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ほのぼの少女の日常 ~エミールの調剤薬局~  作者: しろいさくら
フォーナスとエミールの調剤薬局
12/22

フォーナスとエミールの調剤薬局 1年目 @4

港の近くには、小さな森が広がっている。

調剤いで必要な薬草の一つ、ハッカが自生している丘が森の向こうにあるという事で、私は竹で編まれたカゴをぶら下げ今向かっている。

すっかり町は小さくなり、海の青さも段々と遠ざかっていく。

「今日はお天気だなー♪」

海の青さを映す空は、青く、黄昏を迎えていたオレンジの世界が物語の中の事ではないかと、今でも思っていて。


日陰と日向が映し出す森の芸術は季節により、その色を変えて行く。


森には、こごみやコシアブラなどの山菜が私を待っていた。

色もよく、丁度よい固さだ。

「コシアブラは天ぷらかなー? こごみは茹でてマヨネーズが定番だね!」

晩御飯に必要なだけ、山菜を摘んでいく。

春の味覚の一つだ。

「たろっぺやらワラビもあるかな?」

いわば、自然の畑見たいに群生する山菜達に、本来の目的も少し忘れ、山菜摘みに夢中になっていた。



小さなカゴに半分ほど摘んだ山菜を詰め込み、やっと丘に上がったのはお昼過ぎだと思う。

海からの風が心地よく、潮の匂いに混じり、スーっと鼻を通す匂いがした。

「いい匂い……」

丘に広がるハーブは、少しだけ甘い香りもする。

お花畑ならぬハーブ畑だ。

「ご飯食べたら少しだけ景色を眺めようかな♪」


丘の向こうには青い海が広がっていた。

カゴからコッペパンと麦芽飴を取りだし、麦芽飴をパンに塗りたくり、たべる。

「んー?んー……」

おばあちゃんが好きな食べ方なのだが、私には微妙なラインだ。

当時は貴重だったのかな……



おばあちゃんの過去では考えられないほど、今は豊かになっているということなのかもしれない。


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