ドリームライフ登場人物(第三章 トリア歴3017年当時)
ザックたちのステータスは今後変わるかもしれません。参考程度に見て下さい。
●ザカライアス・ロックハート
主人公。通称“ザック”。3002年5月25日生まれ
身長:188cm、やせ形の引き締まった体つき。
目:薄い蒼色。
髪:やや濃い色の金髪。肩まで伸ばしている。
魔道剣術士レベル四十三
ステータス:
筋力 :五八
反射神経 :九三
肉体制御能力:九三
耐久力 :一二五(八三×一・五)
魔力 :一〇〇
精神力 :一二五(八三×一・五)
知力 :一〇〇
製作能力 :五五
容姿 :八七
魅力 :八二
HP :一七八〇
MP :三六〇一
スキル :剣術四十四、投擲三十一、格闘二十七、体術五十三、回避五十六、盾防御十五、交渉五十七、計算七十、馬術二十二、気配察知三十七、隠密三十九、罠二十一、狩猟二十、細工師十八
魔法 :風・土・金属性五十一、火・水四十八、木・光四十六・闇属性四十四
特殊能力 :頑健、病気耐性、毒耐性、精神耐性、視力強化、死力発揮、前世記憶、参照、魔闘術
3017年9月に入手した武具
・バスタードソード
ウルリッヒ・ドレクスラー作
光属性(魔法剣)、金属性(硬化)、木属性(自己修復)の三属性が付与されている。
長さ百二十cm、柄頭には透明な二級相当の魔晶石を使用。
アダマンタイトの剣身は濃い紫にも見え、日の光を受けると虹色に輝き、黒曜石のような硬質の透明感を持つ。硬化の魔法とアダマンタイト製ということで、通常の鋼製の二倍以上の攻撃力(具体的には重装鎧を断ち切るほど)。光属性部分を発動させると、オレンジ色の光を纏い、アルス鋼の重装鎧すら溶断できる。使用する魔力は、発動時に五十、維持に一秒当たり〇・七程度。通常のミスリル製の魔法剣は発動時に八十、維持に一秒当たり一・一程度。
・革鎧
ゲオルグ・シュトック作
メタリックな光沢のある黒い兜。形は頭頂部が丸く、耳から首筋にかけて半円錐形に後頭部を守る形状で、日本の戦国武将の兜をシンプルにした物に近い。
鎧は黒い革を基調に肩から腹部に掛けてメタリックな金属板によって補強されたハーフアーマー。防御力はアルス鋼のプレートアーマーに匹敵する。
腕部は黒龍の軟革で作られており、動きを阻害しない作りだが、肩当て、肘当て、籠手は硬革とミスリルで補強されている。
脚部は硬革とミスリルで作られた大腿甲、膝当て、脛当て《グリープ》で防護されている。ブーツは黒龍の軟革で作った物。
竜種でもかなり希少な黒龍――魔物としては最高ランクの一級相当――の革を使い、更にミスリルで上半身部分を補強している。戦闘スタイルに合わせるため、肩や腰など柔軟性が必要な部分は軟革を使われている。ソフトレザーだが竜の皮であるため、昆虫系の甲殻より高い防御力を持っている。
見た目は、ミスリル、硬革、軟革の三種を組み合わせているため、バイク用の革のつなぎに補強を施したように見えなくもない。
●リディアーヌ・デュプレ(61歳)
身長:167センチ
目の色:濃いエメラルドグリーン
髪の色:薄い緑色を含んだ金髪
髪型:ナチュラルなウェーブのかかったロング
肌の色:シミ一つない澄んだ白
体の特徴:エルフらしい長い耳と引き締まった細身。バストはEカップ相当で比較的豊か。
魔道弓術士レベル五十一
ステータス:
筋力 :三六
反射神経 :七二
肉体制御能力:七七
耐久力 :三六
魔力 :一一三
精神力 :七二
知力 :七八
製作能力 :六〇
容姿 :一三五
魅力 :七八
HP :五五〇
MP :四六五三
スキル :弓術五十一、剣術三十、体術三十七、回避三十五、馬術二十五、気配察知四十三、隠密三十二、その他省略
魔法 :風属性五十六、木・水属性五十四、光属性五十一
・ロングソード
ヨハン・ヴィルト作
長さ約一mのミスリル製のロングソード。風属性と硬化の魔法が付与
やや細身の片手剣で柄頭には魔晶石が嵌めこまれている。
防具
ウード・レーヴェンガルト作。
素材は飛竜の革。濃い茶色のハーフアーマーで、ダンの物より防御力を上げるためミスリルの板で補強されている。左側(弓を射る時に前方になる側)の強度を増し、反対に右側は可動性を上げ、弓を射り易く、更に防御力も高める工夫がなされている。前腕部を守るヴァンブレイス、上腕部を守るリアブレイス、やや小さめの肩当て、脚部は太ももを守るキュイスと脛を守るグリーブが付く。ヘルメットは革製で、形はプロイセンのピッケルハウベ型――頭頂部にスパイク状の飾りが付いたヘルメット――に近く、頭部にフィットした形で耳部分が大きく開いている。なお、ピッケルハウベとは異なり、頭頂部に飾りは無い。
●ベアトリス・ラバル(35歳)
身長:202cm
目の色:淡褐色
髪の色:黄色に近い濃い金色
髪型:虎の耳が覗く、ベリーショート。
肌の色:やや浅黒く日焼けしている
体の特徴:腕回りや太もも回りはボディビルダーのよう。胸は大きく、腰回りは引き締まっている。
槍術士レベル六十一
ステータス:
筋力 :九一
反射神経 :九四
肉体制御能力:九八
耐久力 :一一七
魔力 :四四
精神力 :六一
知力 :四五
製作能力 :三六
容姿 :八四
魅力 :八五
HP :一八八四
MP :四四一
スキル :槍術六十一、格闘二十七、体術四十五、回避四十八、馬術十七、気配察知四十五、隠密四十九、その他省略
3017年9月に入手した防具
・ショートスピア
オイゲン・ハウザー作
槍自体はオーソドックスな形の短槍で、長さは二m三十cm程度。銀色に輝く穂先はミスリル製。形はオーソドックスなもの。柄はミスリルの筒で補強されている。穂先に光、石突にも火属性魔法が付与されている。硬化の魔法も付与。
・チェインメイル
ゲールノート・グレイヴァー作
ミスリル製で一つ一つの鎖の目が非常に小さく、遠目に見ると美しい繻子のように見える。体にフィットさせるため女性らしいボディラインに仕上がっていることと、付与魔法用の魔晶石が胸の辺りに取り付けられていることから、鎖帷子というより銀糸で作られたボディスーツと見紛うほど。
防御力は最高ランクのミスリルのプレートメイル並。
この他の防具
ハーフアーマー、前腕部を守るヴァンブレイス、上腕部を守るリアブレイス、太ももを守るキュイスと脛を守るグリーブは四級相当の四手熊の硬革製で濃い茶色。耳が隠れるヘルメットは着けず、鉢金を着用。肩当て、肘当て、籠手は硬革に鋼で補強されている。
●メリッサ・マーロン(16歳)
身長:165cm。女戦士というゴツさはなく、しなやかな体つき。
目:鳶色
髪の色:赤毛に近い茶色い髪
髪型:ショートボブ
肌の色:日に焼けた白。顔にはそばかす。
剣術士レベル四十七
ステータス:
筋力 :六五
反射神経 :八三
肉体制御能力:八五
耐久力 :七一
魔力 :六二
精神力 :七三
知力 :五〇
製作能力 :五一
容姿 :七七
魅力 :七五
HP :一〇四四
MP :六二〇
スキル :剣術四十八、体術三十八、回避三十六、馬術十六、その他省略
3017年9月に入手した防具
・バスタードソード
ウルリッヒ・ドレクスラー作
光属性(魔法剣)、金属性(硬化)、木属性(自己修復)の三属性が付与されている。
長さ百二十cm、柄頭には透明な二級相当の魔晶石を使用。
アダマンタイトの剣身は濃い紫にも見え、日の光を受けると虹色に輝き、黒曜石のような硬質の透明感がある。
硬化の魔法とアダマンタイト製ということで、通常の鋼製の二倍以上の攻撃力を持つ。具体的には重装鎧を断ち切るほど。
更に光属性部分を発動させると、青色の光を纏い、アルス鋼の重装鎧すら溶断できる。
・チェインメイル
ゲールノート作
ミスリル製で一つ一つの鎖の目が非常に小さく、遠目に見ると美しい繻子のように見える。体にフィットさせるため女性らしいボディラインに仕上がっていることと、付与魔法用の魔晶石が胸の辺りに取り付けられていることから、鎖帷子というより銀糸で作られたボディスーツと見紛うほど。
防御力は最高ランクのミスリルのプレートメイル並。
この他の防具
ハーフアーマー、前腕部を守るヴァンブレイス、上腕部を守るリアブレイス、太ももを守るキュイスと脛を守るグリーブ、ヘルメットは四級相当の四手熊の硬革製で濃い茶色。肩当て、肘当て、籠手は硬革に鋼で補強されている。
●シャロン・ジェークス(15歳)
身長:152cm。ほっそりとした体つき。
目の色:スカイブルー。長い睫毛が印象的
髪の色:プラチナブロンド
髪型:セミロングで前は眉がやや隠れる感じ。
肌の色:ほとんど日に焼けていない白
魔術師レベル四十七
ステータス:
筋力 :四一
反射神経 :六四
肉体制御能力:五八
耐久力 :四二
魔力 :七八
精神力 :七五
知力 :八五
製作能力 :七七
容姿 :八三
魅力 :七三
HP :四九六
MP :二五〇三
スキル :剣術十八、体術二十五、回避二十、馬術十五、交渉五十、計算四十五、細工師二十七、その他省略
魔法 :風属性四十七、火属性四十五
3017年9月に入手した防具
リュック・ブロイッヒ作
素材は蛇竜。黒み掛かった群青色で、爬虫類特有の光沢がある革を使った鎧。
形は上半身と腰回りを覆うハーフアーマーに脚部分の防具――太ももを守るキュイスと脛を守るグリーブ――と前腕部を守るヴァンブレイスがセットになっている。
胴体部分はミスリルの板を仕込み、最大級の硬化の魔法を掛けてある。この部分だけなら黒鋼の鎧に匹敵する。
兜はつばの広い帽子――キャペリンタイプ――のような耳から首筋まで覆う形で、色はモスグリーン。
ハーフアーマーの立て襟と深いヘルメットで首を守る構造。
●ダン・ジェークス(16歳)
身長:183cm。引き締まった体つきだが、腕などの筋肉は発達している。
目の色:薄い蒼
髪の色:少し脱色した麦の穂のような金髪
髪型:ベリーショート
肌の色:日に焼けた白
弓術士レベル三十七
ステータス:
筋力 :六八
反射神経 :七三
肉体制御能力:八一
耐久力 :六九
魔力 :六一
精神力 :七二
知力 :六五
製作能力 :六五
容姿 :七五
魅力 :七二
HP :九二五
MP :六一〇
スキル :剣術三十五、弓術三十八、体術四十三、回避三十四、気配察知四十八、隠密四十六、罠三十七、馬術十九、その他省略
3017年9月に入手した武具
・ロングソード
ヨハン・ヴィルト作
長さ約一mのミスリル製のロングソード。火属性と硬化の魔法が付与
長さは一mほど。やや細身の片手剣で柄頭には魔晶石が嵌めこまれている。
防具
ウード・レーヴェンガルト作。
素材は飛竜の革。濃い茶色のハーフアーマーで、前腕部を守るヴァンブレイス、上腕部を守るリアブレイス、やや小さめの肩当て、脚部は太ももを守るキュイスと脛を守るグリーブが付く。ヘルメットは革製で、形はプロイセンのピッケルハウベ型――頭頂部にスパイク状の飾りが付いたヘルメット――に近く、頭部にフィットした形で耳部分が大きく開いている。なお、ピッケルハウベとは異なり、頭頂部に飾りは無い。
●ヒューバート・ラズウェル(48歳)
辺境伯、カエルム帝国北部総督。ゴーヴァンの元上司。30年前18歳の時にカエルム北部総督軍の中隊長として、ルークスとの戦争に従軍。初陣であり、第一小隊長ゴーヴァンに助けられ、友誼を交わす。その後、家督を継ぐため軍を去るが、ゴーヴァンとの交流は続けていた。
三男三女の父だが、長男パトリックは5年前に25歳で病死(実際にはルークスによる暗殺)。次男、三男は幼い頃に病死と事故死し、長女、次女は既に他家に嫁いでいる。妻を三年前に亡くし、三女のロザリンドを溺愛している。心労からか深い皺が刻まれ、五十前には見えない。ただし、眼光は鋭く、四半世紀に渡り北部総督の任にあった貫禄を感じさせる。
現在、長男パトリックの遺児フランシス(7歳)が家督を継ぐ予定。パトリックの未亡人コーデリア(26歳)が一緒に住んでいる。
●ロザリンド・ラズウェル(16歳)
ラズウェル辺境伯の末娘。幼い頃よりお転婆姫とあだ名されるほど活発な性格で、十二歳の頃より、馬術、剣術を嗜んでいる。二年前、当時、若手の俊英として注目されていたロドリックと手合わせ。それまでは辺境伯の娘ということもあり、手加減されていたが、実直なロドリックは手加減を一切せず、完敗した。何度か手合わせしていくうちに、ロッドの人柄を知り、徐々に魅かれていった。辺境伯は家督争いを恐れ、ロザリンドを有力な貴族に嫁がせることを嫌い、ゴーヴァンの孫であり、実直であり民にも人気の高いロドリックとの婚約を進めた。
性格は行動とは異なり、思慮深く、自らの立場とラズウェル家の将来を考えている。ロッドを愛しており、権力争いに巻き込まないという理由もあるが、ロッドを領地に戻し、政治的な手腕を持つザックをラズウェル家に押し込もうと画策する。
金色の豊かな髪を結い上げ、大きな目と明るい表情をしていることが多い。
剣術レベル18、馬術レベル15と従士並みの実力を持つ。
●コンスタンス・タイスバーン(37歳)
子爵。ヒューバート・ラズウェルの実弟。
がっしりとした体格だが、長年の美食と怠惰のせいでやや肥満気味。政治の才も軍事の才もないが、権勢欲だけは旺盛。ヒューバートの嫡男が死亡してから、辺境伯家の家督を都合と画策している。能力的には無能だが、デズモンドを見出し裁量に任すなど、上に立つ器量は持っている。
●デズモンド・ゲートスケル(27歳)
准男爵。タイスバーン子爵の腹心。
細身の怜悧な官僚といった雰囲気を持つ。帝都の帝国高等学術院を卒業後、帝都で一旗上げようと志すが、硬直したカエルムの官僚機構に阻まれた。コンスタンスに見出された。7年前にコンスタンスの娘ヘロイーズと結婚し、准男爵の爵位を得る。
野心家であり、手段を選ばない人物だが、コンスタンスに恩義を感じたり、腹心であるハリソン・ガネルが忠誠を誓ったりするなど、陰性ながらも懐が深く、人間的な魅力も備えている。
●フェルディナンド・オールダム(45歳)
男爵。ヒューバートの腹心。
幼い頃より、ヒューバートに仕える忠臣。ヒューバートとともにゴーヴァンに命を救われてから、ロックハート家に恩義を感じている。政治的な才能はないが、誠実な人柄で慕うものは多い。
銀色の髪をオールバックにしており、常にヒューバートに付き従っている。
●ロドリック・ロックハート(19歳)
カエルム帝国北部総督府軍の小隊長。
剣術士レベル52、スキル53。祖父ゴーヴァンと同じバスタードソード使い。
茶色に近いやや濃い金髪で静かな青い瞳が特徴的。神に使わされたザックを助けるべく、自らを戒めているため、非常に謙虚な態度を貫いている。そのため、貴族、騎士、民衆からの評価は非常に高い。14歳で従士、15歳で従騎士、16歳で騎士となり、18歳で小隊長となった。
17歳の時にフォルティスとの国境に近い、ポルタ山地にある砦に配属され活躍した。特に一年前に小隊を指揮してサイクロプスを討伐し、巨人殺しとして有名になった。幼い頃と変わらず、努力家で、誠実。
ロザリンドとの出会いは二年前で、当時若手騎士一の使い手と言われていたロッドに14歳のロザリンドが腕試しを申し込んできた。彼はロックハート家の流儀通り手加減なく手合わせをした。その後、何度か手合わせを行い、ロザリンドが彼に惚れた。ロッドの方も彼女に心惹かれていき、18歳でサイクロプスを倒したことを機に辺境伯の一声で婚約が決まった。
●ブレット(23歳)
ラスモア村自警団員。剣術士レベル31。
明るい性格でウェルバーン行き自警団員のまとめ役。
●シド(22歳)
ラスモア村自警団員。槍術士レベル29。ウェルバーン行きの護衛。
まじめな性格。
●マーク(21歳)
ラスモア村自警団員。弓術士レベル28。ウェルバーン行きの護衛。
ヘクターに心酔し、弓術士を目指す。
●ジム(21歳)
ラスモア村自警団員。剣術士レベル29。ウェルバーン行きの護衛。
●ケビン(21歳)
ラスモア村自警団員。槍術士レベル29。ウェルバーン行きの護衛。
●イーノス・ヴァッセル(33歳)
ウォルトの長男。父とともにロックハート家に使える。薄い金髪に茶色い瞳。やせており、兵士というより文官という雰囲気。明るい性格で村人からの信頼も厚い。
槍術士レベル38。ロックハート家家臣団が増加するに従い、ヴァッセル家が家令的な存在になりつつあり、執事の教育を受ける。マサイアスとは幼馴染で副官的な存在。
ウェルバーン行きでは、御者としてターニャらの乗る馬車を操る。
●マサイアス・ロックハート(37歳)
ザックの父。通称“マット”
茶色い髪に蒼い瞳。落ち着いた雰囲気を持つが、いつも笑顔を絶やさず、領民たちに愛されている。17歳の時、ターニャと結婚。三男二女の父親
温厚な性格で村人からも慕われている。二人の息子に剣術の腕で追い抜かれないよう努力を重ね、剣術士レベル42になったが、結局追い抜かれた。行政官としての才能もあり、ニコラスらを使い、堅実な領地運営を行っている。
●ターニャ・ロックハート(35歳)
ザックの母。ラズウェル伯爵領出身。13歳でマサイアスに見初められ、15歳で結婚。
金髪碧眼の美女だが、町娘であるため、開けっ広げな性格。家事に長け、ロックハート家を切り盛りしている。最近は貴婦人らしい落ち着きが出てきている。
●セオフィラス・ロックハート(10歳)
3007年6月に生まれた双子の兄。
ロッド、ザックに憧れ、剣術士を目指す。5歳より修行を始め、現在レベル14。
濃い金色の髪に蒼い瞳の美少年だが、腕白な少年。剣術スキルの伸びが悪いことに劣等感を持っている。
●セラフィーヌ・ロックハート(10歳)
3007年6月に生まれた双子の妹。
ロッド、ザックに憧れ、剣術士を目指す。5歳より修行を始め、現在レベル14。
濃い金色の髪に蒼い瞳。
●マドック(41歳)
ロークリフ手前の森で襲撃を掛けてきた盗賊の頭目。剣術士レベル42
元傭兵でデズモンド・ゲートスケルの息が掛かった私兵。マドック自身はデズモンドと直接面識はなく、ハロルドに雇われていると信じている。
無能ではないが、時折見せる残忍さをコントロールできず、傭兵ギルドを除名された。戦場での判断力及び統率力があり、はみ出しものの元傭兵たちをよく手懐けている。ひげ面の強面で、大型の両手剣を使う。
●ハロルド(ハリソン・ガネル)(42歳)
ゲートスケル家の影の部分を取り仕切る元騎士。剣術士レベル55
帝都プリムスで貴族とトラブルを起こした際にデズモンドに救われる。長剣の使い手だが、対ルークス戦で諜報活動、破壊工作なども行い、その才能も高い。このため、ゲートスケル家に敵対するものを暗殺したり、失脚させたりと暗躍している。
また、ルークスで得た薬物の知識を使い、「ルキドゥスの血」を効果的に使うことができる。
基本的に私利私欲はなく、デズモンドに対する忠誠心のみが行動原理の男。対ルークス戦では、ゲリラ活動を行っており、銀色の髪に灰色の瞳から、銀幽鬼と呼ばれていた。ハロルドを名乗るときは髪の色を黒く変えている。
●アルマン・ボイエット(35歳)
ロークリフの代官、守備隊長。
ラズウェル辺境伯配下の騎士。やや優柔不断な性格だが、調整型の為政者として能力はある。騎士としての才能をヒューバートに見限られ、騎士団からロークリフの代官にされたことが不満だった。ハリソンに弱み(不正経理)を握られ、デズモンド・ゲートスケルの配下となる。190cmを超える体躯を持ち、立派な髭を持ち、豪傑の趣があるが、兵たちからは見掛け倒しであることから、“張りぼての熊”と言われている。
●デーゲンハルト・グラブシュ(81歳)
ロークリフの鍛冶師ギルド支部長。腕の良い武器の鍛冶師であり、ベルトラムの兄弟子。ゴーヴァンとの面識もある。豪快だが思慮深い面を持ち、カエルム北部からアウレラ街道中部において鍛冶師ギルドを仕切っている。政治には興味はないが、ヒューバートの政策は支持している。
妻ヘーデ(67歳)、長男クルト(33歳)、弟子イザーク(32歳)、弟子ロルフ(28歳)
●ホルガー、クヌート、リヒャルト、グスタフ
ウェルバーンの鍛冶師。デーゲンハルトとともにウェルバーン城の城門破壊し、ザックたちの救出に力を貸した。
●ジョナサン(ジョニー)・ウォーター(25歳)
鍛冶師ギルドウェルバーン支部の職員。ザックが訪問した際に対応。責任感が強く、真面目な性格であり、鍛冶師たちの要求を理解していることから、ウェルバーンの蒸留酒製造の責任者となる。本人はトラブル体質だと思い込んでいる。
後にジョニー・ウォーターというスコッチの銘柄のモデルとなる。
●オーラフ・オウレット(38歳)
アウレラの薬品卸、オウレット商会の会長。温厚そうな商人を演じているが、あくどい商売で商会を発展させているやり手。愛想笑いと時折見せる冷酷な表情で相手を威圧する。中肉中背で薄くなり始めた頭髪。
ルークスで禁止されている「ルキドゥスの血」という麻薬をタイスバーン領で栽培、製造することをゲートスケルに提案。麻薬であると気づいたボイエットを脅し、仲間に引き入れる。
実際にはルークスの聖王府の工作員であり、カエルムの北部に混乱をもたらすために派遣されている。
●ジャスタス・グレンフェル(37歳)
カエルム北部総督府軍第一騎士団第四大隊長。騎士階級。ゲートスケルの陰謀により、反乱を主導させられる。本来は忠誠心の高い模範的な騎士であり、反乱鎮圧後に責任を取って自害しようとしたが、ザックに止められ、ウェルバーン衛兵隊初代隊長となる。
●マンフレッド・ブレイスフォード(42歳)
カエルム北部総督府軍第一騎士団団長。男爵。剣術士レベル45。
騎士団長にしては細身だが、よく鍛えられた長身の美丈夫。ラズウェル家とは遠縁に当たるが、実力で騎士団長となっている。剣術士としても優秀だが、指揮官としての能力に長ける。騎士の鑑であるロドリックに対し、非常に好意的だが、権謀術数を使うザックに対しては良い印象を持っていない。
●サウスオール(33歳)
第二騎士団所属の小隊長。ザックがゲートスケルに襲われた際に現場に駆けつけた人物。
●ドナルド・ハッチングス(45歳)
アウレラの商人。商業ギルド外交担当専務理事。
ハッチングス&ソンズ商会の会頭。商才はなく、古くから働く部下たちが彼に邪魔されないようギルドの役職につかされる。
すらりと背が高く、仕立てのいい服と人当たりのいい笑顔で、商会の会頭やギルドの要職者というより、ホテルマンのような印象を受ける。
実務能力がなく、決断力もないため、ファーナビー匠合長の指示がなければ何も決められない。
●ファーナビー(42歳)
アウレラの商業ギルド長。肩書きは商業組合連合会運営理事会理事長だが、匠合長と呼称されることが多い。
野心家だが自身の商会は中堅どころであり、大手のハッチングスの支持を必要とした。ハッチングス自体に価値は認めていないが、商会自体の力は認めており、やむなく役職を与えている。
●ジェイコブ(68歳)
ターニャ・ロックハートの父親。白髪の好々爺然とした老人。ウェルバーンで騎士団相手の仕立屋を営む。
妻メーベル(65歳)、長男デール(42歳)。デールが跡を継いでいる。
●ファーガス・バートリー(45歳)
ウェルバーン城の給仕長。ザックの指導を受け、ロッドの結婚式では見事に給仕をやり遂げた。
●ウィリアム(47歳)
ウェルバーン城の料理長。伝統的な料理だけでなく、ザックの要求に従い、新しい料理も完璧に作り上げた。
●エレアノール・メイスフィールド(17歳)
ウェルバーン城の侍女。愛称はエレナ。ウェルバーンの西50kmほどの場所に領地を持つ騎士メイスフィールド家の三女。175cmほどの身長とやや骨太な感じがコンプレックス。美しい金髪と青い瞳、やや高過ぎる鼻、白い肌の北欧系の美女。田舎暮らしであったため、行儀見習いとして4年前から侍女として働く。武術の心得もあり、しっかり者であるため、ロザリーとともにラスモア村に行くことになった。
●ドロシア・ホディノット(16歳)
ウェルバーン城の侍女。愛称はドロシー。メイスフィールド家の隣に領地を持つホディノット家の次女。エレナと同じく行儀見習いのため、4年前から侍女として働く。ややおっちょこちょいなところはあるが、前向きで明るい性格。
●アンジェリカ・コールリッジ(20歳)
ウェルバーン城の侍女。愛称はアンジー。黒髪に明るい碧眼、やや冷たい印象を与える。すらりとしているが、バストは大きくスタイルがいい。コールリッジ男爵家の次女。六年前からロザリー付きの侍女をしている。ロザリーが姉とも慕う人物。いつも冷静さを保ち、やや近寄りがたい雰囲気を持つが、心根は優しい。教養がありロザリー付きの侍女としてラスモア村に同行する。婚期が遅れていることを気にしている。
●バーバラ・ハーディング(35歳)
ラズウェル家の侍女長。美しい金髪に切れ長の目、細面の才女。ハーディング男爵家の長女。てきぱきと仕事をこなし、辺境伯やオールダム男爵の信頼が篤い。コーデリア付きの侍女から侍女長になった。指導は厳しいが、陰湿さはなく、侍女たちから信頼されている。本人は婚期を逃したことを気にしているが、まだ諦めてはいない。
後にカエルム帝国流作法の創始者として名を残した。
●アイナ・ラシュトン(14歳)
ラズウェル家の侍女。祝宴担当で最年少。とび色の瞳と茶色い髪で活発な少女。練習時にグラスを割り泣き出したが、最後まで給仕の練習をやり遂げる。
●フィリップ・イングリス(16歳)
第一騎士団の従士。第四大隊所属の騎士レイモンド・イングリスの弟。兄がザックに倒されたことから逆恨みし、庭園で切りかかろうとした。上司であるケネス・ダイアスに止められる。それまでは真面目に訓練を受けるなど、上司の評価は低くないが、剣術士レベルが20とそれほど高くなくないため、従騎士へ昇格できていない。イングリス家はオールダム男爵家の遠縁の騎士の家。
●ケネス・ダイアス(25歳)
第一騎士団の小隊長。フィリップの上司にしてレイモンドの親友。剣術の腕はそれほどでもないが、明るい性格の熱血漢であり、部下たちの信頼が篤い。騎士ダイアス家の次男であり、兄が家督を継いでいることから、騎士階級ではない。
●ルアナ・ハズビー(35歳)
ゴーヴァンの娘。マサイアスの妹。田舎暮らしを嫌い、ウェルバーンに戻って結婚した。ゴーヴァンが母であるベリンダを愛していないと感じており、ロックハート家との関係はあまり良くない。
●ジョナス・シーウェル(16歳)
シーウェル侯爵家の嫡男。名門シーウェル家の嫡男として普段は貴公子らしく振舞っているが、かなり無理をしている。酒に酔ってベアトリスに言い寄った。
●クレメント・シーウェル侯爵(36歳)
シーウェル侯爵。ヒューバート・ラズウェル辺境伯の亡き妻の弟。領地は大きくないが、帝都に近く、良質なワインを産することから経済的にはかなり裕福。政治的な野心はないが、皇室と縁戚関係にもあることから、政争に巻き込まれることを恐れている。
●クルト・グラブシュ(33歳)
ウェルバーンの鍛冶師。デーゲンハルトの息子。ラスモア村に蒸留器の製造を学びに行く。
●ドリス(20歳)
ドワーフの鍛冶師見習い。ラスモア村に蒸留器の製造を学びに行く。
●ブランドン(35歳)
ラスモア村の蒸留職人。スコットの右腕として十年前からスコッチ作りに携わっていた。彼の名を取り、ぶどう酒の蒸留酒は“ブランデー”と名付けられた。ラスモア村に三つある蒸留所の一つを任されている。
●カルバート(34歳)
ラスモア村の蒸留職人。ブランドンとともに十年前からスコッチ作りに携わっていた。彼の名を取り、りんご酒の蒸留酒は“カルバトス”と名付けられた。ラスモア村に三つある蒸留所の一つを任されている。
●ネイサン・バーロウ(41歳)
バーロウ商会の会長。蒸留酒定期便の責任者。
鍛冶師たちの蒸留酒への執着に気付き、輸送業務を一手に引き受けるべく資産を投げ打った。優秀な傭兵を招聘し、腕のいい御者を集め、更に荷馬車も酒樽用に改造している。
中肉中背でやや頭髪が薄くなり始めている。
●ラッセル・ホルト(45歳)
ホルト傭兵団の団長。三級傭兵。剣術士レベル68。
身長百八十cmほどのがっしりとした体格で、白髪交じりの短い黒髪と頬にある大きな傷が古強者の風格を醸し出している。見た目よりかなり陽気な人物で、酒樽とジョッキをデザインした腕章を団員に付けさせ、スコッチガーディアンズと呼ばれるきっかけを作る。
長剣と丸盾を持ち、無骨な黒鉄製の胸当てに肩当てなどの部分鎧を装備。
●ウルリッヒ・ドレクスラー(134歳)
鍛冶師ギルドの匠合長。アルス在住。豪胆な性格で癖のあるドワーフたちをうまくまとめている。ドワーフの例にもれず大の酒好き。
剣を作らせたら、右に出る者はいないという名工。金属性魔法が使える数少ない魔法剣の作り手。
ザックとメルの剣作成を担当。
●ゲールノート・グレイヴァー(150歳)
アルス在住の鍛冶師。前鍛冶師ギルド長。防具職人として伝説的な名工。見た目にはこだわらず、性能を追求したものが多い。静音性の高いチェインシャツやミスリルを使った対魔法用のブレストプレートなどの作品がある。一流の騎士、傭兵たちの憧れの品であり、最低でも10万(=1億円)は下らないと言われている。
ベアトリスとメルの鎖帷子作成を担当。
●オイゲン・ハウザー(132歳)
アルス在住の鍛冶師。両刃の剣、槍の穂先の名工。槍ではアルスで一、二を争う腕をもち、彼の作る槍は神槍と呼ばれるほどの名品。金属性魔法の使い手。
ベアトリスの槍を担当。
●ゲオルグ・シュトック(122歳)
アルス在住の鍛冶師。防具職人として有名。特にヘルメットが得意。ゲールノートの後継者と名高い鍛冶師。金属性魔法の使い手。
ザックの防具の補強を担当。
●ヨハン・ヴィルト(115歳)
アルス在住の鍛冶師。サーベルなど細身の片手剣の名工。金属性魔法の使い手。
リディアーヌとダンの剣作成を担当。
●ウード・レーヴェンガルト(110歳)
アルス在住の鍛冶師。何か特化しているわけではないが何を作らせても一流。金属性魔法の使い手。
リディアーヌとダンの防具の補強を担当。
●リュック・ブロイッヒ(110歳)
アルス在住の防具職人。魔法金属による補強においてはアルス一と言われている。金属性魔法の使い手。
シャロンの防具作成を担当。
●ジャック・ハーパー(26歳)
アルスの鍛冶師ギルドの職員。若いが機転が利き、ザックらの担当となる。蒸留所建設の責任者になることを願っている。
●アドルファス・エッジカンブ(31歳)
カウム王国の伯爵。国王の名代としてザックを召喚しに来た。白皙の美男子だが、動きが一々キザでドワーフたちが苦手にしている。かなり演技を入れている。
能力は低くないが、国王の命令を受けると、それに固執するなど、柔軟性にやや欠けるところがある。
領地はアルス北部(ノーリッシュ公爵領のと王家直轄領の中間)のアルス街道沿いで、穀倉地帯でもあることもあり、かなり栄えている。主要都市はカンベル。人口四千人の城塞都市。
●ジェローム・シャーゴールド侯爵(42歳)
カウム王国の宮廷秘書官。国王アルバート十一世の懐刀。
内政に秀でた文官だが、やや想像力に欠け、陰謀や駆け引きと言ったことは得意ではなく、公爵たちに対し、常に後手に回っている。現在、外交面で問題を抱えていないことから、国内に目を向けがち。
●アルバート十一世(50歳)
ブレントウッド王家の王。ブレントウッドは焼けた森=木炭を取る森の意味。
疲れた冴えない中年男性。
凡庸であるため、魔族の大侵攻後に王室の威信を大きく失った。その威信を取り戻すべく、台頭してきたノーリッシュ公の力を削ごうとするが、能力不足のため、常に失敗している。
姉がセオドア・ノーリッシュに降嫁。
ノーリッシュ公に対抗するため、娘をラディスラス・モンクトンに降嫁した。
●オズワルド・グレンジャー伯爵(38歳)
ノーリッシュ公爵の次男。グレンジャー家に養子に入る。黒鋼騎士団の将。国王の甥に当たる。
中肉中背で濃いブラウンの髪は薄くなりかけている。傲慢な性格で特権意識の固まり。10年前のトーア砦の指揮官であり、砦陥落の責任を取る形で閑職に回された。平民への暴行事件を起こしているが、揉み消されている。国王も嫌っており、排除する機会を狙っている。
●セオドア・ノーリッシュ公爵(60歳)
カウム王国三公爵家の一角。国王アルバート十一世の義理の兄に当たる。老練な政治家でリアリストであるため、王家を乗っ取るところまでは考えていないが、王国全体より自らの利益を優先する傾向にある。領地は北部穀倉地帯。
●ラディスラス・モンクトン公爵(31歳)
カウム王国三公爵家の一角。国王アルバート十一世の女婿。野心家で自らの息子を国王につけるべく暗躍していると噂されるが、実際には慎重な性格であり、積極的には関与していない。
南部鉱山地帯を領有。カエルム帝国との関係も深い。
●ウィルフレッド・スウィントン公爵(41歳)
カウム王国三公爵家の一角。王家との血縁はあるが、当代ではそれほど濃くはない。10年前のアクリーチェインの戦いで先代である父親が戦死し家督を継ぐ。ノーリッシュ公と国王の確執を冷ややかに見ている。カウムの貴族としては珍しく、国際的な視野を持つ。フォルティスとの国境に近い西部を領有しており、交易が盛ん。
●ルイス・サッカレー(22歳)
黒鋼騎士団トーア街道警備隊所属の騎士。ノーリッシュ家に属する騎士サッカレー家の次男。真面目な性格で義務感に溢れる若者。トーア街道近くの開拓村が全滅した情報を早馬で王都に伝える。
●カトリーナ・ブレントウッド(40歳)
アルバート十一世の正室。ブラウンの髪と瞳、ややぽっちゃりとした感じで、見た目は優しそうな貴婦人の趣。実際には町の商店のおかみさんといった性格で、気の置けない相手であればよくしゃべる。但し、胆力もあり、大局を見る目を持っており、夫である国王の施策が危ういと常々感じている。
三公爵家とは縁がなく、子爵家出身で25年前に十五歳でアルバートに輿入れした。当初は第二夫人(側室)であったが、第一夫人(正室)が病死したため、正室となる。
元々、先代国王がその才能を認め側室としたが、彼女自身が政治的な混乱を避けるため、今までは政治に口を出すことはほとんどなかった。
ドワーフたちと懇意になり、宴会では良く飲むことから、愛称であるカティ(katy)と痛飲するという意味のソーク(soak)を合わせ、カティ・ソークと呼ばれ、後にアルスを代表するスコッチの銘柄となった。
●フェリックス・フォーテスキュー(24歳)
聖銀騎士団の騎士。ドワーフたちが押しかけた際に王宮の城門の警備を行っていた。
●ジェド・ホーン(42歳)
五級傭兵。バルベジーで足止めされていたベテラン傭兵。ザックに絡んでいったが、ロックハート家の者と知ると、態度を改める。一流とは言い難いが、四半世紀に渡り生き延びてきたため、判断力はある。
●ウォーレン・カーティブ(35歳)
バルベジー北門の警備責任者。黒鋼騎士団に属する騎士。ザックに脅され(?)、通行証を手配する。
●マティアス・ヴァロ(?歳)
月魔族の呪術師。女性上位の月魔族の中では珍しく、優秀な男性の魔術師であり、才能は現在の月の巫女イーリス・ノルティアに匹敵すると言われていた。人間の女性と恋に落ちるが、子孫を残すために月魔族の女性との婚姻を強要され、西に逃げた。危険なアクィラを越え、ペリクリトル近くまで辿り着いた。
●カウノ・ハールラ(26歳)
中鬼族の操り手。中鬼族の名家ハールラ家の嫡男であり、テイマーとして優秀であったため、将来を期待されて育つ。中鬼族内の権力闘争でハールラ家が劣勢となり、ブドスコ家やバインドラー家を見返すため、裏切り者マティアスの抹殺を部族の会合で提案するが、マティアスは既に死亡していると言われ、許可されなかった。挫折を知らないカウノは、自暴自棄となり、単身アクィラを越え、西側に潜入する。アクィラで野生のオークを眷族とし、勢力を拡大、二つの村を滅ぼし、武器を手に入れたところでティセク村に向かった。
性格的には直情径行型で、後先を考えず、行動することが多い。
●ロン(21歳)
エイリース村の村長の息子。カウノの襲撃により、家族とともに捕虜とされる。村長の息子として、ある程度教養はあるが、基本的には農夫であり、荒事は苦手。
●テイヨ・ハールラ(45歳)
中鬼族の操り手。ハールラ家の族長ヨウニの弟。3007年に大鬼族のユハナ・ヘラスヴォと翼魔族の呪術師イラリ・コランデルと共に西側に潜入し、マティアスらを抹殺すると共にペリクリトル周辺で陽動作戦を行う予定だった。
ラスモア村近くで痕跡を発見された上、ペリクリトルの冒険者ギルドの迅速な対応のため、敗北した。脱出後、虚偽の報告をし、それが心的な負担となり、酒に溺れ、3016年に病死。
●ユハナ・ヘラスヴォ(35歳)
大鬼族の操り手。テイヨ、イラリと共にマティアスを追う。性格的は豪放だが、リーダーシップに欠け、後にテイヨの離反を招く。
冒険者たちとの戦闘で左手を失った上、特攻をかけようとしたところで、イラリの闇属性魔法で操られ、一命を取り留めた。後に魔法が解け、イラリに戦いを挑み、返り討ちにあう。
●イラリ・コランデル
翼魔族の呪術師。闇属性魔法の使い手。生真面目な性格で本国の命令を忠実に遂行しようとした。野心家のテイヨ、豪放だが考えの足りないユハナの間に入るが、テイヨの離反を食い止めることはできなかった。任務に失敗した後、鬼人族の痕跡を残さないため、闇属性魔法でユハナ、テイヨを操るが、魔法が解けたテイヨに殺される。
●ヨウニ・ハールラ(48歳)
中鬼族の名家ハールラ氏族の族長。操り手としてもそこそこ腕は立つが、族長となってからはハールラ家の建て直しに尽力する。中鬼族にしては思慮深く、様々な策略を使う。
●ノーマン・パークス(41歳)
ソーンブロー守備隊副隊長。剣術士レベルは30と低いものの、指揮官としては比較的優秀で、実質的な責任者となっている。真面目な性格で部下たちの信頼が篤い。
●グラエム・サヴェージ(55歳)
商業ギルド・ソーンブロー支部長。肥満気味の冴えない見た目だが、傭兵ギルドや守備隊との調整能力があり、商人たちから一目置かれている。
●レジナルド・ウォーベック(47歳)
ペリクリトルから派遣された討伐隊の指揮官。槍術士レベル58の二級冒険者で、30年近くペリクリトル周辺で活動しているベテラン。背は高くないが、使いこまれた革鎧に身を固め、強者の雰囲気をかもし出す。軍隊経験のない冒険者であるにも関わらず人を使うことがうまく、五百人の討伐隊の指揮を任されるほど冒険者ギルドから信頼されている。
後に冒険者ギルド長となる。
●ジャスパー・バレット(44歳)
ペリクリトルから派遣された討伐隊の副指揮官。剣術士レベル51の二級冒険者。小型の丸盾と革鎧、片手剣を使う軽戦士タイプ。無精髭を生やし、頬に大きな傷があるため、見た目は無頼な感じがするが、見た目とは異なり、細かな配慮ができる。
●ラディス(30歳)
猫獣人の斥候。剣術士レベル45。三級冒険者。投擲剣とロープを使う変則的な使い手。
ジャスパーのパーティに所属し、ペリクリトルでも有数のスカウトとして頭角を現しつつある。