06 Demon of a snake undermining a soul ~魂を蝕む蛇の悪霊~
本当だったらこの話は入れない予定だったんですが、無いと完全に超展開になってしまうので作りました。
そのせいで執筆速度が遅れる始末…。ホント参ったもんです。
「ガあアァァぁアアああァあアあぁアアア!!!!!」
(怜士!?しっかりしろ!!)
「ア、アアァァぁあアあアアあアッ!!!」
(何だアイツ?…まさか!?)
怜士が戦ってた禍津狂神か!?こんなことする奴なんて聞いたことねぇぞ!?
オレはあの時のことを思い出し、愚痴を心の中に留め、正体不明の禍津狂神を追いかける。
お前は誰だ?スサノオだ!以上ッ!!
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「まっさか丑三つ時に巻き込まれるとは…」
(教えた通りにして良かっただろ!崇め奉るが良い!)
「崇め奉るのは丁重にお断りします」
(え~。…って良かったのは認めるのか)
オレはいつもみたいに軽口を言って緊張をほぐしてやる。え?ウソ言うな?バレタカー。
しかしアイツらに文句を言っても仕方ないとはいえ、巻き込むなら日中してほしいんだがな。
「…-い」
しかし怜士も生き抜こうする心構えが出来て来たよな。「撤退を卑怯」と考えない辺りしっかりしてるし、ここ最近はオレが言わなくても自分の判断で動いているし。
「なん…?ま……るのか?」
それに神話―――と言っても日本関係だけ―――も調べてるし。………あれ?将来オレいらなくなるんじゃ…。
「おーい!スサノオー?」
…ッとイカンイカン!ご指名だ!
(なんだべ?)
「終わったぞ」
(は?Pardon?)
「だから終わったって。ほれ、証拠の怪我」
そう言って腕の怪我を見せてきた。
怜士とオレの五感は一体化している。だから目で見た事、耳で聞いた事、食事の味とかオレが忘れてなければ一通り言える。え?不便じゃないかって?………気にしたことねぇな。オレ痛覚とか無いし。個人的な事を言えばカレーが食えない、だけじゃないな。辛い物が食えないのがアレだな。
閑話休題。
怪我は歯型が付いていて、そこから血が流れている。まぁ帰ったら自分で処置を施すだろう。
そう思い一言だけ
(帰ったら寝る前にちゃんと止血するなりしろよ)
と言って寝てしまった。この場所にオレ以外の存在が入りこんでいることに気付かないまま。
………ん?
気が付くとオレは真っ黒な空間で浮いていた。どちらに行けば良いのか分からない。
おかしいな?いつもだったら真っ黒な空間で立ってるなり、横になってるなり、もしくは怜士と同調して景色が見えるはず…。
そう思った瞬間、怜士の声が聞こえてきた。
「ゥぅうウウ…」
(怜士?)
「ガあアァァぁアアああァあアあぁアアア!!!!!」
(怜士!?しっかりしろ!!)
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もうちょいで、追いつく…!
オレは泳ぐように追いかけていると小さな光が見えてきた。そしてだんだん大きくなり最後にはオレの周りを光が包んだ。すると…。
「言いたいことは色々あるが、デケェ…」
目の前に黒い蛇がいた。…しかも普通に怪獣サイズの。
こんなのと戦うのかよ…。深海のようだが光球があるから視界は良好、ただし水中戦だ…。
「呼吸できるようからまだ良いが、動きずれェ…」
けど文句を言ってられない。とっととコイツを仕留めないとヤバイ気がする。ただのカン、だがされどカンだ。オレは都牟羽ノ太刀を構え戦闘態勢に入る。それを見て向こうも身構える。
戦いが始まった。
このペースだと四月だな…。頑張ろう、ウン。