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京都の王  作者: 宇井九衛門之丞
第5章 北都(奥州氏原氏編)
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土隠

「あれは……」

馬にて向かいつつ、白布は目の前の凶道王にただ恐れをなす。


「あれぞ、妖として蘇りし凶道王よ! おのれ……よくも!」

白布、刈吉の馬の前を同じく馬にて駆ける武将・佐藤基昼(もとひる)は恐れつつも、ひたすら前に進む。


「兄者、私はどこまで暴れてよいか?」

「!? ……森丸、そなた何故ここにいる! 来るなと」

「来てしまったものは致し方なかろう? ……さあ! 白布姐さんも女は度胸、だろ!」

「……私は、戦う力はない!」

いつの間にかついて来た刈吉の年子の弟・森丸(もりまる)の言葉に、白布もやや顔を赤くし叫ぶ。


「……でも、私にもできることはある! だから」

「皆、再び矢を射よ!」

白布が言葉を話す間、基昼は軍勢を一時止め。

数多の矢を、射かける。


「ぐぬぬ! ……ふん、痛くも痒くもないとはいえ、五月蝿いなあ……」

ツアンリエウグは顔を歪める。


先ほど半兵衛により凶道王を従える身でありながらしてやられ、おまけに今目の前は矢の雨。


ツアンリエウグの堪忍袋の緒は、すでに切れておる。

「ふふふ……はははは! 何や? 先ほどまで争い合っとった癖して、同じ仇を前に今更仲良しこよしかいな! 和人と蝦夷が!」

「何?」


ツアンリエウグの言葉に、加勢の軍はその手を止める。

「ははは……そげな出来んことすることないで? 今しがた、和人と蝦夷の長の話合いは駄目になったわ! 手は組めんとな! kxai uxai ywxofu、ixennu yisxosxa sunwxonrihyxaryxu ixe! umxogxosxasyxu fu utxo sxomyxomyxun ixusxo nyxa!」


ツアンリエウグはにわかに、笑い出し。

和人と蝦夷を、けしかける。

「くう……怯むな! あの男は我らも蝦夷も裏切りし者! その言葉に惑わされるな!」

「ixetu txu nyxatu hyxu itxahaxa mimyxu ixe!」


基昼は和人に、刈吉は蝦夷たちに、惑わされるなと言う。

「惑わす? ……それはあんたらやろ、氏原の回し者が! この()()()凶道王……なして、それがしが蝦夷の王をこげな姿で蘇らせたか、あんたらなら言わんでも分かるわなあ? kxai uxai nyxa! haywxa kyxautu utxo txu nyxatu ninkxosufuunwxen gyxihaxi txaixomyxun ixen haxen mitufu tsxi txasxominin ywxo! txu gyxosi……yisxosxa uxai hyxa ixufu tsxi txaminin!」

「ぐっ……」

「ん? ……何だと、言うのだ?」


ツアンリエウグのこの言葉に、刈吉をはじめとする蝦夷たちは首をかしげる。


しかし氏原の武将らは何やら、口ごもる。

「ふふふ……何や? 答えられんのやったらそれがしが代わりに言おか? ……蝦夷のことを和人共は、土蜘蛛と呼んどったからや! 和人は蝦夷を、化け物やと、人やないと見なしとった!」

「!?」

「くっ……」


ツアンリエウグの続いての言葉は、刈吉や白布ら和人の言葉を解する蝦夷を頗る驚嘆させるに値した。


言葉の分からぬ蝦夷たちは、ただ首をかしげるのみであるが。


ツアンリエウグは更に笑みを深め、息を大きく吸う。

「!? くっ、まずい! 彼奴に蝦夷の言葉を話させるな!」


呆けていた基昼ら和人の軍は、はたと気がつき。

急ぎ矢をつがえんとするが。

「kxai uxai nyxa! yisxosxa utxo一一」

「させるかよ!」

「!? 半兵衛殿!」

「半兵衛様!」


ツアンリエウグの言葉を阻むべく、半兵衛が紫丸を振るい現れる。

「おおっと! これは気を抜き過ぎてましたわなあ!」

「俺を忘れるな! ……させねえぞ、ようやく丸く収まろうとしてんのに!」

「ふんっ!」


半兵衛は紫丸を振るうが、ツアンリエウグはあっさりと躱す。

「何や? 驚かんのかいな、土蜘蛛のこと」

「悪いが知ってたよ! ()()()人に、教えてもらってな。」


半兵衛はツアンリエウグを、睨む。




「かつて蝦夷は、土隠(つちごもり)と呼ばれていた。それは、古くからの竪穴の住居にこもっているという意よ。」

清栄より、奥州に来る前に聞きし話の一つである。


もっとも、土隠と呼ばれしものたちは蝦夷のみならず。

それをはじめとする、帝にまつろわぬ者たちを指していたらしいが。

「いつの間にか土隠は……土蜘蛛(つちぐも)と呼ばれるに至った。」



「それを蝦夷の人たちが、知ったら!」

「ふん、もう知っとるやろ? あんたが親しくしとった、あの蝦夷の娘っ子らはな!」

ツアンリエウグは躱しつつ、答える。


「ああ……だが、あの人たちが蝦夷の人たちにそれを明かせる訳がない!」

半兵衛は再び、紫丸をツアンリエウグに振るう。


「ふうん……それはそうやろなあ。やけど、これからどうなるか? あんたらが蝦夷らのこと化け物呼ばわりしとったこと知って、あん人らはこれまで通りあんたと関わってくれるやろか?」

「ううん、それは……あの娘たちが決めることだ!」

半兵衛はツアンリエウグを睨む。


「だからあ……言うとるやろが! 言うに事欠いて、それがしを……そげな目で見るなやあ!」

「何だよ、あんた見下されるのは嫌いか? だったら周りの奴らを駒扱いとかして見下すな!」

ツアンリエウグは半兵衛に飛びかかり、半兵衛もツアンリエウグを迎え討たんとする。


と、その時である。

「半兵衛様! お避け下さい!」

「!? ……あいよ!」

「何や!? ……ぐあっ!」


にわかに刈吉の声が響き見れば。

矢が一つ迫っており。


半兵衛は慌てて避け、ツアンリエウグに矢が刺さる。

「刈吉さん! すまん、助か」

「kxai uxai! uxai utxo、yisxosxa nugxeiyxaunwxen hyxatu fxamimyxu! kyxautu utxo ninkxosufuunwxengu uxaigxe gyxihaxi txaixomyxun ixen haxen tuuxatwxahaxa utxo txanwxu!」


白布の言葉に、蝦夷たちも驚嘆する。

「え……? 白布!」

「……? ……いやいや、白布ちゃん!」


刈吉も半兵衛も、驚嘆し呆けてしまう。

半兵衛は言葉こそ分からぬが。


それでも蝦夷たちの騒めきを見れば、白布がツアンリエウグの先ほどの言葉を蝦夷の言葉にし伝えしことは容易に察しがつく。


「くくく……げほっ! 何や? あの蝦夷あんたの仲良しさんやんな? まさか自ら蝦夷たちに明かすとは! ははは、所詮は」

「txu gyxosi、haxi txanwxu? ixusxo、yisxosxa gunufuixe hyxa hyxu uxaigxehyxu ixe in! ……kxo gxeiyxa utxo、haxi txanwxu mitu fu。……kxo gxeiyxa utxo、tsxanryxeugu hyxatu fu!」

「!? な、何やと!」

「白布……」

白布はツアンリエウグをよそに、それならば和人に、真の化け物は何か教えてやればよいと続ける。


それは、ツアンリエウグであると。

その言葉を受けし蝦夷たちは、改めてツアンリエウグへの憎しみを思い出し、歓声を上げる。

「くっ……それがしが化け物やと!? 忘れたんか蝦夷共、あんたら力のない奴らを救うために、それがしがどれほど」

「それは違うな!」

「くっ!」


半兵衛はツアンリエウグに、再び刃を向ける。

「あんたのしたことは間違ってる! 力のない人に力だけ与えて争いを引き起こすなんて、そんなやり方はなあ!」

「くっ……何や!? それがしを諭そうってか!」

「いいや、違う。ただ……あんたのやり方を受け入れてしまえば、たとえ傷ついてでも蝦夷と和人を橋渡ししようとした白布ちゃんたちを否むことになる! それだけはしたくないんだよ!」


半兵衛は高らかに、言い放つ。

「半兵衛様……」

「半兵衛様……先ほど、ツアンリエウグに放ちし矢はトリカブトの毒矢! 奴はもはや、永くはありませぬ!」


白布は涙ぐみ、刈吉も半兵衛の言葉を噛み締めつつ、告げる。

「ああ……ありがとうよ! さあ鬼神の回し者さんよ……一つ死合えよ!」


半兵衛はツアンリエウグに、斬りかかる。

「ふん! 何を!」


ツアンリエウグは手首にて、紫丸の刃を受ける。

袖の下には、籠手でも入っているのか。


半兵衛の刃を、跳ね除ける。

「ぐっ! くそ!」

「ははは……何や! 大口叩いてそんなもんかい!」


ツアンリエウグは袖口より、肉紐を出し。

半兵衛に向け、鞭のごとく打つが。

「舐めるなよ!」


半兵衛は打たれし鞭を、すかさず紫丸で両断する。

「くう! 何の!」

「半兵衛殿を助けよ! 矢を妖へ!」

「応!」

「uxai uxafu yisxosxa ryxurxa sunwxontu tsxi fxasikxon ixe in!」

「iwxi!」


基昼の呼びかけにより和人が、刈吉の呼びかけにより蝦夷たちが、半兵衛を助けるべく妖に矢を射かける。

「くう忌々しい! なして逆らう!」

「言ったろ? 間違っているって! 皆その間違いを正したいだけだ!」

「くうう!」


半兵衛はツアンリエウグに、さらに斬りかかる。

ツアンリエウグはその度に新しき肉紐にて迎え討つが、その度に尽く斬られていく。


「おのれえ!」

「くっ……あの妖喰いはどこだ!」

ツアンリエウグの肉紐を斬り裂きつつ、半兵衛が考えるは。


あの妖喰いの蕨手刀である。

半兵衛が思うに、あれが恐らくこの妖の要。


ならば、抜いてしまえばよいのだが。

「あの妖喰いには指一つ触れさすかいな!」

「ぐう!」


殺気が妙に枝分かれしているらしく気配が辿れず、またツアンリエウグも攻めの手を緩めぬため容易ではない。

「くっ、このままじゃ!」

「……そこか!」

「なっ、何や!?」


半兵衛でも、ツアンリエウグでもない声が茂みより響くと共に踊り出でしは。


野代である。

「くっ……凶道王!」

ツアンリエウグは慌てて凶道王に命じるが、時すでに遅し。


野代は差し出されし土蜘蛛の脚などものともせずにかいくぐり、まっすぐ蕨手刀の元へ向かう。


それは凶道王の、腹であった。

野代は迷いなく腹を抉り、中より血とともに蕨手刀を取り出すや腹を斬り裂く。

「くう、この! ixennu ywxo ixu sxomyxun」

「はあ!」

「ぐわあ!」


そのまま苦しむ凶道王を尻目に、その巨軀を駆け上がりツアンリエウグに迫る。


ツアンリエウグが構えを取り、二人とも死ねと言い切るより早く、野代の妖喰いの刃はその胴を捉え、斬り裂く。


叫び声と共に凶道王も、ツアンリエウグも苦しみ、悶えながら地へ逃げるがごとく潜って行く。

「くっ!」

「待て、野代さん! 深追いはするな!」

「……ちい!」


凶道王の背より逃げし半兵衛は、地まで追わんとする野代を食い止める。

「野代さん、蝦夷の大将たちを任せるって言っただろ?」

「ふん、この有様でここをそなたに任せられるものか! それに、私は大将に背中を押されここまで来たのだ!」

「え? ……まあ、そりゃあ仕方な」

「うおお!」

「へ?」


野代と半兵衛は、ふと気づく。

周りの和人も、蝦夷も喜びの声を上げていることに。




「野代!」

「白布、刈吉!」

野代と白布、刈吉は幾日ぶりかに会う。


周りでは蝦夷と和人たちは、しばししがらみを忘れ酔いしれていた。


「すまぬ、私は」

「もうよい! ……なあ、白布。」

「ええ……こうして大事なければ。」

「う、うむ……」

白布は涙ぐみつつ、野代に笑顔を向ける。

野代は照れ顔を逸らす。


「半兵衛様……ありがとうございます!」

刈吉は半兵衛に、礼を言う。


「いやいや! 俺は何もできてないって。これはひとえに、野代さんのおかげさ。」

「そんな、半兵衛様」

「半兵衛。」

半兵衛に白布、刈吉が声をかける中。

野代も半兵衛に、声をかける。


「何だい野代さん? 改まって。」

「……此度ばかりは、礼を言ってやってもいい。」

「え? いやいいっての! 俺は」

半兵衛は野代をなだめるが。


「sumxasiku。」

「え?」

「……私の、真の名だ。」

「……てことは野代さん」

「……勘違いするな! ま、まだそなたを認めてはおらぬ!」

野代は顔を赤くし、叫ぶ。


「……すまない野代さん、もう一度。」

「はあ!?」

「蝦夷の言葉をそのまま言うもんだから、うまく聞き取れなかったんだ! すまん。」

「くう……そなたという者は!」

野代はバツが悪き様であるが。


「よいであろう野代! もう一度ぐらい」

「笑うな、刈吉!」

「野代、さあ。」

「……ス・ム・ア・シ・ク! sumxasiku(山男)の意だ! 覚えよ!」

「あはは……ありがとう!」

「ふっ、ふん!」

「半兵衛様! 私は蝦夷としての仮の名をixeuhyxufugu。真の名をhirxanti、hirxanti(村の狩の王)の意です。」

「は、半兵衛様! 私は刈吉の弟森丸。仮の名をば、tumukimu。真の名を、usxasiku。usxasiku(磯の男)です!」

野代に続き、刈吉や森丸も自らの真の名を明かす。


「あ、ああ……えっと、刈吉さんがヒルアンティで、森丸ちゃん? がウスアシク……うんよし覚えた!」

「私の名はどうした!」

「ああ、スムアシクだろ! ……さあて、まだ終わってないことだし。」

一通り戯れし後にて半兵衛は。


先ほど凶道王の潜りし所を、見る。

さすがに誰も、寄り付かぬ。

「……だな。」

「半兵衛殿!」


そこへ、秀原が馬に、イエフオウハウングとヌムアンを乗せ馳せ参じる。

「秀原さん! 大事ないみたいだな。」

「ああ。凶道王のこと、かたじけない!」

「まださ。終わってない。」

「numxan。」

「i、ixokihaxun……fxasxokuywxan……」


半兵衛と秀原の話の横にて。

ヌムアンはイエフオウハウングに促され、野代に謝る。

「numxan……nyxaru。 iyxamyxun uxafu fxasxokuywxan。tsxaku utxo tsxagunufuixe hyxa iyxagxehyxu fu utxo tiri、gugxesihyxugu!」

「ixokihaxun……!」


野代もヌムアンに謝り、大切なことを教えてくれてありがとうと返す。


ヌムアンは嬉しげである。

「おうおう! 何だ刈吉?」

「冷やかすな! こちらにあらせられるは津軽の蝦夷の長殿と、その孫である!」

「こ、これは!」

「し、失礼しました!」


刈吉と白布は、慌てて頭を下げる。

「nyxaru tsxi tsxanwxu。tsxaku uxai utxo、ixokihaxun txaixomyxun txa-ri nwxu mitu?」

「え……i、iwximyxun!」


イエフオウハウングは、刈吉と白布に野代の友かと尋ね。

白布が、慌ててはいと答える。

「txanwxu nwxu……tsxaku hyxaku gufw fxakyxarxan haxitu。txaixumyxun hyxa ywxafu fxasxominin ixusxo nwxu、fxamitxu haxitu ixu utxo。」

「i、iwxi……会いたき人?」


イエフオウハウングは、白布たちの村に行きたいと言う。

そこには、自らの会いたき人がいるかも知れぬからと。

白布は、首をかしげる。


その時である。

にわかに、地鳴りが。

「くっ、これは!」

「皆、伏せろ! ……野代さん、まさか!」

「ああ……奴め、未だにかような力を」


はたして、先ほど潜りし穴より。

激しき土煙と共に、凶道王が舞い戻る。


いや、凶道王のみではない。

「はーっはっはっ! 蘇ったでえ!」

「!? ツアンリエウグ!」

「何!? あれだけの傷で!?」


ツアンリエウグは再び凶道王の背に乗っておる。

その体に傷は、見当たらぬ。

「はーっはっは! これは屍から作りし肉の傀儡や! 時はかかったがようやく直しおったからに! 今に見とれ蝦夷も和人も、この凶道王の真の力を見せたるわ!」

「何! ……そうかあんた、毛見郷の時村人を傀儡にした奴だな! よくも」


半兵衛は驚嘆する。

よもや、この北の地にて夏の村の者たちの敵と会おうとは。


しかし、そればかりではない。

「待て、何が真の力か! もう力の源たる妖喰いはここなのだぞ!」


野代は誇らしげに、蕨手刀を見せるが。

「あーっはっは! どこまでも阿呆が! まだ分からんのかいな? ……そいつがこの凶道王の封を解く鍵で、枷でもあったっちゅうことを!」

「何!?」


野代、半兵衛は驚くが、同じく合点のいく話でもある。

図らずも、凶道王の封を全て解く手助けをしてしまったということである。

「さあ……凶道王? 大和の奴らへの憎しみ溜まっとるやろ? さあ、それがしに改めて真の名、教えてくれんか?」


ツアンリエウグは、目を赤く光らせる土蜘蛛凶道王にねだる。

「ふん、そんなやり方で!」

「……uwxatirxi。」

「何!?」


野代も、白布も刈吉も、蝦夷たちは腰を抜かすほど驚く。

まさか、そんな。


「ふふふ……ええぞ、凶道王! いや、uwxatirxi! さあ、その力見せたれや!」

ツアンリエウグはこれ見よがしに凶道王の真の名を叫ぶ。


はたして、凶道王は。

目をより光らせ、脚をギチギチと鳴らし。

先ほどよりも、力が強まった有様である。


「くっ……勢い付いたみてえだな!」

「ほーほっほっ! ……ああ、そうや。これは冥途の土産に。この傀儡、仮の名としてツアンリエウグを名乗っとったが……真の名は、先の時の真の蝦夷(ヌヌキシクアイ)や言いますわ! お見知りおきを!」


身構える半兵衛らをよそに、ツアンリエウグは嬉しげに言う。

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