止血材は包帯だけじゃない 前編
第2作品目ですが、試しに書いてみた感じですが手抜きはしていませんよ!
そんなお薬屋さんでの日常です。
新しいジャンルです!
「ふぁー 暇だなぁ」
いわゆる店番をしている私だが、病院やら軍からの薬の注文がなければいつも暇なわけで。
たまに来るお客様と言えば狩人とかお年寄りとかで、若い男どころか小さなショタすら見かけない
「今年の棉花は取り終えたし、お薬も店に並べるだけの在庫は有るしー 暇だなぁー」
足をぷらぷらと揺らしながら天気の良い青空を見る。
私のお店に誰も来ない事は良いことなんだけれど・・・ 私の生活は一向に良くならないって皮肉だなーなんて、思ってみたり
ここはアルース地方にある小さなお店「エミールの調剤薬局」。
お薬をメインに販売している珍しいお店。
皆からは可愛いお店に可愛い店主と評価で、この村では知らないひとは居ない位だ。
「やること無いならー みんなの声ノート見て新しい商品考えようかなー」
カウンターに置かれたノートにはお客様からの要望等が書かれていて、それらを参考に色々な薬等を作って商品にしている
「最近、軍から包帯を巻く時間が惜しいとか言われたっけ 」
ふと思い出した様に渡は薬草図鑑を開いた。
まず私が考えたのは「傷口を塞ぐ薬」だ。
即座に効き目が有るものなら包帯は不必要になるの。それだけではなく、軟膏タイプならば持ち運びも便利。
だが、そんな薬草は図鑑に一切乗っていな。
念のために変化式を何通りかやっては見たものの私が思っている効果は出ないみたいだ。
「薬草以外だと動物関係だけど今は植物薬以外は違法だしな・・・」
そうして次に思い付いたのは薄い膜を張り付け傷口を密閉して止血する方法。丁度カシオカの実が有るので私は早速調合を始めた。
カシオカの実は非常に多くのたんぱくを含んでいるので私はそのたんぱくで膜を作って見ることにした。
たんぱくが溶けた汁を表面だけ氷水に触れさせ、結晶化させた。
この氷水は液体で、熱い物と結び付くことで結晶化する。錠剤なんかはこの方法で私は作っている。
できた膜はしなやかで、破れにくい素材になった。少し白濁してはいるが、汚い色ではないかな。
試しに自分の肌に着けたがするりとはがれ、皮膚に張り付かない。
従来の包帯は巻き付けてしっかりと縛り付けていたため、取れることは無かったが、これは固定するものが全くない。
私はまた考え直さなければならなくたった。
ということで次回をお楽しみに!