一歳の誕生日
僕はカタロス一歳。
一歳で言葉が喋れる様になった、天才勇者さ。
喋れるようになったことで、家族について大きな勘違いをしていたことが分かった。簡単にゆうと僕は人種族、両親も共に人種族。
育ての親と産みの親が違うこの世界では当たり前の子供さ。
その説明をお父さんが長い間していたが、最後にはメイと二人抱きついて家族と言う事に収まった。
育ててくれたのは獣魔族元魔王ベン•ガークと乳母の鬼神エメリア。
一緒に育ったのエンシェントウルフの眷族メネリア。
両親と離れて育ったのは理由がありそうだけれどベンお父さんは話してくれなかった。
ベンお父さんはあまり喋らないけど優しくて、力持ちで、ゴワゴワとした毛皮と大きな身体が特徴で、人種族の言語を勉強する頑張り屋さんだ。
獣人族に魔族が混じっている。今も強いけど、昔はすごくつよかったらしい。年齢は80歳位。
エメリアお母さんはお父さんと本当の夫婦ではない。お父さんが乳母を頼んでいるらしいが、お母さんはお父さんに惚れている。お父さんとお母さんと言うと照れてとても可愛い面を見せる。もー、と言って抱きしめてくれる。人間言語、獣人言語、魔神語と3言語を理解する才媛で年齢は30歳位。
子供はいないらしい。なぜ子供がいないのに乳が出るのか不思議だ。とってもやさしい。
メネリアはもっと謎生命、全身を変化する獣人は少ないらしい。エンシェントウルフが絶滅種らしく本当は眷族ではなく妹も転生しているのではないかと疑がっている。
人型、犬型共に可愛いいし、頭も良い。一歳で喋れる天才児だが、僕とはよく喧嘩する。主に食事とどちらが兄、姉かで喧嘩になる。絶対可愛い妹のはずだ。
食事は必ず人型で食べるが、毎朝起きると犬型になっている。毎朝毛の感じが違う、白系等で統一されているが、長かったり、短かったり、モコモコだったりする。
喋れる様になったのも、立つのもメイの方が早かった。メイに遅れる事3日で僕も立てる様になった。
僕の場合は魔力で動きをサポートしている、主に筋肉を強化する事で立っているのだがこれが意外と大変で少しの時間しか持たない。どうやっているかは自分でも分からない、野生の勘としか言えない。
一歳ができる事ではないし、埋没人生のはずが、今を元気生きている僕を褒めて欲しい。
この世界は弱肉強食、謎生命体に囲まれて生活すれば、前世の常識は通用しない。主に食事と遊びの部分で命の危機が何度かあった。
食事は早い者勝ち、遊びは魔力全開でないと危険だ。
遊びの絶対のルールは危険を感じたら大声で泣く事。
そんな生活で一歳の誕生日まで生き残った僕の危険管理能力と魔力は同年代の人間種では最高だと思う。
なぜこんなことを考えているかというと今日は僕たちの誕生日だからだ。
獣人族の暦は月によってきまる。収穫を祝う祭りの時期の満月の日が僕達の誕生日に決まった。
ベンお父さんが、人間の文化から誕生日を祝う風習を真似てお祝いしてくれる。
お父さんからのプレゼントは新しいボールだ。いままでの小さなボールではなく僕の身長と同じ位の大きなボールだ。
前世でも野球のグローブとかバットを幼い頃にもらって、一緒に遊んだ記憶がある。次第にゲームとかオモチャに変わっていき一緒に遊ばなくなっていったのが思い出される。
これは一緒に遊んで欲しいという表れだろうか。メイと遊んでいるのを羨ましそうに見ていたのが思い出される。問題はこのサイズは僕には厳しい事だろう。
ちょっとビックリしたがもらっておこう。
メイと二人声が揃う。
「お父さんありがとう」
メイは物凄く喜んでいる。前にボールを作った時もすごく喜んでいたがこのボールも嬉しいようだ。
エメリアお母さんからのプレゼントは靴だった。外に行きたいと言っていたのを覚えていてくれたのだ。
これはとても嬉しい。
外は危険だから出てはいけないと言われていたし、僕の虚弱体質が治るまでは駄目だと言っていたのだが、ついに許可が出るようだ。
お母さん外にでてもよいの
嬉しくなって思わず尋ねてしまう。
だいぶ丈夫になってきたので雪の季節の前にちょっとだけならよいわ。
明日はれた出かけましょう。
お読みいただきありがとうございます。