」
「うわー! 私には無理かも……」
「町に帰ったら教えてあげるよー 簡単だから大丈夫!」
にこやかな彼女の顔に微笑んでしまう私が居た。
私もこんな時期があったのか……
可愛いなぁー♪