PROLOGUE
ここの話を変更しました。
「だぁぁぁぁぁああああ!!しっつこいッ!!!」
オレは摩天楼の中を走り回る。追手から逃げるために。何をしたかって?
ただ不法侵入しただけだが?
盗られた物を取り返すために。
「いたぞー!こっちだー!」
「おっと!」
前方からも迫ってくる。オレはちょうど建物のすき間にいるため三角飛びの要領で上に上がって行き、屋上を目指す。
「何だあいつ!?人間か!?」
「人間だ!!一応な!!」
「嘘だっ!!」
「ウソじゃねぇ!!そしてアバヨ!!」
オレはそう言い捨てて姿を隠す。屋上に着いた俺が最初に行ったのは荷物の確認だ。
さてさて荷物を確認するか…。
……………
…………
………
……
…
ふー…。良かった良かった。盗られたヤバイ物は全部無事だ。宝石類は半分くらいなくなってるけど…まぁ大した問題じゃないだろ。
「さてこれからどうっすかなぁ」
「決まってる。お縄につくんだ」
「………え゛」
「ギギギッ」って音が聞こえそうなぐらいゆっくり振り向く。
するとそこにいたのは
「おっさん、オレはノンケだぜ」
「おっさん言うんじゃねぇ俺は28だ。それに男色家でもねぇよ」
この世界に来てから(・・・・・・・・・)オレのことを追いかけてくるおっさんがいた。
ちょっと法に触れすぎたな…今回は。
「トシを気にしてんならおっさんだろ」
「ぬぐっ!!」
オレはゆっくりと端の方に動く。
「このやり取りも飽きて来たな」
「ならさっさとお縄につけ」
もう少し、もう少し…。
「いやいや他にも手段があるんだよ」
「…おい、お前まさか!」
着いた!
オレは手すりに手をかける。
「待て!早まるな!!」
「じゃあな、おっさん!達者に暮らせよ!」
オレはそう言い放ち身を投げ出す。
そして………。