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プロローグ2 我に帰ると思い出す

〜前回のあらすじ〜

・地震だぁ!

・穴だぁ!

・スキルだぁ?

(ダンジョンにスキル?なんだそれ?アニメやゲームでよく聞く単語だが…。ていうかどんな仕組みでこの声は聞こえいるんだよ。頭の中で声が響いて気持ちが悪いし、頭がじんじんする。それに身体もムズムズする。本当に何がどうなってるんだ。)


 冷や汗を流しながら頭をおさえて、動けないでいる彼の頭の中にその元凶ともいえる謎の声が再び響き渡る。


 〈貴方にはスキル【操作】が与えられます。貴方のご活躍を心よりお祈りしています。幸多からんことを。〉


 あまりの気持ち悪さに立っていることもままならなくなった彼は、座り込んで石の壁にもたれかかって、深呼吸していた。謎の声が聞こえなくなって数分が経っても、立ち上がる気力は湧かなかった。


(なんなんだよ。操作?やっぱり訳がわからん。混乱しすぎて頭が回らないな。今はこの場を離れることが先決だ。またあの声が聞こえたらたまらん。今日の晩御飯を吐き出したくはないからな。)


 立ち上がった彼はどうにかして来た道を引き返す。そして行きの何倍もの時間をかけ、シェルターまで戻った。


(やっと戻ってくることができたな…。全く今日は散々だな。汗もかいたしスッキリしたいからやっぱりシャワーは浴びるか。)


 彼は着ていたつなぎや下着を脱ぎ、シャワーをじっくりと浴び、先ほどの出来事についての考えをまとめていた。そして浴室から出てきた彼はパソコンの前に座っていた。


(やはり情報が足りない。ダンジョンとはなにか、スキルとはなにか、これらと地震との関連。知りたいことは多くあるが、全くわからない。唯一わかることは俺に付与されたスキルが【操作】であるってことだけだ。取り敢えず色々調べてみるか。)


「はぁー。」


(調べてわかった重要なことは5点。1つ目は地震による津波は発生していない。2つ目は地震は世界中で観測された。3つ目は俺が見つけたようなダンジョンが日本中で一般人によって幾つも見つかっている。4つ目はそれに伴ってスキルを付与された人が何人もいる。5つ目は付与されるスキルはランダムであるという意見が主流である。要するに俺の知りたいダンジョンやスキルがなんなのかについては全くわかっていないということだ。)


「はぁー。」


 パソコンを閉じ、ノソノソと動きベットへと向かう。津波が来ていないからシェルターから出て、自室のベットで寝てもいいのだが、すでにそんな気力がない彼はベットへと身を委ねる。


(まぁ、しょうがないか。みんな俺と同じように偶然ダンジョンを見つけ、偶然スキルを付与されただけだ。わかるはずもないか。ただ、「スキル【火属性魔法】を与えられた」や「ダンジョンの中にゴブリンみたいな生き物がいた」なんて眉唾でファンタジーな情報もあった。もし本当に魔法なんてものが使えるならかなり危険だ。それにゴブリンみたいな化け物がダンジョンにいるならあの穴は塞がないといけない。取り敢えず棚やら土嚢やらで塞いでみたが気休め程度だろう。あれを吹き飛ばしてダンジョンから出てくるような化け物がいるのなら、地上の家にいようが地下のシェルターにいようが安全度はあまり変わらないだろう。それに地上が安全だとは限らない。すでにモンスターが地上を徘徊しているかもしれない。そうだ、俺が動かないのは疲れていて面倒だからなのではなく、どこにいても変わらないと考えたからだ。)


 そう自分に言い聞かせながら、彼は眠りに就こうとする。そしてふとあることを思い出す。


(仕事…。明日って仕事あるのかな。)

寝ても覚めても仕事

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