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現実。
一度踏み入れると、もう抜け出せない。
高校の頃、僕は本格的にホムペにハマっていた。
リアルでの出逢いの少ないこの世界では、バーチャルでの出逢いが主流だった。
バーチャルの世界では、何人も同じような人と出逢い繋がれた。
その中で、とあるホムペの管理人S君と実際に会う事になった。初めてのリアル。
sと俺はタメで惹かれあってた、一度も会ったことも声を聞いたこともなかったけど、それでも惹かれていた。
場所は池袋、メトロポリタンの改札口で僕は待っていた。
顔は知っていたし知られていたから来れば分かる、そう思っていた…。
「○○(名前)？」
呼ばれて振り向いたらそこにはsが居た。……けど、sじゃなかった。
事前に交換した画像と違っていた。
俺「はじめまして」
何事もないように装って、とりあえずメトロポリタンに行った。
意を決して、聞いてみた。
俺「画像とちょっとちがくない？」
s 「あぁ、簡単にできるよ？やってみる？」
その言葉を聞いた瞬間、俺の中で何かが崩れ去った。
