表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
CATCH!  作者: 龍之介
12/22

いざ、出陣! その4

いよいよ初戦だ!

 両陣営がアップを終えたところを見計らってレフリーが選手をマットの中央で、向かい合うように集めた。

 レフリーを務めてくれるのは、やはり鮫島のプロレス時代の後輩で、もとアマレスの全日本チャンピオンにまでなった人だ。

 そこで改めてルールの説明があった。

 相手方は本来総合を練習しているのだから、打撃もやっているのだろうが、ここはこちらに合わせて、あくまでも関節技と絞め技で勝負を決めることになっている。

 試合は1ラウンド3分間の3ラウンド制、フォールは無く、関節技か絞め技でどちらかがタップをするか、或いはレフリーによる『見込み一本』で決まる。

 勝ち残り形式で、ポイントによる判定はなく、3ラウンド終えた時点で決着がつかなかった時は、引き分けとなり、次の選手同士の対戦になる。

 吾郎は相手チームの選手をつぶさに見た。

 四人とも、如何にも闘い慣れたという感じで、中には彼よりもはるかに背が高く、たくましそうに見える者もいる。

 握手をして、二つの陣営はコーナーに帰った。

『いいか?吾郎!びびるんじゃねぇぞ?お前が半年間、みっちり練習したことを全部出すくらいの気持ちでやれ!』

 笠井主将が乱暴に吾郎の肩をマッサージしながらハッパをかけた。

『サイエンス、サイエンスだよ。それを忘れるな?』

 いつも通りの冷静な口調は南雲だ。

『・・・・・』遠藤は何も言わず、黙って親指を立てて、ぐっと突き出した。

『その瞬間でもっとも効果のある技を出せばいいんだ。ここは試合場じゃねぇ、いつもの道場だと思ってやれ!』

 鮫島はそういって、目をみながら力強く言った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ