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1章3

夜が更け、城内に招かれた。

動物たちは、外で待機させた。念のため虎くんだけが僕に寄り添ってくれている。驚くほど中は広かったため、彼のサイズでも問題はない。


ヨーロッパなどの大きい教会などに見られる、高い天井と、ステンドガラスが印象的で、至る所に豪華な細工がされている。

観光客のような気分になり、辺りを見渡す。


カツカツと踵を鳴らして先導する少女。

年齢は僕と同じかそう変わらないくらいに見える。髪はキラキラと光を反射する白色、眉毛もまつげも肌ですら透き通るような真っ白。染めているのか地毛なのかは不明だか、如何にもこのお城のようなテーマパークにマッチしている白装束の美しい出で立ち。ザ・お姫様だ。キャスティングとしてこれ以上の人選はないだろう。

だが、精気と言うかやる気とか元気が全くない。テーマパークに必須の笑顔がまるでない。ふてくされてようにすら見える。


「……座って」


豪華な食堂の大きなテーブル。

彼女が差し出した席につく。壁際には、フル甲冑はそのままの先ほどの歩兵(ポーン)と呼ばれた兵士が数人いた。


いくつかの料理が運ばれてきた。

最初に出された、透き通った黄金色のスープを飲んだ瞬間、美味しさに驚いた。

まともな食事は五日ぶりなことを差し引いても、今まで食べたことないくらい美味しい。

食べたことないから知らなかったけど、フレンチのフルコースってこんなに美味しいの?


こんなに美味しい食事は食べたことがない、とそのままの感想を歩兵(ポーン)の一人に言うと、固まり、次に足がモジモジし始めて明らかに挙動不審になった。


相対する席で、カチャカチャと食器をもてあそぶことに集中している彼女が話し始めるのを待っていたが、一向に話し出す気配がない。


「……あの」


僕が声をかけると、彼女は大袈裟にびくりと体を震わせ、憔悴しきった顔をこちらに向けた。

うーん。すっげえ美少女。

改めてみると凄まじい。こんな生き物見たことない。

ジロジロ見るのは失礼になるのは分かるが、目が吸い寄せられてしまう。

しかし一向に、目が合わない。何処と無い方向を向き、僕の言葉を待っている。


「えっと、さっきの、何て言うアトラクションですか?」

「……あとらかしょ?」

「て言うか、ここ何処なんです?」

「……ガリアランド帝国、北西部、ホークウッド城……わざわざ聞くのね。……知ってる癖に」

「えーと、何県です?」

「帝国では行政機関を県という管轄名称を用いない。なんなの? 会話をする気はないということ?」

しつこいなその設定。

美しい瞳。灰色の目は僕の視線と交差しない。

目が合わない。ただ耳をそば立てているように見える。

外国人? にしてはかなり流暢な日本語だ。

数々聞きたいことはあった。が、彼女の態度からはそういうことを聞いていいように思えない。


「両親に連絡したいので、何か貸してください」

「何かって何? ……伝書鳩を使いたいってこと?」

コイツおちょくってんのか? ウンザリしてきた。

せっかく気を遣って丁寧に接して上げているのに、さっきから何なのだそのふてくされた態度。


「もう、そういうの良いから。ここがテーマパークなら、あるだろ? 上の人とやりとりするメールとか電話とかアプリとか。誰か上の人呼んでくれない?」

ちょっとした意趣返しのつもりで、敬語をやめた。


少女はふっと口元を緩め、自虐的に笑う。

「要求は、はっきり、分かりやすく、言って。形式通り、開場して、会食の席も設けたわ。もしかして口上を聞きたいの? ホークウッド城城主クローディア=ホークウッド。正式に全面降伏します。はい、言ったわ。言質はこれで良い?」

はいはい。このちんちくりんの不貞腐れ女がここの城主って設定ね。

いや、もういいや。そっちがそういう態度ならこっちも乗ってやるよ。


「……よく聞け。いや、聞くがよい! ホークウッド城城主クローディア=ホークウッドよ!」

出来るだけ厳かに。低い声でゆっくりと話し出した。


給仕をしている兵たちも手を止めて、こちらに注目する。

クローディアが、目をつぶり、神妙に僕の言葉を待つ。


「我々の要求は、たったの1つ」


ごくり、と喉が鳴る音が聞こえた。


「電源、貸してください。スマホ充電したらとっとと出て行きますんで」

僕はそう要求した。


「……でんげ、すまほ?」

「しつこい。もうそういうの良いから、早くしろよ」

「これ以上イライラさせないで! 降伏したって言ってるでしょ! 嫌がらせのつもりなの!?」


こっちこそもうあったまきた!

ポケットの中に入っていたスマホを乱暴に取り出し、テーブルを立ち、クローディアの目の前に突きつける。


「これがスマホだ! 見ればわかるだろっ!」

「……ない」

「そっちこそはっきり言えよ!」

「私は、目が見えない、って言ったの! 辱めるのが趣味なの!? これで満足っ!? この、悪魔!」


クローディアは僕の斜め後ろに向かって叫んだ。

開かれた目からは涙が溢れていた。


______________________________

____________________

__________


大型の暖炉。

広い部屋の壁伝い全てに本棚が配置され、本がぎっしりと陳列されている。

目が見えないのに本とはどういうことだろう、と一冊を取り出して見た。

何も書かれていない、真っ黒な本。何だろうこれは?


僕たちの会話は前進と後退を延々と繰り返した。

キャッチボールが全くできないまま、食事中ずっと口論を続けた。

お互いのイライラがお互いに伝染し、ストレスとなって蓄積する。


食事が終わり、場所を変え、暖炉のある書庫のようなところで、やり取りは再開された。

僕は日本のことを話し、クローディアはこの世界のことを話した。


最初は恐る恐るだったちぐはぐな情報のやり取りは、次第に積極的になり、世界のことから取り留めのない日常生活のやり取りにまで多岐にわたっていた。


お互いの主張を雑談を交わしながら、先ほどよりは明け透けに会話をする事が出来ていた。

時折、彼女は笑顔を見せる。時刻は深夜をとっくに過ぎていた。


暖炉の照り返しを受けたクローディアの顔は暖かで柔らかな色合いに見えた。

出会ったばかりの血色のない顔色から随分とマシになっている。


話しだしてからのクローディアは文字通り、人が変わったかのように話し出した。

好奇心の方が勝ったのか、機関銃のように色々な質問をぶつけてきた。

驚いているようにも、楽しんでいるようにも、怒っているようにも見えた。


自分がこんなに話せるのかということに驚いていると、クローディアは言う。

知っている一般的な日本の情報くらいは話す事が出来た。

お互いの緊張は解け、冗談も入り混じった雑談を交わせるくらいには余裕が出来ていた。


「それじゃあそのスマホっていうのを使えばどこにいても会話ができるってこと? 言葉のやり取りが瞬時に? 嘘でしょ?」 

「本当だよ。会話だけじゃない。地図や、辞書みたいな使い方もできる。音楽だって聴ける。ただし、電波が入ってない所だと上手くいかないことがある」


僕は目が見えないと説明が難しい機能は省き、音楽アプリを立ち上げ彼女に聞かせた。

クローディアは大きな目を更に大きく見開き、驚きの声を上げる。


「凄い……ホントに凄い。魔法より魔法みたい、全然信じられない。異世界……ああ、まさか……勇者様……」

「奇遇だな。僕も魔法なんてものがあること自体が信じられない」


クローディアによると、ここは日本ではない。

話をまとめると、地球上に存在しない異世界の国、ガリアランド帝国、北西部。ホークウッド城。

剣と魔法の世界。


もちろん、魔法なんてイタい妄想を信じるわけでもなく、論破するつもりで色々質問をした。

言葉、文化、通貨、動物たち、何故こんなところに城が、ご飯はどうしているのか、魔法ってそもそも何。

だが、彼女はもっともらしい設定を喋りだす。


言葉はガリアランド語。世界的にも標準語である。

・文化。帝国が統一してから約一〇〇〇年の中で多種多様なものが生まれている、演劇、文学、ゲーム、芸術、とても一言では語りつくせない。星屑の街ベルーガに行けば、ありとあらゆる文化を体験できる。

・通貨。通貨単位はガラット。硬貨のみのようだ。

・動物たち。クローディアが言う所の魔獣は、この領地に隣接する魔獣の森に莫大な数がいる事が想定されているが危険すぎて開国以来未調査のまま。

・何故こんなところにポツンと城があるのか。答えたくない。

・ご飯。生活必需品の調達は、兵士たちがやってくれる。生活のほとんどを頼りきっている。私は目が見えないからみんなに迷惑をかけているけど、とても感謝している。


そこで、ちょっとしんみりした空気になったので、勤めて神妙に頷き、話を流すため次の質問に移った。


・魔法。

「厳しい勉強と、厳しい修行、両方とも欠かす事なくやれば誰でも可能」

「へぇ。そうなんだ。僕でも使えるってことかな」どちらかと言うと、冗談で言ったつもりだった。


人差し指をを突き出し『灯火』とクローディアが囁いた。指先には小さいが明るい光が灯る。とても手品のようには見えない。……確かに魔法なのかもしれない。


「この程度ならすぐに。その……魔力のことを何て呼ぶの?」指先の灯火を吹き消しながらクローディアは質問してきた。

「……いわゆる、おとぎ話とか、物語の中の、現実には存在しないことを前提にした言葉、または比喩的な意味で使われる言葉だよ」

「貴方の話は嘘ばっかり」

「嘘なんて言ってない」

「さっきから、ずっととぼけてるじゃない。魔法がなかったらどうやって今まで人類は発展してきたって言うのよ! 変な学者が提唱した進化がどうとか言うつもり? 猿が人間になるわけないでしょっ! 馬鹿馬鹿しい! ありもしない世界の話ばっかりして!」

「むしろ僕のセリフ何だけどっ!?」ムカつくなコイツ。

「じゃあ聞くけどっ!」

「何だよっ!」

「貴方が身にまとっているその魔力はどう説明するの?」


何を言っているのだ。僕は返事を返せない。


「……小さい頃。視力を失う代わりに、大きな魔力を扱える術を手に入れたわ」クローディアは暖炉を見つめるように、目を細めた。「それは色々な副産物をもたらした。普通の人に魔力は見えない。だけど私にははっきりと見える。例え話だけど、夜空の星々の中に、太陽がいきなり出てきたら、どう思う? それはもう夜空とは言えないじゃない。夜が急に昼になるのよ? 何か大変な事が起きたと思うでしょう?」

「そうかも、しれない」何の話か分からない。言葉をうまく返せない。

「さっき、それが現実に起きたの。その中心にいたのが貴方。私の目にはそう見えたの。もう一度聞くわ。貴方の体を覆っている、ありえないほど膨大な、魔力は、一体、何なの!?」


クローディアの言っている事が分からない。だが、酷く焦っており、とても嘘のようには見えない。

クローディアとの会話にあった違和感の謎が、何となく分かった。

クローディアの目線は僕を追っているが、目が合うことがない。何かの存在の感知はしてはいるが、良く見えていない。そんな感じだ。


「……正直、混乱してる。だけど信じて欲しい。本当に僕は嘘なんて言ってない。気づいたら、ここの森にいたんだ」

「私だって混乱してる。私の目は物質を見ることは出来ない。だけど魔力だけは見る事ができるの。今、私の目には魔力が見えない。これがどう言う意味か分かる? 貴方の魔力が強すぎて、塗りつぶされているのよ。こんな事今までなかった。不安でしょうがないわ」

「……僕のせいだね。ごめん」

素直な気持ちで謝った。


もちろん理由やどういう現象が起こったかなんてわからないが、僕のせいで何らかの不都合があることぐらいは分かったからだ。

彼女はとても綺麗で、時たま可愛いしぐさを見せる。もちろん僕が惚れっぽいからこういう感情を抱きがちだということも分かっている。


お前の好きには誠意がない。リョウの言葉を思い出す。

多少、かなり、すごく綺麗で可愛かったとしても、それは単なる事実だけど、好きになる理由としては脆弱で単純で、それでいて誠意がない。

自分を律しなくてはならない。僕は彼女に恋をしてはならない。これは断じて恋なんかではない。


「あ。ち、違う。ごめんなさい。貴方は知らなかったわけだし。責任が、どうとか……そんなこと」

「話を聞き始めた時は、全然信用できなかったけど、今はちょっとだけ信じ始めてる」

「そうね……私も。貴方が嘘を言っているように聞こえない。貴方がこの城を侵略しに来たようにも思えない。悪魔なんて言ってごめなさい」

「嬉しいよ。やっと誤解が解けたか」

たまらず二人で噴き出した。


僕の声と優しい笑い声。


「私、今、とっても楽しい」


同感だ。

笑い声が重なる。たったそれだけのことで僕はまた気持ちがざわつく。よくない兆候だ。


「今から変なことを言う。笑わないでね」

「笑わないよ」

「貴方の顔が見たいわ」


この一言で、僕は決めた。

僕は、クローディアを見た。微かにほほ笑んでいるように見える。

心拍数が上がる。胸が締め付けられる。顔が火照り、反対に手足が冷えていく。彼女の姿は良く見えるのに、彼女以外のすべてが遠くに思えてしまう。

彼女を美しいと思う。……だが、僕は彼女の何を知っているっていうんだ。


誠意がない。こういう好きには誠意がない。この子に恋をしてはならない。何度でも思う。彼女に恋をしてはならない。僕なんかが彼女に恋をしてはならない。ここにいたら彼女に迷惑をかける。


「……朝になったら出て行くよ」

「えっ! 何で!? 気を悪くしたなら謝るわ」

「いや、決めた。一番近い町はどこかな」

「……ちょっと待って、もう出て行っちゃうの?」

「君に迷惑をかけたくないんだ」

「……っ!? ……あ」


酷く驚き、顔を赤らめ、次に青ざめた。明らかに機嫌が悪くなり、言葉が出てこない苛立ちがこちらにも伝わって来る。

悲しそうで怒ってそうで落胆していた。


「……そう。……別に……無理に。確かに……引き止める理由は……無いわ、ね」


クローディアはゆっくり立ち上がり、ソファの縁、本棚の縁を手で探りながら机にたどり着いた。

作業スペースが広く豪華な机。椅子に座り、さらさらと書類にサインする。

引き出しを手探りで開け、中から丸められた羊皮紙を取り出す。


「これ」

差し出された二つを受け取る。

書類の方には見た事がない文字が流暢に書かれていた。

丸められた羊皮紙は表も裏も真っ黒だった。


「関所通過用の許可証と地図。持って行きなさい」


えーと。許可証は何となく分かるんだが、これ地図なのか。


「真っ黒に塗りつぶされてるように見えるんだけど」

「黒地図も知らない……異世界には無いってことなのね」

「使い方、教えて」

「魔力をチャージしてあげて。そうすればギミックが起動するから」

「魔力チャージの仕方」

「手をかざして手の熱を伝えて温めるイメージ」


言われた通りに羊皮紙に手をかざし、温める。


「おぉ」

ちょっと感動した。

大きく分けて五大陸ほど。多分世界全体を俯瞰する地図が浮き出てきた。凄いなコレ。


「嘘でしょ!? まさかこれ世界地図じゃない? あなたどれだけありえないか分かってるの??」あきれた様に叫ぶ。もはや彼女は半笑いだ。

「この地図は見えてるの?」

「魔力ギミックだから見えるけど、もう驚くのも疲れたわ。いえ、怒ってるわけじゃないけど……」

「気を遣うなよ。らしくない」

「貴方、女性への接し方を覚えるべきね……もう少し力を抜いてあげて、軽くよ、ちょっとだけ」

「かる〜く、かる〜く」


撫でるように手の熱を伝える。

かなり精密な地図が上塗りされて描かれる。森の中心に城があり、右に真っ直ぐ行くと大きな街があった。中心には赤い点が明滅する。


「うん。よく出来てる。大きさは魔力量に比例するから、拡大は多めに縮小は小さく。ふふ。貴方は小さくする方が難しそうね」

笑顔。くそ。可愛い。

「東にあるこの街は?」

「ここが星屑の街ベルーガ。もうちょっと大きくして見て、そうそれくらい」

地図の縮尺のコツを掴んできた。

「ここが王都。ここが港」

「港?」

「だって自分の国に帰るんでしょ? 陸路より海路の方が楽じゃない。運賃は高いけどね」

運賃。そうだ。しまった。

「申し訳ないんだけど、お金貸してくれない、かな?」

「うふ。そう来ると思っていたから用意してあるわ」

引き出しからじゃら、と音を立てる小袋を出す。妙に顔が楽しそうだ。

「い、言っとくけど。あくまで貸しよ。ちゃ、ちゃんと返しに来ること。いいわね」

「分かってる。ありがとう」

中身を見ると、30枚ほどのくすんだ銀色。丸みを帯びた金属片が入っていた。貨幣価値がわからない。

「多分1ヶ月くらいなら持つはずよ。ごめんね。私も直接買い物をしたことがないから、お金の価値ってよく知らないの」

「お嬢様め。甘やかされて育ったんだな」皮肉を込めて言った。

「いいえ。今もみんなに甘やかしてもらっている最中ね」皮肉で返された。

僕とクローディアは笑い合った。


「人とこんなに話したのは、生まれて初めてよ」

最後にニコッと笑顔を見せた。


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寝室として大きな客間を貰った。

虎くんを撫でながら、考えていた。ベルーガへの出発。それに関わる大問題について。

それは動物たちをどうするか、という問題だ。

よく懐いてくれている。僕も可愛がっている。離れるのは寂しい。

しかし、好きだからと言って人混みの中へ動物を沢山連れて行くのは自分勝手すぎる。食料、騒音、衛生、見た目の怖さ、トラブルが発生しないわけがない。

……どうしよう。


ノックの音がする。

当然クローディアだ。招き入れる。


「タケル。……出発のことなんだけど」

「そのことで相談したかったんだ」

「私もっ! あの、考えてみたんだけど、貴方が、どうしてもって言うなら、ね、ここで」

「マジで!? 良いの!?」

僕の言葉を聞いたクローディアの顔がぱっと明るくなり「うん」と見えない目を逸らしながら頷き、早口で続きを話す。

「そうね、そ、そこまで言うなら、しょうがない。ホントしょうがないんだから」言葉とは裏腹に、明るい声で言った。

「ありがとう! それだけが心残りだったんだ」

「心残り? え?」

「あれ? えーと、虎くんたちの話だよね」

「そ、そそそうだけど!? 他に話すことなんかないし? 貴方何かあるのかしら!?」

「本当にありがとうな。アイツらがいたから、僕はここまで来れたんだ。大事にしてやってくれ。頼む」

「……別に迷惑なんかじゃないのに」

「え?」

「早く出て行け! このとーへんぼくっ!」

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